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In Girls Interval  作者: Satch
第1部
12/33

第12話:機能してますよ!

「あのさ純くん、夏休みにプ…」


「プ?」


いつになく歯切れの悪い千歳さん。


「夏休みにプ…」


「夏休みにプロレスラーになる?」


「違うわよ! っていうか何でよ!」


すごく似合うと思うんだが…じゃあ何だろう?


「おにぃちゃん…夏休み…プール…行こ?」


「おお、プールか、いいね」


さくらの水着姿はさぞかし魅力的で魅惑的だろう、特に胸の辺りが!


「そうよ! それを言いたかったの!」


「…2人で」


「2人で!?」


さくらと2人で行くプールを少し想像してみる……やばい鼻血出そう!


「ちょ! さくらちゃん? 違うでしょ!」


「おにぃちゃん…いい?」


「もちろんOKだよ! どこのプール行こっか?」


「5人でよ! ちょっと…私を無視しないでよ!」


「冗談だよ千歳、で5人って誰と誰?」


「私とさくらちゃん、さつき先輩にうちのお姉ちゃんと、ゴミ虫の5人!」


ゴミ虫って俺ですよね? 泣きそう。


「って男って俺だけ?」


「そうよ、純くんだけじゃないと、さくらちゃんが行きたくないって言うし」


「そっか」


さくらはそんなに俺を信頼してくれてるんだな。思わず顔がニヤけそうになる。


「でもさ5人ってハンパじゃね? ここは綾乃ちゃんを入れて6人で…」


「却下!」「…却下」


…ですよねー。





そして時は少し流れてプールに行く日がやってきた。

雲ひとつない青空に、灼熱の太陽の光が降り注ぐ、絶好のプール日和だ。


待ち合わせの駅に行くと、少し時間が早いせいかまだ誰も居なかった。

喫茶店とか入って待つほどでもないので、最近ハマっているモバゲーで時間を潰す。


しばらくすると、千歳と千代先輩が待ち合わせ場所にやって来た。


千歳はサマーセーターにデニムの短パンとニーソックスという服装で、

活発な彼女に似合っている。


一方、千代先輩は短めの白いワンピースで生足の太ももが眩しく、

幼い容姿の彼女は、変に背伸びせず自然に子供服を着こなしている。


「エロい目で見るな!」


「そんな目で見てねーわ!」


「え…よしじゅん、わたしをそんな目で見てたのか?」


千代先輩は無い胸を庇うように、自分で自分を抱きしめる仕草をする。


「だから! 聞いてました? 見てませんって」


「こんなことなら、勝負下着とかいうのにすればよかった……でもなんの勝負なんだ?」


うん、そっとしとこう。


「なんかさ、綾乃がいつに無く食い下がって『連れてってください』って懇願してきたけど、

純くん何か入れ知恵でもした?」


「し、してねーよ…」


「ふーん…?」


めっちゃ疑いの眼差しで見られてます! めっちゃ怖いです! チビりそうです!

実はきのう綾乃ちゃんに、連れてって貰うように頼んでみなよ、ってメールしたんだよね。


でもさっき作戦失敗の連絡が来てた。不憫な娘だ。


「何してるんだ?」


そこへさつき先輩とさくらが待ち合わせ場所にやって来た。


さつき先輩はジーンズにTシャツという、まったく飾り気のない感じだけど、

女子高生らしからぬどこか色香の漂う大人の女性のような印象で、悪く言えば老けている。

と思った瞬間さつき先輩が一瞬睨んだような気がする。


さくらは膝までの長さの青いワンピースで、腰のところのベルトがアクセントになっていて、

健康的な夏の少女のイメージを作り出している。


共通して言える事は、どちらもはち切れんばかりに自己主張する大きな胸だった。


「ふふ、慌てなくても、後でじっくり見せてやるからな?」


「ハイ? ナニヲデスカ?」


ぎゃあ! 思いっきり視線の先を見られてた!


「言わなくても分かっているだろう? 私とさくらを交互に見て比べていたものな?」


「く、比べてはいないです…」


バレバレやん!


「比べる必要など無いぞ、私とさくらはGカップでサイズもほぼ同じだ」 


「へ、へぇー」


Gカップ! そりゃ揺れるハズだ! そりゃ目が釘付けにされるハズだ!


ふと見ると、千歳と千代先輩は、しゃがんで地面に「G」の字を書いていた。

うん、そこは「の」の字を書こうや!





そんなこんなでプールに到着!

所謂市民プールではなく、ウォータースライダーなどの大型施設のあるレジャープールだ。


なんでもチケットが偶然5枚手に入ったとの事だった。


「偶然ねぇ…」


「な、何が言いたいのよ!」


偶然手に入るとしても、普通偶数枚にならない? でもまぁ好意に甘えることにしよう。


そして入場後、男女に分かれてそれぞれの更衣室で水着に着替える。

男の俺は当然数分で着替えを終え、女子たちが着替えて出てくるのを待つ。


待つこと数10分、飲み物でも買って来ようかと思っていたら、

ようやく着替えを終えた女子たちが出てきた。


最初に出てきたのはさつき先輩だ、周りの男どもの視線など気にせず颯爽とやってくる。

さつき先輩は黒いビキニで、健全な男子高校生には目に毒な、大きな物体が2つ揺れているのが悩ましい!

うーん、何か腰に巻くもの持ってくれば良かった、もちろん隠すために……何を隠すかは聞くな!


「待たせたね」


「いえいえ全然…」


「ど、どうかな? 私の水着姿は?」


そういうとさつき先輩は俺に迫るように水着を見せてくる。近い近い!


「えっと…健康的というのか…魅惑的というか」


「歯切れが悪いな、はっきり言ってみろ」


「はい…えっと、めっちゃエロいです!」


「エ…エロ…!?」


さつき先輩の頭から湯気が出ている錯覚が見える! っていうか自覚無かったんかい!


正気に戻ったさつき先輩は、何故か俺の股間のあたりをじーっと見ている気がした。


ちなみに俺の水着は別に競泳タイプのちっさいやつではないので、

そんなじーっと見るような代物ではない。

っていうか水着のタイプに限らず、女の子が男の股間部分をじーっと見るのはどうかと思う。


「チッ!」


「!?」


何の舌打ち!?


続いて出てきたのは千代先輩だった、水着も背伸びせずにシンプルなワンピースタイプだ。

周りの視線…は無く、満面の笑顔で特に揺れるものもなく、とてとてと走ってくる。


「よしじゅん、お待たせ」


「一人でお着替え偉いねぇ」


「私は高校生だ!」


千代先輩は両腕を突き上げるようにして抗議する。


「そんなことより、よしじゅん、私の水着姿は興奮する?」


「しねーよ!」


「なん…だと!」


見た目幼女の水着姿に興奮してたら、それはそれでいろいろヤバいから!


ひとしきり拗ねたあと千代先輩も、俺の股間のあたりをじーと見ている気がした。


「…」


千代先輩は何故かしょんぼりとした顔をしていた。って何なのこれ!?


続いて出てきたのは千歳だ、なんとなくビキニを想像してたけど、

予想に反してワンピースタイプの、寒色系の色合いをした水着だった。


「ひっかかりが無いから、ビキニはダメなのだ」


千代先輩が、いらぬ解説をしてくれる。


「な、なるほど…」


「お、お待たせ」


千歳は何で顔真っ赤にして緊張してんだろ?


「まぁがんばれ! はい次!」


「励まされた!? って早いわよ! もう少し…その、じ、じっくり見なさいよ!」


え? そこは普通あんまり見ないでぇ、って言うところじゃないの?


千歳も先輩たちと同様に、俺の股間のあたりをじーと見ている気がした。


「くそ…」


いやいや、何を悔しがっているのか知らないけど、その呟きは女の子としてどうなのよ?


続いてお待ちかねのさくらの登場だ。主に待っているのは俺だけどな!

さくらは顔だけちょこんとだして、こちらの様子を伺っている。もう何をやっても可愛いな!


しばらく何かと葛藤しているようだったけど、意を決したようにようやく姿を現した。


さくらは可愛らしいピンクのワンピースなんだけど、可愛い顔立ちだから余計に胸の迫力が凶悪すぎる!


がんばれ俺! がんばれ俺の肉体! がんばれ俺の理性!

最後は念仏を唱えて、何とか諸々の感情を押さえ込むことに成功!


「…お待た…せ」


「!」


かはっ! アブねー!

頬は真っ赤、目の端にはうっすら涙が浮かび、上目使いでさらに小首を傾げるとか、

いつもは『パンツ…脱ぐ?』とか無表情で言ってるのに、こんなときだけヤバすぎだろ!


「どお…?」


「可愛いよ! エロいよ! 可愛いよ!」


「…どっち」


「エロ可愛いよ!」


最後に綾乃ちゃんでも出てきた日には、流石に俺の理性も決壊してたかもね!


最後は4人で、俺の股間のあたりをじーと見ている気がした。

気がしたじゃねー! 思いっきし見てるね!

そんなに見たって反応はしない…あ、股間の反応見てやがったな!


すると4人は俺から少し離れると、なにやら密談を始めた!

時々『BL』とか『でも綾乃』とか『不能』とか聞こえてくるけど、ごく普通です!


密談を終えた4人は気の毒そうな顔で戻ってきたかと思うと、千歳が俺の肩に手をおいた。


「私達は見捨てないから! ちゃんと治してあげるからね?」


「何が!? 俺はいたって普通だよ?」


「そうだね、男としてのプライドがあるし、機能しないなんて認めたくないよね?」


「だから! 本当に普通だって! 機能もするよ!」


「ふーん、証明できる?」


「出来るよ! でもここではダメだよ!」


「やっぱり…」


「あのなぁ、こんな公衆の面前で証明できる訳無いだろ? 通報されるよ?

ってだからその気の毒そうな顔をやめろ!」

女の子の服装の描写が難しくて必要最低限に留めました。

高校生はそんな服は着ないなどありましたら、ご指摘ください。

それと水着も。

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