~8章~狙われた三四
雄大「ーーーなぁ、渡部。」
渡部「なんだよ?」
雄大「俺達って今なにしてんの?」
渡部「はぁ?三四ちゃんの護衛に決まってんじゃんか。」
うん。
まーそれは理解できる。
雄大「あれはなんだよ!!」
渡部「はぁ?なにキレてんの?」
雄大「三四のあの格好はなんなんだ~?おぃ。」
渡部「超ミニスカの猫耳メイド服。」
雄大「何であんな格好させてんだっつーの!!」
渡部「え?めちゃくちゃ可愛くね?特にあの尻のあたりと大きくあいた胸元、三四ちゃんって意外と胸でかいんだなぁ。ヒヒ(じゅるり)」
雄大「わーたーなーべー!!お前なぁ!!」
渡部「痛い痛い!!胸ぐら掴むなよ。てかお前力強すぎ。」
雄大「去年一年だけボクシングしてたからな。それよりお前はーーー」
渡部「わかったって、落ち着け。これも作戦なんだょ。」
雄大「まさか。」
渡部「あぁ、あのニュースの犯人も三四ちゃんのあの格好を見れば必ず襲ってくる。そこを50m離れた俺達がぶっ飛ばす!!」
雄大「そんな単純に捕まるとは思わないけど。」
けどこの作戦は単純だけどなかなかいいんじゃないかと思う。
犯人の目的からしたら三四のあの格好は最高の餌だろう。
渡部「゛作戦名゛猫耳メイドのミニスカの奥に眠る秘境」
・・・前言撤回
てか長・・・・・。
三四「ねぇー。ちょっと!!この格好で一人は恥ずかしすぎだって。」
ものすごく小声で叫ぶ三四。
渡部「頑張って三四ちゃん!!勝利は目の前だ。」
なんのだょ。
そしてかれこれ二時間が過ぎ時刻は深夜2時過ぎになった。
雄大「・・・犯人あらわれねぇな。」
渡部「そぅだな。」
実をいうとあれから三四は数時間の間にナンパ&セクハラまがいなことを計20回以上いろんな男性から受けた。そのたびに俺がでてってぶっとばしてはきたものの、あの犯人はあらわれていない。
雄大「なぁー、今日はもういいんじゃないか?」
渡部「そぅだな。」
にしても、三四の悩みの正体があの男ならしばらく三四を見守る必要があるな。
三四「キャーーーーーーー。」
雄大「!?」
俺達は三四のもとへ走った。
三四「助け・。雄大・・。」
?「なんなんだ?おっ・・お前たちは。」
渡部「ふん。貴様、先程のニュースで放送されていた犯人だな。覚悟しろょ。」
確かに間違いなくあのニュースと同じ顔。
?「ぐぐっ」
まずいな、犯人の三四を押さえつけている腕が力強くなっていく。
追いつめちゃ駄目だ。
雄大「待て!!話し合おう。」
?「うるせぇーー。」
雄大「なっ!!まて!!」
犯人の胸に隠しもっていたナイフが三四へと突き立てられる。
三四「い・・ゃ・・・。」
雄大「三四!!」
駄目だ。
どうすれば・・・
渡部「刃物を捨てて投降しなさい。そんなことをしても君に未来はないぞ。」
?「ぐっ・・・」
なるほどな。
こいつもしかしたら・・・
雄大「確かにな。君は女性を力で押さえつけて何か楽しいか?自分よりも力の弱い存在にしか歯向かえない。はんっ、安いな。」
?「貴様ら言わせておけば・・・」
雄大「おゃ?もしかしたら当たったか?まぁ、現にそうやって女の子にしか手をだせない。愚か者のすることだな。」
?「あ゛ーーーーーーー!!だまれーーーー!!」
かかった!!
ドスッ
ドカ
雄大「ふぅ。一瞬でも三四から刃物を離してくれさえすればお前の懐にはいれた。」
?「な・・・に・・・。」
雄大「やめとけ。顎に一発、腹に一発いれたんだ。まともに立てはしねぇよ。後は頼むぜ渡部。」
渡部「ぉう。(すげ・・・。)」
三四「ぅう、・・・ぁりがとぅ。」
雄大「おぅ!!」
渡部「さっ。立て。」
?「・・・。」
雄大「事情聴取には俺がついてくよ。三四はもう帰りなよ。」
三四「ぅん。」
ー大阪府警ー
前原「ん?よぅ、渡部どうした?」
渡部「はい!!前原刑事。事件の被疑者をつれてきました。」
渡部「お疲れ様。・・・雄大くんも一緒か、お父さんにはいつもお世話になってるよ。」
雄大「いぇ、こちらこそ。あの、父は?」
前原「今は会議中じゃないかな?」
雄大「そうですか。」
俺の親父は大阪府警本部長。
まぁお偉いさんってわけだ。
俺は何も親父の影響を受けて司法の道に進もうと思ったわけじゃない。
俺自身考えが有っての進路だ。
渡部「警察関係じゃないのにここまではいれるお前って、やべーな。」
雄大「まぁ、過去に少し警察に協力したしな。」
前原「少しって量ですか?ははっ、今じゃこの大阪府警内部で雄大くんを知らない人はいないんじゃないかってほどですよ。」
雄大「はは、どうもありがとうございます。」
渡部「ゆーだーい。早くしろって。」
雄大「あぁ。失礼します。」
ー取調室ー
渡部「さて、話してもらおうか。」
?「柴田回毎」
渡部「なぜ今までこんなことを?」
柴田「憂さ晴らし。」
渡部「それで、女性に刃物を突きつけていたのか。」
雄大「しかし、あんたは毎回用心深く決してあんな大通りで襲ったりはしてなかった。そぅニュースで聞いている。どうしてだ?」
柴田「今までの計画は俺がたてたんじゃない。」
渡部「じゃあだれが?」
柴田「・・・パソコンで知り合った。そいつとは、でもあの女の子を脅したいって送ってもなかなか返信がなくて・・・。」
渡部「それで、一人で犯行におよんだのか。」
!!
雄大「まて、脅したいって三四のことだよな。」
柴田「?あのコスプレの娘だろ、あぁそうだょ。」
雄大「以前にも三四をつけまわしていたのか?どうなんだ!!」
柴田「なっ、なに言ってんだよ!!あの娘に近づいたのは今日が初めてだよ。今までは、町ですれちがってかわいいなって思ったからあいつにパソコンで相談したんだ。」
渡部「あいつとは?」
柴田「それはーーーーーー。」
バン!!
渡部「どうした?雄大。」
雄大「まだ、事件は終わってねぇ。」
ダッーーー!!
渡部「おぃ。雄大!!」
あいつは今まで三四をつけまわしていなかった、・・・つまり犯人は別にいる!!
三四逃げろ!!
お前はまだ狙われている!!