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第20話 過去は過去

 8月、聖君、葉君、菜摘と、江ノ島の海に来た。

 聖君と出会ってから、1年がたったんだ。早かったような、長かったような…。

 海の家で、聖君に会った時には、まさか、付き合うことになるなんて、夢にも思っていなかった。


「お~~~!泳ぐぞ~~~!」

 聖君は思い切り、そう叫んで、海のほうへと駆け出した。

「聖!待てよ!」

 葉君が、そう言っても、聖君は振り返りもせず、走って海に入って行ってしまった。

「どうする?桃子」

 パラソルの下で、長袖のパーカーとショートパンツ姿で、日に当たらないようにしている私に、菜摘が聞いてきた。

「いいよ、葉君と泳ぎに行って」

 そう言うと、ごめんねって言って、二人で泳ぎに行った。


 私は、1年立たっても荷物番なんだな~。なんて、ため息をつきながら、遠くで泳いでる3人を見た。海で、泳げるかとも思ったけど、また、この浜辺で眺めて終わるのかな…。

 文庫本を取り出し、ぼけってしながら読んでいると、いきなり目の前に影ができた。もしかして、聖君が戻ってきたのかと思って顔を上げると、まったく知らない男の人が立っていた。


「一人?もしかして、荷物番?」

「え?」

「ちょっと話してもいい?」

「え?!」

 真っ黒に日焼けしてる大学生くらいの男の人が、勝手に私の隣に座ってしまった。

「あの…、もう少ししたら、友達が戻ってくる…」

「女の子?俺ら、3人で来てるんだ。残りの二人は泳ぎに行ってて、もしよかったらこれから一緒に」

「男の友達も二人いる」

「え?」

「今、泳ぎに行ってる」


 そう言って、私はそっちの方に指をさしてみたけど、その辺りにはもう、聖君はいなかった。

「どこ?どこにいるの?それ、本当?嘘ついてない?」

 なんで嘘をつかなきゃいけないんだ…と思って困っていると、

「嘘じゃね~よ。俺の彼女なんだけど、なんか用?」

 いきなり、背後から聖君の怖い、低い声がした。


「うわ!」

 男の人も、その声に驚いて、

「な、なんだ。彼氏いたんだ。ぼ~~ってしてるから、彼氏と来てるんじゃないかと思ってたよ。なんだよ」

と、そんなことを言って、軽くちぇって舌打ちまでして、去っていった。

「桃子ちゃん…」

 聖君はおっかない声のままだった。


「ごめん。でも、あの人勝手に隣に座っちゃって」

「……。あ~~~~。そうだよね。俺がアホなんだよ。だいたい、恋人と来てて、一人で泳ぎに行ってること自体、アホな行動でした」

 聖君はそう言うと、しばらく黙って下を向いていた。それからぼそっと、

「油断もすきもない。ほんのちょっと目を離しただけでこれだもんな」

と言うと、頭を掻いた。


「菜摘たちが戻ってきたら、桃子ちゃん、泳ぎに行こうね」

「え?私も?」

「当たり前じゃん。もう桃子ちゃん、泳げるようになったんだよ?」

「で、でも、海じゃかってが違うよ」

「一緒だって。波がある分、逆に楽かもよ」

「え~~」

「浮き輪だけ、持って行くか。あとで、海の家で借りようか」

「うん」


 聖君は私の横にごろんと横になって、

「あ~~。すげえ、いい天気だね」

と、まぶしそうな顔をした。それから、

「桃子ちゃん、暑くないの?パーカー」

と聞いてきた。

「うん、大丈夫」

 パーカーは日焼け防止と、貧弱な体を隠すのに役立っている。


「日焼け止めは塗ってきた?」

「あ、忘れた」

「持ってる?塗ってあげるよ。泳いだら今日、すんごい焼けちゃうよ」

「大丈夫、自分でできるから」

「でも、背中とか」

「菜摘に塗ってもらう」

「え?」


 聖君の声が低くなった。顔を見ると、なんだかちょっと暗くなってる。もしかして、落ち込んでる?

「あ~~。そう…」

 あれ?ちょっと、すねてる?

「俺じゃ、嫌なんだね」

「え?そうじゃないよ」

「じゃ、なんで?」

「だだだ、だって」

「だって?」

「は、恥ずかしいもん」


 聖君は、私が本当に恥ずかしがっているので、少し意地悪っぽい目つきで、

「なんで~~?別にいいじゃん?俺が塗ってあげてもいいじゃん?」

と、私にもう一回言ってきた。

「駄目。菜摘にお願いするから、いいの」

「ちぇ~~。俺、彼氏なのに~~」

 聖君は、またすねた顔をしたけど、ちょっとだけ、口元は笑っていた。


 聖君に、日焼け止めを塗ってもらう?!背中を?!そんなこと考えただけでも、真っ赤になる。それなのに…。彼氏なのに~~?なんて言ってくるなんて、もう…。しばらく恥ずかしくて、顔を私は下に向けていると、

「あはは!桃子ちゃん、可愛い。真っ赤だ」

と、聖君は大笑いをした。あ、やっぱり、笑うのをこらえていたんだ。


 ふと、下を向いて聖君の笑い声を聞いていると、不思議な気持ちになった。1年前はこんなふうに、聖君は私に、笑いかけたりしなかった。なのに今は、すぐ横で笑っている。

 さっきまで、また一人で荷物番をして、なんだか私だけ、1年前にタイムスリップしたようだった。また聖君が、とっても遠くに行っちゃった気がした。でも、1年の間に、二人の距離はこんなにも縮まっていたんだな。


「あっつ~~。なんか飲み物買ってくる?」

 いつの間にか、葉君と菜摘が海から戻ってきていて、そう聖君に葉君が聞いた。

「ああ。ついでに浮き輪も借りてきて、葉一」

「桃子ちゃんの?」

「うん」

「わかった。じゃ、ちょっと行ってくる」

「葉君、私も行く!」


 菜摘は後ろから、ついて行った。

「いいのかな、頼んじゃって」

 二人の後姿を目で追いながら、そう私が言うと、

「いいって。これで俺まで行ってみ?また桃子ちゃん、誰かにナンパされちゃうもん。俺、もう桃子ちゃんから、今日は離れないことにしたんだ」

 え~~~?


 葉君は、4つペットボトルを持って、それと、菜摘が大きな浮き輪を抱えて戻ってきた。

「わりい。いくらだった?」

 聖君が聞くと、

「帰りに清算でいいよ」

と、葉君は言った。それから、ペットボトルを置いて、

「適当に選んで」

と、私たちに言ってきた。聖君は、コーラを、私はスポーツドリンクを手に取った。


「だと思った」

「え?」

「兄貴、コーラ好きだもんね」

 どうやら、菜摘が選んで買ってきたようだ。

「そんな菜摘は、やっぱそれか。カルピスソーダ。お子ちゃまだね」

「え~~?なんでお子ちゃまなのよ~~?」

「お子ちゃま、お子ちゃま」

 聖君は、まだ菜摘のことをからかっていた。


「ふんだ。兄貴なんて、桃子の前で、鼻の下のばして、デレデレのくせに」

「え?何言ってんの?お前」

「日焼け止め塗ろうとして、すけべなんだから」

「あれ?なんでそれ知ってんの?」

「聞こえてたもん。すぐそこにいたんだから、私。気づかなかったでしょ?兄貴、桃子のことばっかり見てたし」

「…お、お前そんな、盗み聞きするようなことするなよ!」


 聖君は、すごく焦っているのか、慌ててそんなことを言った。でも菜摘は、聞く耳持たずって感じで、

「桃子、日焼け止め塗ってあげるよ」

と、私に話しかけてきた。

「ありがとう」

 私が菜摘に日焼け止めを塗ってもらってる間も、聖君は菜摘に、

「なんだよ~~。いるならいるって言えよな~~」

と、ぶつぶつ言っていた。


 その会話を聞いて、また不思議な気持ちになった。だって、1年前は、聖君は菜摘のことが好きで、話しかけるのもやっとだったんだもん。なのに、今は本当に兄妹が喧嘩をしてるみたいだ。あ、今の表現は変かな。だって、本当の兄妹だもんね。

 葉君は、立ったままペットボトルの水をぐびぐび飲んで、それから、黙って遠くを見ていた。


「兄貴さ~。勉強ははかどってるの?」

「おお。頑張ってるよ」

「最近、うちに来ないから、お父さんが会いたがってたけど、勉強が忙しいから無理だよって、言っておいた」

「ああ、そっか~~。そういえば、夏休みに入ってから、行ってないよね、俺」

「うん。夏休みの間に来れる?」

「うん、一回顔出すよ」


 二人の会話を聞きながら、葉君はちょっとため息をついた。本当に小さなため息で、菜摘も、聖君も気がついていないようだった。どうしたのかな?何か悩み事かな?

「さて、桃子ちゃん、泳ぎに行く?あ、菜摘と、葉一が今度は、荷物番ね」

 聖君は、私が日焼け止めを塗り終わると、そう言った。すると菜摘が、

「葉君も泳いで来ていいよ。私、荷物番してる」

と言い出した。


「駄目駄目。菜摘がナンパされるから駄目。葉一、ちゃんと一緒にいないと」

 聖君がそう言うと、菜摘は、

「私だったら、大丈夫。そういうのが来ても、追い払うから」

と、笑って言った。


「桃子とは違うし。あ、さっき、桃子、大丈夫だった?ナンパされてたけど」

「え?見えてたの?」

「見えてたよ。いち早く兄貴がそれを見て、ものすごい勢いで桃子のところまで、飛んでいっちゃって。それも、すんごい形相で…。ね?葉君」

「え?あ。ああ…」

 葉君は、いきなり菜摘に話しかけられ、ちょっと驚いていた。


「菜摘ちゃんも泳いできたら?俺が荷物番してればいいんだし」

 葉君はそう言うと、ドカッてシートに座った。

「え?いいよ。私もここで休むよ。二人の邪魔しちゃ悪いもん。っていうか、兄貴に邪魔だって言われそう」 

 菜摘がまた、笑ってそう言うと、

「わかってるじゃん。じゃ、桃子ちゃんと泳いでくるから」

と、聖君は浮き輪を持って、もう片方の手は私の腕を掴んで、歩き出した。


 少し離れてから、気になり私は葉君と菜摘を見た。二人とも黙ったまま、ぼ~~ってしているようだった。

「葉君、なんか変だったね」

 私が聖君にそう言うと、

「ああ、あいつ?なんだろうな。悩みがあってもなかなか俺にも、打ち明けないから」

と、聖君は言った。ああ、聖君も変だって思ってたんだ。

「菜摘に遠慮することないのにな」

「え?」

「葉一の彼女なんだから、もっと、菜摘とくっついてればいいんだよ」

「…遠慮してるの?」


「言いたいことも言えてないかも。どっかで、遠慮してると思うよ。まあ、親友だと思ってる俺でも、あいつの本音はなかなか聞けないけどね」

「そうなんだ」

「浮き輪は、俺が持ってるから、初めは浮き輪なしで泳ごうね」

「え?」

 いきなり、話が変って驚いていると、

「ほら、俺先に、泳いでいっちゃうよ?」

と、聖君はどんどん海の中に入っていった。


「ま、待って!」

 慌てて追いかけて、少しだけ泳いでみたけど、いきなり波が来て、海水を飲んでしまい、

「しょっぱい~~」

と、私は顔をあげた。

「しょうがないな~~」

 聖君はまた、私の方に戻ってくると、浮き輪をぽんと私にはめ、

「沖まで行くよ?ついてきてね」

と言って、こっちを見ながら泳ぎ出した。


 私は浮き輪をしたまま、バシャバシャと泳ぎ出したけど、はたから見たら、小学生とそのお兄ちゃんって感じに見えるんだろうなって、そんなことを思っていた。


 沖まで行くと、聖君が浮き輪に掴まってきた。目の前に聖君の顔があり、なんだか照れてしまう。

「波、あまりないね」

 照れて何か話さなくっちゃと思い、そんなことを何気に言ってみた。

「うん、沖まで来ると穏やかだよね」

「周りに人もいないね」

「うん、ここまで来るとね」


「なんだか、聖君と、海の真ん中で二人きりでいるみたい」

 ふと、そんなことを感じ、そのまま口にしてみた。言ってから、なんか変なことを言ったかなって、恥ずかしくなった。

「そうだね。二人っきりだね」

 聖君は浮き輪に腕を乗せ、私と一緒にぷかぷか浮かびながら、私のことをじっと見ていた。か、顔がすごい近いところにあるよ…。どうしよう…。


 私が困っていると、聖君は突然真後ろをクルリと向いてしまった。あれ?どうしたのかな。私が困ってるのが伝わったのか、それとも、もう浜辺に帰ろうとしているのか…。

「ここからだと、浜辺にいる菜摘や葉一が見えないね」

 ああ、浜辺の二人を見ようとしたのか。


「そうだね。遠くてわからないね」

「ってことは、向こうからもわからないってことだよね?」

「うん。多分」

 でも去年、浜辺から海を見た時、なんとなく見えていたっけな。みんなが沖で楽しそうにしてるのとか…。なんて過去を思い返しているといきなり、聖君の顔が近づいてきて、唇に触れた。


「え?ええっ?!」

「あ、また驚いてる…」

 聖君はまた、浮き輪に両腕を乗せ、私の顔をじ~~って間近で見ていた。

「だ、だって、いつもいきなりだから」

「そうかな~?今はそうでもなかったんだけど。でも、桃子ちゃん、なんか考え事してた?ぼ~~ってどこか一点を見てたよ。それで俺が顔を近づけても、気づかないでいた」

「え?ほんと?」


 そうだ。1年前のことを思い出していた。ぼ~って…。

「時々、どっか行ってる。目の前の俺じゃないとこ見てる」

「えっ?!」

「ここにちゃんといてね、桃子ちゃん」

「う、うん」

 そうか。今、私は過去の記憶に戻ってたんだ。今じゃない別の世界に、行っちゃってたのかもしれない。


 まだ、聖君はじっと私の顔を見ていた。

「な、何?」

「こうやって、海にぷかぷか浮かびながら、桃子ちゃんと二人でいるの、いいな~~って思ってさ」

「え?」

「桃子ちゃんの顔、ずっと見ていたいな…」

「ええっ?」

 は、恥ずかしいよ。いきなり恥ずかしくなって、顔を下げると、

「あはは。なんだ、桃子ちゃんが顔を下げちゃったから、見れなくなっちゃった」

と、聖君は笑った。


「じゃ、戻ろうか?このままここにいたら、桃子ちゃんの肩、真っ赤になっちゃうね」

「え?」

「炎天下だから、ここ」

「うん」

 聖君は、クルリと浜辺の方を向くと、浮き輪を持って泳ぎ出した。でも時々、こっちを向いて、

「桃子ちゃんも、泳いでる?俺にまかせっきりじゃ駄目だよ」

 なんて言ってくる。

「うん、足、動かしてるよ」

「ほんと?」

「うん」


 聖君はまた、浜辺の方を向くけど、すぐにこっちを向いて、

「腹減ったね。もう昼かな?海の家に行って、なんか食おうね」

と、言ってくる。

「うん」

 聖君は泳ぎながら、

「夜に花火も楽しみだね。今日見事に晴れたしさ」

と話しかけてくる。

「うん、楽しみ」


「桃子ちゃん、浴衣持って来たの?」

「うん。聖君のお母さん、着せてくれるの?」

「うん、すんげえ楽しみにしてた。娘に浴衣を着せるのも夢だったらしい。杏樹、幼稚園の頃までは着てたけど、それから着なくなったから、桃子ちゃんに浴衣着せられるって喜んでたよ」

「え?そうなの?」

「うちの母さん、そんな夢ばっかり描いてるよね。どうやら、自分が子どもの頃、してもらいたかったのに、してもらえなかったみたいでさ、それで自分が母親になったら、それを娘にしてあげたいって思ってたみたい」

「そうなんだ」


「だから、俺に桃子ちゃんみたいな彼女ができて、嬉しいわって、しきりに言ってる」

「そうなの?」

 嬉しいな。そんなふうに思ってくれてるなんて。

「私の夢をどんどん叶えてくれるってさ。俺にもお礼を言うんだよ、母さん。桃子ちゃんと付き合ってくれてありがとうって」

「ええ?」

「あはは、変でしょ?ま、いっか。母さんも喜んでくれてるんだから、俺も満足」

 そうなんだ。こんな私でいいのかなんて、思わなくてもいいってことかな。


 聖君は、ずっとこっちを見ながら泳いでいる。器用だな。でも、去年はずっと浜辺を見てて、会話もなかったっけ。それに、私に泳げなんて言わなかったし。

 なんだか、そんなことを思うとまた不思議な感覚になる。あ、そっか。過去の思い出に浸ることはしなくてもいいんだよね。今、目の前の聖君と、会話をしていたらそれで。


「浴衣、楽しみだな」

「え?でも去年と同じで、色っぽくもなんともないよ?」

「あはは、何それ。色っぽいって」

「だって、蘭や菜摘は、女らしくて、色っぽかったのに、私だけ子供っぽかったから」

「そう?そうかな」

「そうだよ。小学生が浴衣着せてもらったみたいになってたもん」

「あはは。何それ~~。自分でなんで、そんなふうに言っちゃうかな?桃子ちゃんは」


「だって、本当に…」

「すげえ、可愛いのに?」

「聖君だって、葉君も、基樹君も、みんな、蘭と菜摘のこと見てたよ」

「え?去年?」

「うん」

「…そうだったっけ?う~~ん。あまり覚えてないけど、そっか~~。桃子ちゃんは、去年のことなのに、なんか鮮明に覚えてるよね。まるで、昨日のことのようにさ」


 そうかもしれないな。どうしてかな。

「過去は過去だよ?今は今。もっと今に生きようよ」

「うん。そうだよね」

「そうだよ。確かに去年は俺、菜摘のこと好きだったし、菜摘の方を見てたかもしれないけど、今は、こんだけ桃子ちゃんのこと見てるんだから」

 そう言うと、聖君は、泳ぐのをやめて浮き輪に掴まった。

「ね?こんだけ、近くにいるんだけど」

 顔を近づけて、そんなことを言ってくる。


「う、うん。でも」

「でも?」

「ち、近すぎて、なんだか恥ずかしい」

「え~~?もう、いつになったら、恥ずかしくなくなる?」

「わ、わかんない」

「まあ、いいけどさ~~」

 聖君はちょっと笑ってそう言うと、浜辺を向いて、また泳ぎ出した。


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