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出会い

今日は、あの有名テイマーさんへの念願の初インタビューの日…!

ドキドキしながらギルドに行くと、そこには既にあのテイマーさんが待っていた。


「おはようございます!」

「あぁ、おはようございます。今日はよろしくお願いします」

爽やかな笑顔で挨拶を返してくれるテイマーさん。

どうやら気難しい人では無いみたいだ!よかったー……!

私はホッとしながら挨拶を返すと、早速インタビューを開始した。


「ええと、それでは改めて……。改めまして、本日はよろしくお願いします」

「はい、こちらこそよろしくお願いいたします」

そんなやり取りを経て始まったインタビューだが、

「あのー、質問をする前に一つ確認しておきたいのですが……。もしかして、その背中に背負っているのってモンスターですか?」

「ええ、そうです。名前はラムって言って、私のパートナーなんです」

やっぱりそうだったのですね!

「そうなんですね……!あの、もしよろしければ見せて頂いても……?」

「はい、勿論です。ラム、ご挨拶なさい」

テイマーさんがそう言うと、テイマーさんの背中から小さなドラゴンが顔を出した。

『キュイ?』

「わぁ……!」

思わず声が出てしまった

「可愛い……!」

『キュイ?』

ラムと呼ばれたドラゴンは、キョトンとした顔で私を見る。

その仕草がまた可愛くて、思わず頬が緩んでしまう。

そんな私の反応を見てか、テイマーさんは嬉しそうに微笑んだ。

「ふふ、ありがとうございます」

「い、いえ!こちらこそ突然変な声を出してしまってごめんなさい!」

私は慌てて謝ると、改めてテイマーさんに向き直る。

「あの、それで……。ラムちゃん?を私に紹介して頂けますか?」

「ええ、勿論です。ラム、ご挨拶なさい」

『キュイ!』

テイマーさんが指示を出すと、ラムちゃんが大きく息を吸い込んだ。そして……。

「キュイッ!!」

その口から大量の火球が吐き出される。

「え!?ちょ、ちょっと待っ……!」

慌てて避けると、先ほどまで私がいた場所に大量の火球が降り注いだ。

地面が焦げる臭いが辺りに充満する中、私は呆然としながら呟いた。

「……す……すごい……!」

「ふふ、ありがとうございます」

テイマーさんは微笑みながらそう言うと、再びラムちゃんの頭に手を乗せる。

「では、そろそろ私はお暇しますね」

そう言って立ち上がり、そのままギルドを後にした。


私はしばらくの間呆然としていたが、ふと我に返ると慌てて後を追いかけた。

しかし既に姿は無く……。仕方なく諦めて帰る事にしたのだった。

「……はぁ……。まさかあんな可愛いドラゴンがあんなに強いなんて……」

帰り道を歩きながら、思わずため息が出る。

「……でも、本当に可愛かったなぁ……」

そしてふと思い出し、頬が緩む。

「……また会いたいなぁ」

そんな事を考えつつ、私は帰路についたのだった。


続く

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