〜35章〜 対峙
ザーーーーー
すげぇ量の雨だな
てか、ここどこだ?
見覚えがあるようなないような
暗い道に街灯が寂しく夜道を照らす
・・・!?
俺の前に人が倒れてる?
あれは、・・俺!?
?「あなたは一人?」
倒れている俺にその女は話しかけだした
よくみるとそこに倒れてる俺は傷だらけで地に落ちた雨の流れの中に俺の血が流れていた
どうなってる!?
ーーー誰だこいつは?
?「そぅ。悲しい目をしてるわね。でも、その奥では深い憎しみと怒りに満ちた瞳。」
ーーーなんなんだ?この人はいったいーーー
?「そんな睨まないでよ。あたしは、あなたに道を示しにきただけよ。行くかどうかはあなたが決めなさい。もっとも、この道以外の道なんて社会の奴隷もしくは社畜、それに類するなにかにしかならないでしょうけど。」
くそ!!
女の顔が帽子で見えない
こんな感じの事が前にもあった
あれは確か病院のベットで寝ている時の夢
じゃあこれも夢?
しかし、前見たものと同じく俺の記憶にはない
記憶・・・
つまりこれは、俺の記憶がなくなる前の記憶って事か?
?「さぁ、選びなさいーーー」
ゃ、
ん・・・
きろ!
んぁ?
狩真「起きろ!!馬鹿どもが。」
終夜「んぇあ!?」
狩真「まったく、着いたぞ。東京だ。」
ともき「・・・。着いた。」
あの夢は、俺の過去なのか・・・?
だったら、俺はあの場所にどうして存在して、なぜ傷だらけなんだ?
頭がいてぇなぁ
ともき「大丈夫かよ、終夜?」
終夜「ぁあ。」
俺が苦しんでどうする!!
今はともきの方を優先しないと!!
ーウェディング会場ー
舞花「あー!!雄大!!みんな!!」
雄大「おぅ!!すげぇ、綺麗だな。」
成美「うへー!?やっべーー!!めちゃくちゃ可愛いーーー!!!」
鳴「成美下品よ。」
成美「悪りぃ悪りぃ、でもよすげぇなぁ。学生結婚かぁ!!」
この二人は最近サークルで知りあった俺の友達
俺は、法律サークルに入った
名前はまんまだが、この二人と舞花はそこのメンバーだ。
成美界土
金髪でチャラチャラしてる男だが、仲間想いのいい奴だ。
薬師子鳴
あまりしゃべらない無口な女の子だけどとても頼りになる俺の仲間
?「おーい舞花ーー!!」
向こうから白いスーツに身を包んだ男が現れた
舞花「健人!!あ、あたしの旦那よ!!」
雄大「はじめまして、舞花さんとは大学の友達でして。」
成美「どもーー!!」
鳴は、ぺこりとお辞儀だけしていた
健人「はじめまして!!舞花の友達ですか!!よく来てくれました。ありがとうございます。あ、舞花。お義父さんが呼んでたよ。」
舞花「うそ!?ごめんね?ちょっといってくるね。」
舞花は、片手で謝ると花嫁姿のまま走って行った
健人「はは、まったく。あの姿で走るなんてなぁ。」
雄大「とてもお似合いですね。」
健人「ありがとうございます。あいつは、すごくおっちょこちょいで。俺がちょっとでもそばにいないと駄目で。でも、実際は俺の方が助けられてるんですけどね。」
雄大「とても、素敵です。夫婦は、助けあわないといけませんからね。」
健人「良かった。」
雄大「なにがですか?」
健人「君たちのような優しい人が舞花のそばにいてくれて。ありがとうございます。」
雄大「そんな。」
成美「へへ、いいってことよ!!」
健人「それでは、また後で。」
いい人と一緒になれて良かったな
鳴「そうかしら?」
雄大「びっくりしたぁ!?なんだよ?」
鳴「良いことを言う人間がいい人とは限らないわ。」
雄大「お前さぁ、読心術使えんの?」
鳴「えぇ、使えるわ。」
雄大「・・・」
鳴「嘘よ。」
あー、そぅ。
西「ごめんね?遅れちゃって。」
鳴「あら、西。貴方今日忙しいから来れないって言ってなかったかしら?」
西「んー、それはなんとかなったよ。やっぱり友達の結婚には顔をださないとね!!」
成美「西お前良い奴だぜーーー!!」
成美は、西の肩に手を回して頭をグリグリしていた
西「わ、痛いよ。成美くん。」
西・・・、こいつは地獄の黙示録
これはこいつの仮面
気はぬかない!!
西「おっとと、せっかく頭をセットしてきたのに台無しだぁ。」
成美「悪りぃ悪りぃ。」
鳴「成美、落ち着きなさいよ。」
西「ちょっと、お手洗いに行って来るよ。」
鳴「あたし達は先に会場にいってるわね。」
西「うん!!」
西は、お手洗いまで走って行った
鳴「雄大?行くわよ。」
雄大「先に行ってて。」
鳴「?わかったわ。」
ー男子トイレー
サタン「ぁあ?着いたんか。ほんなら予定通り進めや。こっちは俺がおるから心配すんなや。おぅ。」
ピッ
サタン「なんや、おったんか。雄大。」
サタンの時は関西弁で喋り、いつもは半分ほどしか開かない目が完全に見開いていた。
鏡に映った俺に気づいたサタンが俺に話しかける
雄大「なにが予定通りなんだ?」
サタン「気にすんなや、今回は地獄の黙示録は関係ないわ。」
洗面台にもたれながら話すサタン
雄大「ふざけんなよ。お前が犯罪者であることには変わりねぇ。なにをする気だ!!」
サタン「フッ、なぁ雄大。嘘の世界は誰のためにあると思う?」
なにをいってる?
雄大「質問の意味がわからない。」
サタン「ぁあ。だろうなぁ。まぁ、黙ってみとけや。なんも・・・起こらんようにするから。」
雄大「・・・?」
そう言うと、サタンから西に変わって外に出て行った
雄大「・・・薄目野郎。」
ーパンドラ所有ビルー
氷夜「このトビラが最後の部屋だ。」
渡辺「・・はぃ。」
前原「・・・。」
ドクンッ・・・ドクンッ
氷夜「行くぞ!!」
バン!!
トビラを開けるとそこにはいた
氷夜にとって、憎むべき根幹の相手が
玉座に座り手を組みまるで王のように座っていた
氷夜「貴様が脱走したことを知り血眼になって探したかいがあったみたいだな。」
氷夜は、歯を食い縛り相手を睨みつけ銃を向けた
氷夜「ーーーゼロ!!!」
ゼロ「Welcome!!連洞 氷夜。」
ゼロは、手を差し伸ばした
ゼロ「さぁ。踊ろうか?」