表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/660

旅人は語り謳う

 

幾千に連なる道を歩く

始点から終点へと

歩みを止めることはない

その果てには必ず終わりがある


どんな終わりなのかは知らない

そもそも知る術などない

結末を予測したところで

結局は最悪に終わることが多いのだ


道標などいうものに頼り

道なき道を歩き続ける

時には道標を見誤って

思いもよらない終点へと辿り着く


交差点にさしかかる

どちらの道を行けばいいのか

道標がなければ自らの感で

そして後悔するのである


分岐点にさしかかった

そこに道標はないのである

今度こそと自ら進む

そしてまた後悔する


道を辿ることは後悔の連続だ

その場限りの喜びを噛み締めて

結果的には悲しむことばかり

選択をどれだけ間違えてきたのだろうか


坂を昇ればいずれかは息を切らして引き返す

坂を下ればその速さに強ばり引き返す

道を往復するときもあった気がする

今の道は平坦なものだ


端から端へと渡る私には

道は連続して見えるのだ

最果てというものはないように思える

終点に辿り着いてそこから落ちるのだ


私はどれくらい歩き続けたのだろう

まだ何十回しか終点に辿り着いていない

時代はまだ代わることなく変わっている

置いてきぼりにされるのはまだまだ先だ


私はまだ歩かねばならない

後何十回終点へと辿り着けばいいのか

まだ若い私には分かりかねる

旅というものはまだ始まったばかりである





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ