第16章 最初の盗賊団
本物の剣を手に入れたからには、本気で鍛錬する時が来た。
師匠は俺の技をさらに磨いてくれると言っていた。
だが今日は鍛錬の日ではない。今日の目的は町を探索し、剣を買うことだった。
それを達成した今、元の計画に戻るだけだ。
こうして森の中にある老人商人の土地を出て、再び町へ戻った。
俺たちは町中を歩き回った。俺は嬉しかったが、同時に手に入れた剣のことが頭から離れなかった。
早く日が沈んで鍛錬が始まればいいのに、そればかり考えていた。
今日は本当に特別な一日だった。歩いていると子供たちが次々に近づいてきた。
前の町と違い、ここにはちゃんと“人々”がいた。
そうして町を一周した頃には夜になり、俺たちは宿へ戻った。
昨日よりも酒場は賑やかで、みんな飲んで食べて喋っていた。
階段を上がって部屋へ向かうと、俺たちの部屋の鍵穴をこじ開けようとしている奴がいた。
だが深刻な問題ではなく、ただの酔っ払いが部屋を間違えただけだった。
部屋に入り、師匠は“明日は大変になるからすぐ寝るぞ”と言ってきた。
俺たちは眠りにつき、次の朝、師匠だけがすでに起きていた。
「おはようございます、師匠。」
「起きたか。行くぞ。」
「いや、ちょっと待ちましょう。まだあの子が起きていないので。」
「心配いらないよお爺ちゃん。もう起きてる。」
リリアが起きた後、宿を出た。
すると師匠が“準備はいいか”と聞いてきた。
俺は“はい”と答えた。
すると師匠はこう言った。
「見た通り、お前は人の仕事を手伝って稼ぐことができる。
王子とはいえ、ここには宮殿も身分を示す物もない。
だから金がなければ飢え死にする。
生きるためなら、どんな仕事でもやるんだ。わかったか。」
「はい、師匠。」
「よし、行くぞ。」
こうして仕事を紹介してもらえる場所へ向かった。
師匠曰く、大きな街にはこの手の仕事を扱う施設があるらしい。
だがこの町では、困っている人々が集まって依頼を出す形らしい。
そして俺に回ってきた仕事は——
森の奥で人を襲って殺す盗賊達の討伐だった。
「よしガキ。もう本物の剣を持っているんだ。無事に帰れよ。」
「アイト、気をつけてね。
私も一緒に行くって言ったのにお爺ちゃんがダメって…
次は絶対一緒に行くから。」
俺は彼女に近づいて頭を撫でた。
俺の方が背が高いからか、頭を撫でるのがなんか好きだった。
「大丈夫。必ず無事に戻るよ。」
「うん。ここで待ってる。何かあったらすぐ行くから。」
こうして俺は森へ入り、盗賊が潜む場所まで向かった。
老いた狩人と一緒に猟をしていたので、弓も使える。
森の奥に進むほど空気は悪くなり、俺は気配を消しながら進んだ。
そしてついに盗賊の声を聞いた。
位置は把握できた。距離を取りながら数を確認すると——
十五人。
一度に相手できる人数じゃない。
だから一人ずつ仕留める必要があった。
人を殺すことは考えたくなかった。
だが依頼主は“奴らは無実の人々を殺し、身内まで失った”と言っていた。
本当かどうかは知らない。
だがそれだけで十分だった。
盗賊に情けは不要だ。
——盗賊狩りの始まりだ。




