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甘くない異世界 -お約束無しはきついです-  作者: 大泉正則
第四章 クランハウスにようこそ
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4-7 迷惑な転生者

 私は王都での中間報告会と諸々の用事を終え、仮設拠点へと戻っていた。


 諸々の用事の中には神様への供物も含まれていたが、最近やや満足度が低い。

 村の建設に着手してからは月に一度程度は供物を捧げるようにしていたし、今回は王都の片隅にある小さな教会で王都で流通している珍しい食品を用意したのだが、若干マンネリを感じているらしい。

 私が定期的に供物を供えるようになったことでいままでのほとんど手に入らない状態からのギャップのせいもあるだろうが、私が驚くような発明品を作り出していないのもひとつの問題らしい。


 そもそも、この数ヶ月村の開拓のために努力はしているが、まだ村で何かを作り出したということはない。


 そもそもまだ開拓の初期段階であり、農業も工業もその根本たる研究もほとんど行っていないのだ。

 村自体がそこまで至っていないのもあるが、私も他の人間の監督などもあってそこまで手が回っていない。

 新しい食品の開発も行えていないし、食品開発に応用できる魔法の発明よりも開拓や魔獣狩りに使う頻度の高い魔法の改良に労力のほとんどを注ぎ込んでいる。

 他の転生者のうちで魔法に慣れてきたものたちも、今ある魔法の熟練度向上と後輩への指導に手一杯で、新しい魔法を開発というところまで手が回っていない。

 私も他の者たちも、まずは今ある生活を安定させ犠牲者を出さずに基盤を固めることで手一杯なのだ。



 王都での用事の一つに将来的に村で作るべき農作物や工業品の調査もあったが、残念ながら思うような進展はない。


 アブラハム王国は長く封建制が維持されているがゆえに貧富の差がはっきりとしている。

 そして、流通している商品も富める富裕層と貧しい庶民とでばっさり二分されている。

 生きていく上で最低限必要な栄養を得るための食料と生活を維持していくためだけの道具類、衣料品、住居などで手一杯の庶民と、様々な贅沢品を享受しそれが無くなっても栄養学的には何の問題もない嗜好品を楽しみ贅をこらした娯楽を嗜む富裕層。

 そのような王国で容易に情報が入るのは庶民向けの品々だけであり、富裕層向けの品は情報がしっかりと秘匿されている。

 そして、利益率が高いのは当然富裕層向けの商品である。

 私としては、農作物であれ工業品であれこの富裕層向けの商品をターゲットとして考えるしかないと思っていた。

 手に入りやすい庶民向けの商品を作って自給自足に近い質素な生活をするという選択肢もあったが、おそらく転生者たちはそのような生活は我慢できないだろう。

 この異世界と比べると前世は明らかに文明的に先を行っており、よほどの貧困地域で生活していたとしてもこの世界の生活水準は我慢できないに違いない。

 スマートフォンになれた現代人に村に一個しかない電話で交換手に手動で相手に繋いでもらって電話をする時代に戻れといってもそう簡単には受け入れられないようなものである。

 もちろん、この異世界にはそもそもまだ電話が存在しないのだが…。

 ともかくも、転生者が満足できるような生活を送るためには富裕層相手に商品を卸すくらいの経済力が必要となるだろう。


「やはり、欲しい農作物の種や苗はほとんど手に入らないか…」

 農作物でいうと誰でも作れるような小麦や野菜などの種は容易に手に入るが、価値を生み出しやすい香辛料や薬草などの種はなかなか難しい。

 特に価値が高いものは生産者が少人数に絞られてる上に、さらにその一部はどこで作られているかまで完全に秘匿されている。

 市場で手に入る高級な農作物も存在はするが、その全てが種が手に入らないようにきちんと加工されている。

 種や苗を直接扱っている商店も存在はするが、取り扱っているのはあくまで庶民向けのものばかり。

 高級品を扱っているものたちにとってその種や苗は文字通り飯の種でであるのだから、厳重な情報統制は当たり前と言える。

 こうなってくると最後の手段として非合法な手段で盗んでくるか、未だに発見されてない新種を探し出して持ち込んで来るしかない。

 盗んできた種で作った農作物を売りに出すためには元の所有者に難癖をつけられないように下準備と根回しを行う必要がある。

 明らかに秘匿していた農作物と同じものを売りに出せばすぐに目をつけられ、やれ証拠があるのかやれ特許はとったのかなどと誤魔化そうとしても、それを守る法律が未熟な状態では結局は権力を持った人間の独断によって裁かれてしまう。

 そして優れた収入源を持っていた者たちは、裁く側の心を動かすのに十分な財力を持っている。

 また、既得権益者のいない新種を商売の種にしようと思っても、基本的に人の目につくところに植生している儲かるものは既に誰かが手をつけていて値段が崩れている。

 そして人が見たこともない新種をみつけようと思うならば人が踏み込めないような危険な領域の奥や人が住んでいない遠くの未開地にまで遠征する必要があるだろう。

 どちらにしても時間のかかる話になるので、その前にまず村の開拓を一区切りつけなければいけないし基本的な庶民用の農作物を作れるまでにはしておきたい。

 今すぐできる話でもないので、ダメ元で探してもらっているだけだ。


「そして工業品については、思った以上に職人ギルドによる技術者の囲い込みが強固だな。」

 モノを加工して製品として販売し利益を得るという仕事は、簡単なものならば誰でも出来そうだが本当に精密で機能性の高いものを作ろうと思えばそれなりの技術が必要となる。

 そして、高度な技術を身に着けようとするならば、人に教えてもらわなければならない。

 技を教えてもらうためのわかりやすい仕組みの一つが徒弟制度であり、熟練の職人のもとに多くの弟子が集まって力がある親方が生まれ、親方同士が集まって職人ギルドを形成し、そして組織として技術を守っていくようになる。

 技術を広く普及させようとするならば職人ギルドで囲い込まずにどんどん独立させていくべきだが、専門技術をより高く売り込むためにはあまり職人の数を増やしすぎず希少価値を保ったままその技術が流出しないようにしっかりと監視をしたほうがいい。

 そのような閉塞的な職人ギルドは庶民からすると物価が下がらない要因の一つとなる害悪だが、貴族や商人たちからみるとより自分たちの富を生み出しやすい便利な組織だ。

 この異世界のアブラハム王国のように権力が安定している封建社会では、わざわざ富を集中させるのに役立つ職人ギルドを解体するメリットは少ないのである。

 そして、国の庇護を受けている職人ギルドから囲い込まれている職人を攫ってくることは、それがたとえ転生者であっても難しいことだった。


 結局、村で作るべき農作物の種や苗の入手も、工業品を作り出すべき職人の調達も、問題の先送りとするしかなかった。



 村の開拓がもう少し進まないと手をつけられない問題がある一方で、それを待っていられない問題も発生していた。


 保護している転生者の追加が思った以上にペースが速いのだ。

 その根本にはいままで転生者を多く扱っていた奴隷商人が軒並み潰されたことや、転生者の奴隷を好んで賄賂として受け取っていた貴族たちの没落がある。

 もちろん、その引き金を引いたのは私ということになるのだが、神がこの世界のために招いたのが転生者でそれが奴隷となっているのは問題だと積極的に意識するようになったクリストス教とイスラーム教の動きが加速しているのも大きい。

 そして彼らも積極的に転生者たちを保護し生活を保証しようとしているのだが、この二つの宗教組織に世話になるのを拒否する人々が一定数出てきて私の方にお願いできないか?という話になるのだ。


 もちろん、私も可能な限り受け入れて組織をどんどん大きくしてきた。

 だが、そんな私でも受け入れを躊躇する相手は存在する。

 かといって宗教組織ではより受け入れが困難なそれらの人間は増えつつあったので、今回は試験的にその一部を受け入れてみようという話になっていた。



 特に問題のある転生者は大きく分けて2種類。

 ひとつのグループは英語や主要先進国の言葉が通じない少数民族の人々。

 その中でもさらにいくつか細かくグループ分けができるが、中東地域周辺に住んでいるのにキリスト教であるがゆえにイスラーム教にはお世話になりたくない人や逆に中東以外の地域の少数民族ながらイスラム教を信仰している人たち、そしてそもそもその二つの宗教以外を信仰している人々は自分の信じている宗教とその人々が理解できる言語が食い違っているために二つの宗教組織に世話になりながら言葉を学習することができないのである。

 では我々のグループが少数民族の言葉がわかるかといえば、ノーだ。

 中心となっているのは主要先進国の人間でマイナーな国の人間は少なく、さらに少数民族となると元が少ないのだからこの異世界で揃えているはずがない。

 では何故受け入れたかといえば、クリストス教とイスラーム教からその少数民族と近い地域の言葉がわかる人間を借りてきて通訳として間に挟めばなんとか意思の疎通くらいは可能にできるからである。

 同じようなことがそれぞれの宗教組織でもできるのでは?と思うかもしれないが、そこではやはり長年のお互いの確執が影響してくる。

 その確執は前世の言葉をまだ覚えている転生した本人や二世であるほど強く、その仲介をするためにも両方の宗教と関係を持ちながらも中立である我々のグループが必要になる。

 そこまでのウルトラCをやってなお、アブラハム王国の言語に翻訳するまでに何段階かが必要となるので、実際に直接会話ができるまでに時間がかかることが予想された。

 彼らはまた閉鎖的で他の民族とコミュニケーションをとろうとする意欲に乏しく、同族がいればその集団で固まろうとしてしまうことも言語習得の妨げとなっていた。

 そんな少数民族の転生者にこの世界の言葉を覚えさせある程度自活できるまでの道筋を立ててやることの難しさには気が重くなるが、もうひとつの集団に比べれば彼らはまだ可愛い方だった。



 もうひとつのグループは主に転生直後に奴隷狩りに襲われないようになってから転生してきた者たちで、この異世界への転生を勘違いした人々だった。

 その中にはフランス人やカナダ人、アメリカ人などもいたが圧倒的にアジア系が多く、とくに日本人の転生者に勘違い野郎が多かった。


『だから、なんでチートスキルが貰えないんだよ、おかしいだろ!

 普通は鑑定とかアイテムボックスは標準でついてくるものだし、モンスターを一撃で倒す強力なスキルもくれるものだろ!』

『何度も言っているが、私は神様ではないし、その使いなどでもない。

 私に言われてもどうにもならないし、そもそもここにいる人間は誰もそんなものはもらっていない。』

 ややヤンキーっぽい20歳前後の若者がまた騒ぎ出したが、こいつが同じ内容で騒ぐのはもう5回目だ。

『そもそも日本語が通じないのっておかしくない?

 普通は魔法で言葉が分かるようにしたり、そういう魔道具とかがあったりするものでしょ?

 絶対、設定が間違ってるって!

 話が違うわ、詐欺よ詐欺!』

 ややオタクっぽい30ちょっと位の女子が喚きだしたが、こいつが言葉に文句を言うのは12回目だ。

 このふたりを含めて数名日本人が入っているが、そのいずれもがまだアブラハム王国の言語を全く習得していない。

『ともかく、まずはこのアブラハム王国の言語をマスターしてもらわなければ始まらない。

 そのためには地道に勉強して覚えていくしかない。

 私は君たちの初期の学習には付き合っていられないので、先程指示した見習いのイクシマに教えてもらってくれ。』

 実際のところ現在私のグループにいた日本人は4人。

 この村の仮設拠点まで来ているのは私とアブラハム王国語を習得し魔法の初級まで使えるようになったイクシマの二人だけだ。

 あとはルルイス村の元治療院で言語の講師をしているミズキと、アブラハム王国語を習得した非戦闘員の女性がいるが王都のクリストス教会施設の方に講師として出向させている。

 ちなみに、ミズキは最近ジョルジュと分かれて現在ルルイス村で言語学習中のカナダ人男性に鞍替えしたらしい。

 まぁ、ジョルジュは実働部隊の中核として村と拠点を行き来してあまり長い時間ルルイス村に滞在できないので仕方ないかもしれないが、そのカナダ人が見習い段階まで成長してルルイス村から離れるようになったらまた彼氏を変えるのだろうか?


 ともかくも、今この仮設拠点に日本語が分かる人間は二人しかいないのだが、こいつらはより偉い人間に文句を言おうと私のところに押しかけてくるのだ。

 特に面倒なのがこの二人、ヤンキーっぽいのが『ガウェイン』、オタク女子が『リリアーナ』と名乗っている。

 どう見ても日本人なので明らかに転生後に勝手に自分たちで付けた名前なのだが、ガンとして本名を名乗ろうとはしなかった。




 実はこの二人を含む最近の日本人の転生者に対する愚痴を、この前神様に供物を捧げた時に聞いている。


 とにかく、会話が成立しないのだ。

 私の助言に従って壮年の男性の4mほどの巨体で説明するようになってから素直に敬う人が増えたらしいのだが、多くの日本人と来たらそれでも神を相手にしているとは思えない不遜な態度でずかずかとモノを言うらしい。

 こちらの説明は半ば聞き流しておきながら、出来ないことを理解せず、ただひたすら自分たちの希望を押し通そうとまくし立て続けるのだ。

 一向に話を聞こうとしないので最後は面倒になって途中で切り上げてそのままこちらに転生させたらしい。

 最近、なぜかアジアを中心としてテロが増えており、そのなかでも日本でのテロが急増しているそうだ。

 そのせいで、めんどくさい日本人転生候補者が増えていて、ある程度絞るようにしても結構な数が転生してきているようだった。


 なんか、私がこちらに転生した時もそういう輩ばかりだったなぁと懐かしく思い出す。

 あのとき一緒に飛ばされた人達の中で今グループに加入してるのはミズキだけで、他のサラリーマンやオタクどもは今のところ消息不明だ。

 あの頃と比べると最近の転生者はいきなり奴隷ではなく教会関係者によって手厚く保護されるのだからだいぶ環境は良くなったはずなのだが、そんなことはこの迷惑な転生者たちの知ったところではない。

 保護してくれたクリストス教会の中でも言葉が通じないのにわがまま放題で、出向させた女性に通訳させても話の筋がおかしいので会話にならず教会の人々を困らせるだけ。

 教会の人間や出向した女性にチートだの魔法だの魔道具などを要求しても答えられるはずはないので結局言葉は自分で学習するしかないのだが、ひと月近く経っても全くアブラハム王国語を覚えていないという話だった。


 逆に言うと、ひと月近く転生してから時間が経ってるのに、相手が変わっただけでまた同じような理不尽な要求を繰り返すのか?と感心したくなる。

 ひと月もこの異世界にいれば、この世界がいかに厳しく自分たちの妄想している異世界とはかけ離れているかを理解してくれそうなものだが、彼らのメンヘラ脳には理解できないらしい。

 そういう意味では私が転生場所を改善させる以前の転生者たちは一度奴隷に落とされひどい扱いを受け徹底的に一度心を折られているのでまるで態度が違うのだろう。


『チートや魔法で言葉が通じるようにできないなら、公用語を日本語にしちまえばいいじゃねぇか。

 ここの一番偉い人であるアンタは日本人なんだろ?』

『バカを言うな、私が日本人だとしても、ここでは日本人は少数派だ。

 どちらかというと英語で会話する人間が大勢を占めているが、公用語を英語にしても拠点内でも通じない人間が多いだけじゃなく外に出ると全く会話できなくなるからな。

 王国内はアブラハム王国語で統一されているのだから、われわれ転生者がアブラハム王国語を覚えるのが一番早くて確実だ。

 二つも三つも言葉を覚えろって言ってるわけじゃないだけ有難いと思わなければ。』

 ガウェインの理不尽な要求は当然却下だが、それ以前の問題としてガウェインとリリアーナは英語での会話もできない。

 現代の日本の教育では英語は必須ではなかったか?とか、机の上の学習だけでなくヒアリングなども行われていなかったか?などとも思うが、元より覚える気がないものたちが何もせずになんとなく外国語で会話できるようになったりはしない。

『そこを何とかしてくれなくちゃ。あんた、偉いんでしょ?』

 私自身はリーダーをやってはいるがそこまで偉くないつもりであるし、仮に偉くてもできないことはどうあがいたってできないのだ。

 お前たちは偉くなったら急になんでもできる万能の神様になるのか?と聞きたいところである。

 ただ、私は神にはなれないがここのリーダーではあるので、先程から言葉がわからないなりにも不遜な態度をしていると分かる二人に対してマイルズとアルが苛立ちを見せている。

 私はリーダーであっても無礼打ちで人を切り殺せるほど偉くはなりたくないので、マイルズとアルには我慢するようにお願いしているが…。


『ちなみに、私はこの先の区画に侵入した魔獣を退治しに行くところだが、付いてきて大丈夫なのか?』

『『え???』』

 私の言葉に、私について階段を上ろうとしていた二人の足が止まる。


 現在、仮説拠点ははじめに作った柵と堀をそのまま残して区画分けしながら新たに柵と堀を作る形で拡張していて、田の字を描くように第4区画まで作業を進めている最中。

 今向かっている第二区画は柵での囲い込みと内部の木の伐採、切り株の掘り起こしと大雑把な生地が終わったところだが、まだ周囲の堀の掘削とその外側の緩衝地帯の木の伐採が完全に終わっていない状態で、たまに魔獣が入り込む話があった。

 第三区画はまだ木の伐採と柵を作っている途中、第4区画は測量的なものが終わったばかりだ。

 区画間の移動は歩道橋のように一度階段で柵の高さまで上がり、間の堀の上を渡した橋を超えてその先の階段を降りるという形で移動するようにする予定だ。

 これは非戦闘員が多い第一区画の守りを厚くした上でほかの区画に魔物が入ってもすぐに第一区画に侵入されることがないようにするためで、最悪の場合渡した橋を落としてしまえば第一区画への魔獣の侵入だけは阻止できる。

 逆に言うとお互いの区画を繋げて自由に行き来できるようにしておくと第一区画への魔獣の侵入を許してしまいかねないほど魔獣が頻繁に出現するという話でもある。


『今、侵入したのはレッドモンキーという猿型の魔獣が二匹。

 繁殖期なのか最近活動が活発で頻繁に侵入した話を聞くがあまり強くはないモンスターで今いる人数で問題なく倒せるが、動きが素早いので非戦闘員を連れて行って守りきれる保証はない。

 この先までついてくるというのなら、二人は戦闘は出来るってことだよな?』

『と、とんでもない、俺はこう見えても平和主義者なんだ!』

『そ、そうよ、たとえ魔獣だとしても動物虐待はよくないわ。私は遠慮させてもらうわね!』

 二人の転生者は慌てて安全な第一区画の建物の中へと逃げていった。


「やはりあの二人は戦闘力は皆無か。言葉も覚えていないようだし、転生してから一ヶ月の間何をしていたんだろうな…」

 奴らの態度からして戦闘の経験はもちろん、そのための訓練もしていないだろうなというのは初めから見て取れていた。

「本部の方ではひと月の間、言葉の練習もせずにゴロゴロしていただけのようですよ。

我々の指導も受けようとせず理不尽な要求をしてくるだけで持て余していた者たちを押し付ける形になって申し訳ないと思います。」

 同じような謝罪をプレイアデス枢機卿からも受けていたが、彼らからしてもこれは持て余しても仕方ない相手だった。

 ヘタに神が送り込んだ転生者だという意識があると無理に注意することもできず、外で活動している転生者がいるならついていくという要求も断ることが難しかったのだろう。

「まぁ、現代の転生者にある程度ああいう輩が混じってくることは避けられないことだし、教会では厳しくすることも難しいとわかっているから、今回受け入れてみることにしたのだしな。

 できれば、早めに現実の厳しさを理解してもらって心を入れ替えて欲しいものだが…」

 だが、そういいつつも私もそう簡単にはいかないだろうということを予想していた。

「ともかく、気持ちを切り替えて、さっさとレッドモンキーを倒してしまおうか。」

 今私についてきているのはマイルズとアルの他にクリストス騎士団から十分な戦闘経験のある見習いが一人、既に討伐班にも参加している転生者が二人。

 正直なところ、非戦闘員二人を守りながらでも余裕でレッドモンキーを倒せる人員だった。



「今回加入した奴らの事を考えると頭が痛いよ…」

 結局は、しつこいふたりを追い払うこととちょっとした気分転換を兼ねた魔獣討伐だった。


…あれ? 前の話はなんだったっけ…(あいだが開いてしまって申し訳ありませんw m(__)m


そして、ご都合主義な小説を読みすぎた影響が少し出てしまっていますね…(==;;

特になろう系の小説が批判される原因になってるようなのが、最近頻繁にコミカライズされていますね

内容的にも酷いんですが、これが漫画になるとそれなりに娯楽になるという…

(それでも、ほどほどにして欲しいものですw

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