始まりの笛が今日も鳴る
今日も僕は独りでお昼ごはんを食べている。
ワイワイガヤガヤ
教室はいつも通り賑やかだ。とても妬ましい。
僕の名前は神成 一、リゴン高校の1年生。ちなみにE組。おっと、自己紹介している場合ではなさそうだ。
ピィーーーーーーーーーー
今回は僕達のクラスが選ばれたらしい。
笛の合図に急かされ、クラス全員が慌ただしく教室に集合する。
担任の先生が教室に入って、名簿を目で舐めながら点呼を始めた。
「2番海崎健、9番寺田誠、〜番〜〜……」
最後に先生はいつもこう言う。
「呼ばれた者はこの学校を代表する騎士だ。誇りを胸にに頑張りたまえ」と。
この世界ではスクール騎士団という団体がある。スクール騎士団はどの高校にも存在していて、スクール騎士団に選ばれたクラス代表者は学校の代表として、他校のスクール騎士団と戦わなければならない。そして、スクール騎士団は毎度入れ替わる。
今回はクラスから14人選ばれたみたいだ。
「よしやってやるぜっ!!」
妙にヤル気のこいつはクラスキングの山内 ボウタロウ。クラスで一番強い人はクラスキング。そんなE組のクラスキングはみんなからは山ボウって呼ばれてる。身体は絶壁のように大きくてゴツイ。スキルタイプは「紅炎のGORIRA」。簡単にいうと、火を操るゴリラだねw
「頑張ってー!応援してるよー!」
彼らは声援が送られるほうに手を振りながら、戦場へ転送された。
「神成くん、また選ばれなかったねーw」
「え、う、うん…」
「いっつもそんな返事ばっかりだよねー。せっかく話しかけてあげてるのにさーw」
そう、唯一僕に毎日話しかけてくれる。そんな彼女は平田 夏美。クラスんのマドンナ的存在だ。
「ぼ、僕にはスキルタイプと呼べるようなものはないから…」
神成は平田のちょっかいに戸惑いながらも、戦いを中継しているモニターを前髪を整えながら眺めるのであった。