〜26章〜 奈落への螺旋
建立大学が優勝しなければ、麗の命は無い。
・・・!?
まてよ、奴は一度もあれが爆弾だと言っていなかった。いや、爆発と言っていたのだから爆弾と考えるのが自然だろうが・・・
終夜「くそ、なんだってんだよ。」
こんなの、俺一人の力じゃどうしようも・・。
!!
雄大!!そうだよ、こんな時こそあいつに電話して・・・・・
終夜「はは、俺って奴は・・。」
いつまで人に頼るんだよ。しかもこれは、過去の俺のせいで起こってしまった事。
あいつの力を借りるべきじゃねぇよな。
ー東京ー
キマイラ「さぁ。そろそろ持ち時間もなくなりますよ?」
雄大「・・・」
俺が、ここに呼ばれたのが十一時ごろだった。乱戦祭の終了は午後三時、持ち時間は三時間・・・こいつらの事だ、ギリギリで持ち時間がなくなるようにしてあるはずだ。その証拠に相手の打つ速度。俺が打ってからすぐ打ってきやがる。そして、残りの持ち時間は三十分。てことは、一時半から二時の間か。
キマイラ「ん?」
見ると、キマイラのケータイが鳴っていた。
キマイラ「すみません、でてもよいですか?」
雄大「勝手にしろよ。」
キマイラ「どうも。・・・はい。」
勝手な野郎だ。試合の最中に電話か。
キマイラ「なんですかそれは?まったく、やってくれましたね。いや、まったくと言っていいですよ。それで?奴は?」
キマイラは、怒っているのだろう。
見せた事ない顔をしていた。
キマイラ「えぇ、分かりました。そちらは任せましょう。では、ケルベロスにお伝え下さい。クイーンの命令で動いている私に背く行為、覚悟しろとね。失礼します。」
雄大「クイーンだと?」
キマイラ「えぇ。それがどうかなさいましたか?」
雄大「クイーンってのは誰なんだ。」
キマイラ「そういえば、一年前の戦いで貴方は見てないのでしたね。クイーンの素顔を。」
雄大「あぁ。」
キマイラ「クイーンは、素晴らしき美しい方だ。ゼロが唯一愛した女性、そして我々が仕えるに相応しいお人だ。ま、じきにわかるんじゃないんですか?」
雄大「はぐらかすな!!クイーンはいったい・・・」
キマイラ「吠えるのもいいですが、時間がなくなりますよ?」
雄大「ちっ」
しかし、こいつのあの反応。
パンドラは大分内部でごちゃごちゃしてるみたいだな。
終夜「ハァハァ、建立大学の順位は?」
一位 真聖夜大学
二位 冥羅上元大学
三位 九流宗大学
四位 建立大学
終夜「上がってやがる。」
喜ぶべきか、悲しむべきか。
俺にどっちを取れってんだ。ちくしょう。
・・・三四
・・・彩乃さん
・・・雄大
・・・麗・・。
終夜はベンチに腰掛けうつむいた。
終夜「はは、選べっかよ。」
俺には無理だ。
なにもできない、力がない。非力で無力で只の・・・
雄大ならなんて言うかな?
こんな俺になんて声をかける?
諦めんな?足掻けよ?救ってみせろよ?
違うだろ!?
俺が期待してる言葉は・・・
俺が甘えようとしてる言葉は・・・
?「助けてあげようか、終夜。」
終夜「え?・・」
顔をあげると、受け付けの時に見た黒髪の綺麗な女の子が両手を後ろにくんで俺を見ていた。
終夜「助けるって・・。君は、なに言ってんだよ。君は、俺の事をなにも知らないだろ?」
?「知ってるよ。夜羽終夜くん。」
この子、夢にでてきた子に似ている?
いや、あの子はもっと目つきが鋭いし男口調で喋っていた。人違いか。
て、今はそんな事より・・
終夜「なんで、俺の名前を。ていうか、君は?」
?「あたしの事なんてどうでもいいでしょ?今は、終夜の友達の命が大事じゃないの?」
終夜「なんで、その事を。」
?「あたしは、警察関係の人間なんだ。今回の事も少しは知ってるし今の終夜の状況は警察の渡辺くんに聞いたしね。」
終夜「そうだったのか。」
渡辺のやつ、いいとこあるじゃねぇか。ただのスケベじゃなかったんだな。
?「こっちだよ。来て!!」
終夜「?」
手を握られながら着いた場所は、乱戦祭会場の待ち合わせ室だった。
終夜「ここになにがあるんだ?」
?「入って。」
周りには誰もいない
目の前には無機質な扉があるだけ。
?「この中には、貴方のとてもとても大切な人がいるから。そして、雨宮麗さんの命を助ける事ができる方法もみんなを助ける方法もこの中にあるわ。」
ドクンドクン
何故だろうか。嫌に心臓が早く脈をうつ。
この中にいる人物・・・誰なんだ。
どのみち、乱戦祭終了まで時間がない。
今は・・・
ガチャ
小さな明かり窓しかないその部屋にイスとテーブルを挟み同じくパイプイスに座る人物
その顔には、仮面が被られていた。
終夜「君は・・・誰だい?」
?「・・・お久しぶりね。終夜。」
高貴な貴族がつけそうな面をつけている人はこう言った。
?「・・・私は、クイーン。」