表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/50

第四十五話 静寂の余韻

倉庫の中は、朝の光が差し込み、微かに舞う埃が静かに揺れていた。

エリシアは楽器を抱え、弓をそっと置く。

肩の重み、顎当ての冷たさ、指先に残る弦の跡。

音はもう出ない。

しかし胸の奥で、波紋の終わりが静寂の余韻となって広がっていた。


楽器の木肌はわずかに揺れ、指先に残る感触は音ではなく存在そのものの記憶。

長年の触れ合いと弾かれた痕跡が、エリシアの体と呼吸に寄り添い、胸の奥で静寂の余韻を形作る。


低い声の人物が倉庫の奥で影だけを浮かべる。

肩幅、背筋、長い指先の微細な動きで空気を揺らす。

目は暗がりに沈み、感情は読み取れない。

存在感だけで場の中心を支配し、静寂の余韻を見守る。


「余韻を胸に刻め」

低く響く声が空間を震わせる。

音としてではなく、振動として胸に届く。

楽器を通して、エリシアの胸の奥に旋律・光・影・心の静寂の余韻が静かに残る。


エリシアは小さく息を吐き、楽器から手を離す。

木肌の温かさ、肩の重み、指先の感触。

音はなくても、胸の奥で余韻が確かに生きていた。


影が一歩近づく。

肩の傾き、背筋の角度、指先の微細な動き。

問いかけと答えを紡ぐ微細な振動が、光・影・楽器の木肌と交わり、胸の奥で静寂の余韻を形作る。


朝の光が木肌に差し込み、影が床に揺れる。

弓を置いた手の感触、木肌の揺れ、影の動きが重なり、音はなくても胸の奥で静寂の余韻が確かに生きる。

エリシアは小さく微笑む。

肩の重み、指先の感触、木肌の温かさ。

音はなくても、静寂の余韻が胸の奥で確かに生きていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ