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story3

…短いかな

「先輩助けてください!」

 生きよいよく開けられた旧茶道室のドア。

 最近は見かけなくなった昔の家のように、と言うか襖のように横にスライドさせるドアを生きよいよく開けてきた。

「変態鬼畜吸血鬼に追われてるんです、助けてください!」

「そういえばさっき校舎裏で副会長に襲われてたね」

「知ってるなら助けてくださいよ!」

 見事にテンパっているのが浜井玲奈。美少女、そう美少女だ。

 あ~、テンパってる姿も可愛いな~。

「まぁ、まぁ、落ち着いて。隠れるならそこの用具室にでも入っててください」

 自分でいれた抹茶で一息入れる。

 ありがとうお義母さん。新しいお茶がとてもおいしいよ。

「あわわわ、あわわわ」

 すごい勢いで隠れる浜井。

 その後すぐに生徒会副会長の北条朱史ほうじょう あやしが来た。

「ここに銀髪の女子生徒が来なかったか!」

「多分その子なら『変態鬼畜吸血鬼なんてイヤー!』って、意味不明のことを言いながら森の方へ入っていきましたよ」

「あの尼!」

 全力疾走で森の方へ駆けて行った。

 いやー。クールなメガネキャラの変貌を見ると笑いがこらえなくなっちゃうな。

「浜名さん、もう大丈夫ですよ。念のため早く寮に戻ったほうがいいかと。嗚呼、このクッキーよかったらどうぞ」

「ありがとうございます。明日も来ますので!」

 と全力逃走。

 いやー。若いっていいね(*精神年齢36)

 



 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○




「あれ、椎名さんだ」

 ちょっと近くの商店街まで足を延ばして買い出しに出てた。

 その帰り、公園をちらっと見るとそこのブランコに座ってボーっとしてる椎名さんがいた。

「ひゃっ!?」

 トン、と軽く肩を叩き、忠告を入れる。

「こんなくらい中ボーっとしてたら襲ってくださいって言ってるのと同じだよ?」

「多賀君……」

「どうしたの?相談ぐらいなら乗れるけど」

「ちょっと、ね」

 そう言って彼女が話し始めてくれた。

 今日、生徒会室内で生徒会長に強引に唇を奪われ、抵抗して離れるがまたキスをしようとしてきて、思わず泣いてしまい、それからだんだんと離れて生徒会室を出たらしい。その時に『わりぃ』と言われたそうで、明日も生徒会の仕事があるのにどんな顔をしていけばいいのかわからないと言う。

 ……生徒会長イベント。

 ある一定の数値まで好感度が上がると起きるものだ。

 手か速いな会長。

「つまりツンデレ会長に顔を会せるがいやだと」

「まぁ、極端に言えば」

「それだったら気持ちを落ち着かせるる意味も込めてボイコットすればいいんじゃないかな?」

「ボイコット?」

「そう。元はと言えば会長の問題行動のせいなんでしょう?それだったら『生徒会辞めるぞ!』ってくらいの気持ちで臨めばいいんじゃないかな?そうすれば会長の頭も冷えるだろうし」

 そういうと椎名さんはポカンとして、すぐに笑った。

 とっても綺麗な笑みだった。

「多賀君って、何か年上のお姉ちゃんみたい」

「そこはお兄さんって言おうよ!最初の自己紹介で女みたいな前とかでいじめないでねって言ったよね!?」

「明日香おねーちゃん♪」

「うっ……これでも食べて太ってしまえ!」

 反撃の意味を込めてたまたまポケットに入っていたクッキーを投げつける。

 できれば明日香おねーちゃんはやめてください。そよかぜ園思い出すので。

「クッキー?しかも色々バリエーションがある。もしかして手作り?」

「そうだよ!『わぁ、何か更に女子っぽい』とか思ってないでよ!」

「明日香おねーちゃんって超能力者?」

 心底驚いた顔で私に問いかける。

 ……いじめだ。絶対にいじめだ。

「明日香って呼んでもいいけど本気でお姉ちゃんはやめてください」

「それじゃあ、私のことも梓でお願い。私もうそろそろ帰るね。クッキーありがとね」

 彼女は笑顔で公園を後にした。

 さっきまで学校の時と違う喋りかただったな。

 ………あ、夕ご飯作り始めないと植木に殺される。

 全力ダッシュで寮へ帰った。

 


 

一応、この後の展開が急に変わる予定です。

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