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~9章~守りたい気持ち

テク・・テク



三四「もぉ~最悪だょ~、何であたしこんな格好で自宅まで帰らないといけないなんて。」



まぁ時間が時間だけに人は少ないけど、それでもすれ違うたびに人がジロジロ見てくるし。



三四「てか、雄大も(三四はもう帰りなよ)って・・・こんな格好で帰らすなーーーーー。ふぅ。」



トントン



三四「ヒィ!!」



?「なんて声だすのよ、三四。」



三四「・・ふぇ?・・な・・なんだ綾乃か~~。」



綾乃「フフフ、ごめんね。でもビックリしすぎじゃない?」


三四「実はーーーーーーーー」







綾乃「なるほどね~。それであんなにビックリしてたのかー。」



この子は、白川綾乃(しらかわあやの)中学からずっと一緒だった。今綾乃は明花女学院の生徒だ。



綾乃「だから、そんな格好かぁ~納得。でも、怖いね。」



三四「てか、綾乃のとこの生徒が襲われたって・・・。」



綾乃「ぅん。その子今は学校休んでるんだ。」



三四「・・・あんな事件があれば引きこもりたくもなるよ。」



綾乃「違うよ・・・引きこもりじゃないよ。」



三四「え・・」



綾乃「ニュースでは語られてなかったんだけど、・・・彼女襲われたってニュースで言ってだでしょ。」



三四「う・・・ん。」



綾乃「今、その子病院にいるの。」



三四「な、・んで?」



綾乃「両足切断されたのよ。」



三四「・・・ぇ。」


綾乃「多分大学側がこの事実を隠したのょ。」



三四「そんな・・・でも犯人はもう捕まったしね、とりあえずは安心かな。」



綾乃「本当!?よかったーーー。」



三四「うん!!」



綾乃「でも、一つ言っていい?」



三四「ん?なになに?」



綾乃「私達の後ろにいる人誰?」



三四「え・・・、」

本当だ。てか、あの黒服あいつだ!!



三四「逃げるよ!!綾乃!!」



綾乃「うん!!」



三四「ハァ・・・ハァ」



なんで?

犯人は雄大が捕まえてくれたんじゃないの?



綾乃「三四~ハァハァ、」



三四「あ、ごめんね。早かったよね。」

いけない、綾乃は中学から運動が苦手だった。



綾乃「三・・・ハァ、四~ここどこ~。」



三四「そういえば、ハァ・ハァ、」


逃げるのに夢中で気がつかなかった。


ここ・・どこ?



綾乃「倉庫?」



三四「埠頭じゃない?」



綾乃「でも、ここまで来れば逃げ切れたんじゃない?」



三四「そだね。」


本当にそれならいいんだけど。


ボーーーーー



三四「・・・ふぅ。」



綾乃「どうかしたの?」



三四「なんか安心したら気抜けしちゃった。」



綾乃「ふふふ、覚えてる?」



三四「なにを?」



綾乃「中学のときあたしがマラソン大会で緊張したときも三四が応援してくれたんだよ。」



三四「あったね~。」



綾乃「それで、走り終わってあたしが今の三四みたいな(ふぅ~)て言って」



三四「そぅそぅそれで二人で大笑いしちゃったんだよね。」


綾乃「緊張が切れたあとのあの変な感じがあの笑いを生んだんだよ。きっと~。」



三四「そだね~。あの時は本当にーーーーーー」



ガシャーーーーーーーーーーーーーーーン



三四「なに?今の音?」


綾乃「三・・・四あれ・・・」



三四「・・・嘘でしょ。」



あいつ明らかに手になにか持ってる。


綾乃「三四・・あれって斧じゃない?」


三四「に・・逃げよ!!」



綾乃「いゃ・・・うぅあぁ~。」



綾乃震えてる。

無理もないよ、あたしだって震えて怖い。


深夜に知らない人間に斧持ってこられたら誰だって・・・


そうだ!!ケータイ


プルルルプルルル



雄大「今どこにいる!!三四!!」



三四「よかった。繋がった。助けて雄大、あいつに追われてるの!!」



雄大「そいつは近くにいるのか?てか、場所を早く!!」



三四「距離は50mぐらい・・・、でもあいつフラフラしながら近づいて来るからまだ・・・」



雄大「バカヤロウ!!だったら走って逃げろ!!」



三四「友達が立てなくて、おいていけないもん。・・・あれ?あいつがいない?」



雄大「三四?」



三四「消えた、あの斧人間消えた。」



雄大「わかったから場所を言え!!」



三四「えと、・・えと、埠頭!!」



雄大「どこの?」



三四「わかんないよ、あれ?でも高速の向こうにショッピングセンターが見えるよ雄大。赤とか青とか緑とか光ってる!!」



雄大「ショッピングセンターが見える埠頭?そんなのあったか?とにかく急いで警察に電話しろ!!警察ならGPSでお前の居場所突き止めてくれる。いいな!!」



三四「うん!!・・、雄大、あたしを助けてね。」



雄大「当たり前だ。」


ショッピングセンターの見える埠頭・・・考えろ。

(赤とか青とか緑とか光ってる。)


!!

まさか三四のやつ




三四「立てる?」



綾乃「う・・・ん。ごめんね。」



三四「気にしないで、綾乃を巻き込んだのむしろこっちだから。」



綾乃「うん。」



三四「待ってて今警察にーーー」



綾乃「三四!!危ない!!後ろ!!」



三四「え・・」



?「あ゛ーーーーーーー。」



ドガッ



三四「こいつ、いつの間にあたしたちの後ろに・・」


ハ!!ケータイ

無い?



綾乃「三四あいつの足元!!」



しまった。


三四「逃げるよ!!立って!!」



綾乃「足が震えて・・・」



三四「ほら!!手を取って!!」



綾乃「三四ーーー。」



まずいあいつ斧を振り上げた!!



?「あ゛ーーーー!!」



三四・綾乃「キャーーーーーーーー。」

シューーーバーン!!



テンテンテン



?「う゛ー誰だ?」


なにかが斧人間の腕にあたり斧を落として痛がっていた。



三四「・・・サッカーボール!?」



?「あのさー俺の友達に何してンの?」


?「でめぇは誰だ!!」



三四「終夜!!」



終夜「よぅ!!てか、三四何その格好?」



三四「格好は言わないでよ~。ぐす、でも来てくれて本当に・・ありが・・っとぅ。」


こんなに三四を追い詰めてこのやろう。

斧人間「あ゛ーーーー。」



終夜「逃げろ!!」


三四「終夜あれに勝てるの?」




終夜「さぁな。」


まぁ、普通に考えて無理だろうが、今は三四と彼女を助けねぇと、しかしどうする。



終夜「いいか、よく聞け。あいつが斧を拾い上げる前に早く走れ!!」



綾乃「貴方は?どうするの?」



終夜「時間を稼ぐ。大丈夫だって、女の子二人を逃がすくらいの時間は作るよ。」


ガシッ

斧男「ゴロ゛ズ。」


終夜「早く!!走れ!!」



三四「行こう!」



綾乃「う・・・ん。」



斧男「グハハ、かっこつけが。」



終夜「お前、何で覆面なんか被ってんの?顔面不細工か?」


斧男「あ゛~~~~~~~~~~~が。」



性格は単純、これなら言葉でじかんをのばせーーーー。



終夜「ぐはぁ。」



何?何て早さだこいつ・・・



斧男「ガハハハ、わざと斧で切れるとことは違うとこでどついた。これなら、お前いっぱい殴れる。」



終夜「へー・・・そりゃ頭いいなお前。」



やべぇ体が崩れるみたいにいてぇ。





三四「ハァハァ・・・ん。」



綾乃「ハァ・・・ねぇ、さっきの・・男の子大丈夫・・かな?」



三四「わかんない、だから早く近くの公衆電話に行って警察呼ぼ。」



綾乃「ごめん、あたしケータイ忘れて。」

三四「別にいいよ。」



でも、まずいょ。早く警察にーーー。



ザッ



三四「・・・あ。来てくれたんだ。」





終夜「オェーー。」


斧男「だいしたもんだ。こんだけボコボコにしてもまだむ゛がってぐるとば。」


終夜「・・・たく、さっき・・・から言葉おか・・しいぞでめ・・ぇ。」



やべぇ意識がもうろうとしてきた。



斧男「これ゛でオシマイ!!」



雄大「そこまでだ。毒田一男。」



斧男「何でお゛れのなま゛えしっで・・・」



終夜「・・雄大。おせぇよ。」


雄大「よく頑張ったな、後は任せとけ。」



終夜「あぁ。」


雄大「毒田一男あなたの素性は割れている。諦めて投降しなさい、」



毒田「ふざげぅーえーんなぁー!!」



斧を振り上げた毒田

けど、あれじゃあ無理だな。雄大の強さは伊達じゃない。



雄大「おーーーーーーーーーーーー。」



ドッガーーーーーー



毒田「ぐええええ。」



雄大「さすがの巨体も顎は弱点だな。」


ウーーーーーウーーーーー


雄大「あんたの人生の終わりを告げる音色だ。」



終夜「警察・・?」



雄大「俺が呼んだ。終夜は病院だな。」



三四「ゆーだーーい。しゅーやーー。」



雄大「おう。・・・てか、三四お前が言ったショッピングセンター、あれ高速の料金所のことじゃねーか。」



三四「へ・・・あーーーほんとだ。」



終夜「ハハ、確かにそぅ見えるわ。」



雄大「しかも、なんでケータイの電源切ってるんだよ。おかげでこっちは連絡しても通じねえし、しかもーーーー。」



三四「だーーーーー、もういいでしょ。」


ウーーーーウーーーーガチャ


渡辺「雄大、犯人は?」



雄大「あそこです。」



綾乃「あの・・・ありがとうございました。」



終夜「ん?あぁ、礼なら雄大に言ってやって。俺はこの通りただ殴られただけだから。」



綾乃「そんな・・そんなことありません。」



終夜「へ。」



綾乃「すごく、かっこよかったです。」



終夜「・・・(カーーーー)どうも・・。」



三四「・・・・・。」



こうして三四の悩みの種は消えたのだった。



















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