〜18章〜 爆殺遊戯
終夜「なんだよ・・・。この馬鹿でかい建物はよ。」
麗「なに突っ立ってんのよ、早く行くわよ。」
終夜「わかったよ」
日曜日、俺たちは京園寺邸に来ていた。
たく、どんな悪いことをしたらこんなトコに住めるんだか。
コンコン
真城「ようこそ、おいでくださいました。」
終夜「おう!来たぞ。」
京園寺「麗さん!!相変わらず今日も美しい。」
真城「終夜さん、こちらにサインを。」
終夜「これは?」
真城「約束を守る契約書みたいなものですよ。お読みください。」
終夜「・・・いーょ、めんどくさい。」
長々しい文章が何枚も何枚も、読めるかってーの
終夜「ほら、サインしたぞ。」
真城「ありがとうございます。では、終夜さんはあちらへ。麗さんはあちらへ。」
終夜「はいょ。」
テクテク
真城「ではここでお待ちください。」
終夜「わかった。」
なにをさせられることやら
ー10分経過ー
真城「お待たせしました。会場へどうぞ。」
ぎぃ~~~~
わーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
終夜「な、なんだよ?!この人は」
体育館のような会場の上には見渡す限り人
しかし、広すぎて正確な大きさがわからない
真城「ご来場の方々、お待たせしました。では、お好きな方へおかけください。」
終夜「ちょっと待て!!なんだこれ!!」
京園寺「やぁ、君とのバトル実に楽しみだ。」
終夜「全然状況がわからねぇぞ」
京園寺「あぁ、この勝負は上にいる人間がかけている。私が勝つか、君が勝つかをね。皆京園寺財閥に縁のある方ばかりだ。」
終夜「まるで見世物小屋だな。」
京園寺「そぅ皮肉を言わないでくれ。これでもかなり緊張していてね。」
終夜「ふん、それで勝負の内容は?」
京園寺「待ちたまえ、その前に我々の勝利の褒美を見ようじゃないか。」
終夜「あ!!なんて格好してんだ、あいつ」
雨宮「・・・(カ~~~)」
超露出の多いバニーガール
顔面真っ赤にして、まぁあんな格好じゃあ恥ずかしいわな。
雨宮「ちゃんと勝ちなさいよね、このアホ。」
終夜「なんか、ボソボソ言ってるけど、あいつがいる二階と俺のいるこの広い一階まで聞こえるかってーの。」
真城「それでは、競技発表です。競技名は、【爆殺遊戯】。」
終夜「ばくさつ・・ゆうぎ?」
京園寺「・・・・。」
真城「お二人には爆弾を使って殺し合いをしてもらいます。どちらか一方が降参するか、死ぬまで決着はつきません。では、係りから爆弾をお受け取りください。爆弾は、正四角形で5cmのものをお使いください。では、お二人には、タイマー式かショック式か選んでください。」
終夜「・・・」
はーーーーーーーーーー?
待て待て、殺し合い?
ふざけ、意味わからん。なんなんだ、爆弾?
京園寺「僕は、ショック式を」
終夜「ちょっと待てよ!!京園寺、殺し合いってなんだよ!!聞いてないぞ、しかも爆弾なんて。」
京園寺「僕だって、まだ死にたくはない。それに、これは京園寺家代々行われてきた跡取り決めで使われてきた競技だ」
真城「では、爆弾をお受け取りください。」
終夜「これが、爆弾。」
真城「さて、それでは・・・」
終夜「やっぱり待ってくれ!!こんなのおかしい、人を殺せるわけないだろ!!俺はやらない。そもそも、あんた達が勝手に言ってきたこと」
真城「残念ながらそれはできません。あなた方二人には屋敷で書類にサインして頂きました。その書類にはこのゲームにおいての自分の死、その他もろもろについてはサインを頂きました。そして、夜羽様が降りられたその瞬間から雨宮様は京園寺様の花嫁になります。」
終夜「そんな口約束に法律上の効果は・・・、まさか二人ってーのは」
真城「えぇ、雨宮様には別室でサインを頂きました。」
終夜「お前!!」
いゃ、俺もあいつのことは言えないか。
しかし、俺が逃げれば雨宮はあいつの嫁になるってか。
け、なんで生意気女の為に俺がこんなふざけた競技にでなくちゃなんねーんだょ。
そぅさ、死に比べたらあいつがどうなろうと・・・
ー二週間前ー
雄大「じゃあな、終夜。」
終夜「あぁ、向こうでも元気でやれよ。」
雄大「終夜、お前は損得感情や人として大切な事を時として無視する癖がある。それは、いずれお前を不幸にする。それだけは、忘れないでくれ。」
終夜「・・・あぁ。」
人として大切なこと
あいつが今の俺の状況なら、逃げないだろうな。
終夜「やってやるよ!!」
京園寺「ニヤッ」
真城「それでは、ゲームスタート!!」
?「それで?私のターゲットは?」
ケルベロス「夜羽終夜、一年前に田辺雄大とともに我々パンドラを追い詰めた男」
?「なんだ・・学生じゃないか。随分と楽な仕事だな。」
ケルベロス「お願いしますよ。世界最高の殺し屋、狩真省吾さん」
狩真「引き受けた。」