138/660
淵明かり
赤い瞳に映る水面の先
明かりは淵を照らしている
音もなくて消えていった
暗闇の狭間に落ちていく
何も見えなくて泣き叫んでいた
手探りであがき続ける
閉ざされた路を歩くために
ぼくらは答えのない問いを問う
手を伸ばしても届かない淵の先
見上げた景色はまだ灰色
果てに見えた境は深淵の先に
明かりを灯して手を差しのべる
水面に揺れた命は落ちていき
そしてまた赤い光を灯す
音もなくて壊れていた
哀しみの波間に溶け行く
何もなくて震えていた
耳を塞ぎこんで叫び続ける
狂った針は止めどなく回る
ぼくらはまたさ迷い歩く
底を照らす赤い光をめがけて
水面の先を見上げた
果てに見えた境は深淵の先に
明かりを灯して手を差しのべる
水面に揺れた命は落ちていき
そしてまた赤い光を灯す
閉ざされた路を歩くために
ぼくらは答えのない問いを問う
手を伸ばしても届かない淵の先
見上げた景色はまだ灰色
果てに見えた境は深淵の先に
明かりを灯して手を差しのべる
水面に揺れた命は落ちていき
そしてまた赤い光を灯す




