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博麗神社の神主さま  作者: 不知火 駿
第一章 
8/19

第07話 失敗をバネに!ですか?

第七話投稿!!


この話はプロットに無かったもので、結構急に作りました!

分かりにくいという指摘があったので・・・・・。

遅くなってごめんなさぁぁぁい!!


時刻は午後を回りました。

博麗神社の廊下に知世と二人で立っています。


「よし!次は廊下を拭くわよ!」

そういいながら知世さんが取り出しますは、見るからにボロボロで所々穴が開いてるような雑巾×2。

「それじゃあこれ持って」

そして俺に雑巾を手渡してくる。俺は素直に受け取った。


「それじゃ、拭くわよ~!まずは廊下の端に立つ!」


長い廊下の端に立ったので、知世の隣に行く。


「次に雑巾を下においてしゃがむ!」


一緒にしゃがむ。

お、これはドラマとかでやってるの見た事あるぞ!

あれは寺の坊主だったかな・・・・?

確かこの後は・・・・・・


「そして・・・・・・」



知世の言葉の続きを聞くより先に、


「だらっしゃぁぁぁぁああああ!!!」



俺は全速力で雑巾を手で廊下の床に押さえつけながら地を駆けた。


「丁寧に・・・・・・え?」




時々体勢を崩しそうになったりするから気を付けつつも足は回す!

廊下の端まであと3メートル・・・・・・2・・・・・1・・・・!


「到着ぅ~!!」


トン、と雑巾が壁に当たった瞬間に俺は脱力する。


結構疲れるなこれ!

いつもはあまりとらない体勢で走るんだから。

これは寺の坊主もやったりするわけだよ。


「あれ?知世は来ないのか?」


後ろを見ると、固まった表情でこちらを見続けていた。

なんで動かないんだ?

あ、さっき俺が話しを聞かずに先に行ったのが気に食わなかったのかな?

知らないって言いながら話聞かずにやられたら怒るよなそりゃ・・・・。


知世が近づいてくる。

やっぱり少し怒っているな。


「・・・・・・なんで怒ってるのかわかる?」


訂正。結構怒ってる。


「えーと、俺が話の途中でさっさと行ったから・・・・?」


悪いことしたなと思いつつ理由を言う。

しかし、知世から返ってきたのは予想外のことだった。


「違う!てかそれもあるけど!」

「え?違うの?じゃあ何でさ」


「貴方が私の話を聞かずにさっさと行ったからよ!」


「ええぇぇぇぇぇ!!?今俺そう言ったぞ!?理由言ったよな!?」


何だコレ!新手のボケか!?

だがボケではなかったようだ。


「貴方が丁寧に拭けって言うのを聞く前に行ったからだって言ってんの!」


「な・・・・・。そんな事言ったか?」

「だから言う前にあんたが先走ったんでしょうが!」

「う・・・・・・そりゃすまん。悪かった」

「まぁ、いいんだけど。それよりも、もう一回説明するわよ」



そして再び雑巾がけ講習。


「さっきみたいに一直線に行くんじゃなくて、丁寧に、て・い・ね・い・に!拭くことが重要です!」


「・・・・・・分かったから、知世が話を途中で切られることがキライってことは、分かったから」

「何よ!別に話の腰を折られたから怒ってるわけじゃないんだからね!」

「はいはい、それでなんだっけ?」

「全く・・・・・だから、こう木目に沿って・・・・・・」

「あ、ちょうちょだ。春だなぁ~」

「話を聞けぇっ!!!」


げしっ!


「ちょっ!蹴ることないだろ!」

「話を聞かないからよ!さっきから何なの!?ちょうちょ?そんなもん家の風呂桶にいっぱいたまってるわよ!」

「なにぃっ!!?気持ち悪っ!なんでそんなトコに蝶がいるんだよ!てか嘘だろ!ぜってー嘘だろ!?」

「そーよ嘘よ悪いかっ!」

「悪いだろ!!」



最終的に話が落ち着いて掃除が終わるのが、夕日が昇っていった頃でした。

ていうか長っ・・・・・・。


知世さん俺と会ってから口悪くなってませんか?

確実に俺のせいですよね・・・・・・。




*************************************




「はぁ・・・・・・」


もうすぐ夕日も沈みそうな時間に、俺は神社へと続く階段の一番上の段に腰を下ろしていた。


今家の中では知世が夕飯の支度をしているだろう。

そんな時に、何故俺がこんなところにいるのかというと。



「失敗したなぁ・・・・・」



落ち込んでました。結構ディープに。


この博麗神社は、下にある里が一望できる位置と高さにあり、物思いにふけるにはもってこいの場所で、俺が一番好きな場所でもある。

ただ、下の里自体には今まで一度も行ったことがなかった。

今度暇を見つけたら行ってみようかな・・・・・。



ふと振り返ると、知世がこっちに向かって歩いてきていた。




「ご飯の用意は出来たのか?」

「ええ。それで貴方を呼びに来たのよ」


そこで一息ついて彼女は言った。


「何でこんなところにいるの?」

「ああ、ちょっと落ち込んでたんだ」

「落ち込んでた?」


「朝起きたら着替えを手伝ってもらって、次は箒で掃くこともろくに出来ず、拭き掃除にいたっては自分で勝手に進んで失敗・・・・・俺ってダメだなって身にしみて感じたよ」


朝から昼にかけて、失敗の繰り返し。

そんな自分が嫌でイヤで。


だけど知世が発したのは、いろんな意味で俺の予想を裏切るものだった。


「ええ、そうね。貴方今日は全然ダメだったわね」

「え?ちょっと、普通ここは貶すんじゃなくて・・・・」



「でもね、別に今日がダメだっていいじゃない」



「・・・・・・はい?」

「だから、今日があれば明日がある。コレは覆ることがない事実よ。だったら明日でも明後日でも、何年かかってでも失敗を取り戻しなさい!時が続く限り挑戦し続けなさいな」


「えーとつまり、悩んでたって仕方がないからとにかく失敗を生かせと、そういう意味ですか?」

「そう!そういうこと!」



そういってニコッと笑顔を見せる。


なーるほど、考える前に行動しろってことですね。

気づけば悩みなんてどこかに吹き飛んでいた。









「ところで、朝言ってた『家から出たことない』ってどういう事?」


自分で作った夕食を食べながら知世はそう聞いてきた。

余談だが、知世のご飯はマジでうまい。どこそこにいる料理下手は知世を見習え!

にしても突然すぎて何のことか分からない。


「え?何が?」

「だから、朝箒掃除をするとき言ってたじゃない。『自分は前世では家から出たことない』って」

「ああ、そのことか・・・・・」


わざわざそれを覚えてたのか?

細かいこと気にするなぁ・・・・・


「俺は前世では病気でな。次第に体が動かなくなっていく病気だったんだ。」

「それは・・・・・」


わずかに顔を曇らせる知世。

「『不幸だった』?確かに、俺も死んだ直後まではそう思っていた」


だけどな、と続ける。


「神様から教えてもらったんだ。『お前の人生は幸せだった』ってね。俺は友人はたくさんいたし、母さんも俺のことを看病してくれてた。愛してくれてたんだって知ってから、俺は自分を不幸だと思うのを止めたんだ」


「そう・・・・・・なの。ごめんなさいね、変なこと聞いちゃって」

「いいんだ。全然構わない。前世の話だからね。それに、俺は神様にけっこー感謝してるんだ」

「神様に?」

「そう。こんな俺に第二の人生を与えてくれてな」


「いいわね。愛されるって」




そのときの知世の顔は、心の底から楽しんでいるような、そんな顔だった。


その後も談笑は続いた。

俺が話して知世が聞くだけだったが、とても楽しかった。


知世の笑顔を見るのが、楽しくなってきていたんだ。











という割と綺麗な終わりだと思ったんだが・・・・・・。


”ふぅん。『感謝してる』ねぇ・・・・・。嬉しい事言ってくれるじゃないか!!”

”・・・・・・どうしていつもそうどうでもいい時に聞いてるんだよ”


えぐさ が あらわれた !



”まぁまぁ気にしない。それよりも、だ!俺に感謝してるって?いやー照れるな!お前からそう直接に感謝されるとね、こう、”


どうしますか?

  たたかう

  ほめる

 ⇒ばとうする

  むし


”毎度まいど飽きないなお前は。暇か?暇なのか?それとも就職難なのか?”


”お前が考えてることは全部分かるんだからな!なんだよ罵倒するって!そんなコマンドあってたまるかよ!!”


もういいや、せめて綺麗に終わって欲しかったんだけどな・・・・・・




どうしますか?

  むし

 ⇒むし

  むし

  むし




”全部無視ってどういうことだよ!!”




完全に知世との会話に専念するってことですよ。

残念ながら、男との会話と女との会話なら絶対に女のほうを取るからな。

俺は。


ぐっだぐだwww


感想待ってます!!

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