クズは学校へ 第16話
「俺は何度気を失えばいいんだ……」
目が覚めたら朝だった、というわけではなく――。
駆け付けた風紀委員に起こされてそこまで時間を食うことはなかった。
そのあとすぐに斧研とともに貢献ポイント500 ptを失ったが――。
ラッキースケベと人をボコボコにするのが同じくらいの罪というのはなかなか解せない。
「いてっ!ちょっと動いただけでこれかよ」
全身の軋むような痛みに、黒水は身動きが取れず床にへたり込んでいた。
ヤンキー三人にボコボコにされたときとは比べ物にならないくらいの痛み。
斧研は総合格闘技世界チャンピオンか何かですか……?
「ロミロミ許さんロミロミ許さんロミロミ許さんロミロミ許さんロミロミ許さんロミロミ許さん――」
斧研は真っ赤にした顔を体育座りして隠し、黒水に対する呪詛を唱えていた。
「おい斧研!今のは明らかに俺は悪くないぞ!俺は押されただけで、たまたまそこに斧研のおっぱいがあっただけだから!あと俺、ゴリゴリの巨乳派だから!安心してくれ!」
「ロミロミ、絶対許さんっ!」
やかんが沸騰したかのように、斧研の顔は怒りと恥ずかしさでさらに真っ赤になる。
ただ黒水を襲う気力もなく、斧研は膝に顔を埋めることしかできなかった。
「奏!俺はお前のことを許さないからな!また貢献ポイント減ったし、初めてのおっぱいが目隠し貧乳になってしまったからな!」
「……………」
倒れたまま叫び散らかす黒水に対し、奏は顎に手を当て真剣な顔でずっと黙り込んでいた。
「おい、なんか言えよ」
「……………あんたはおっぱいを触ってしまった。初めてのおっぱいに少なからず興奮はしているようね。これまでの特訓が台無しだわ……」
「お前、何を言って……。そもそもお前のせいで――」
「五味黒水、あんたには罰が必要みたいね」
そう言って奏は指をパチンと鳴らす。
すると、教室の扉が開き風紀委員のシモンが何枚かの原稿用紙を持って入ってきた。




