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仲違い
許さじと
言いし君は
この風に
身をいためては
なかろうものか
(仕立てのよい上着に添えられていた)
滋養には
キノコと聞きて
山入れば
毒キノコにて
花に変えなむ
(リンドウだろうか。少し萎れ始めていたが、鮮やかな青紫が美しい)
夕暮れの
見る間に落ちる
頃なれば
寒さ身にしむ
あたたかくせよ
(温石と共に送られてきた。彼にこそ必要だろうに。触れてみたが、既に石の冷たさに戻っていた)
払いしは
我が手というに
目が覚めて
日が暮れるまで
待つ愚かさよ
(書いてから、そっと紙を割いて捨てた)
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公式企画「俳人・歌人になろう!2023」参加作品です。
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うっかり体調を崩しました。