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Tower of Fairy Tales   作者: 財布の中身はお刺身
2/3

プロローグ1

崩れ行く世界の中、影が5つ。

「こいつ体力多すぎない⁈」銀の重装備に身を固めた、両手に持つタワーシールドで敵を殴るタンク、〈ヴィア〉

「もうかれこれ2時間半は戦ってんだが?!」その刀で全てを切り刻む、機動力にすべてを捧げた半裸の侍、〈カゲロウ〉

「カゲロウ回復飛ばすぞー!」漆黒の祭服を纏った治癒師兼呪術師〈呪呪〉

「爆発行くよー!」爆発魔法を好んで使う、仮面の魔導士〈シズ〉

《syalalalalalalalalalalalalala!》口から炎を吐く、紅い三つ首の獅子〈邪獣エリューテア〉

これは、4人の人間と1匹の邪悪な獣の最後の戦いである。

「ナイス呪呪!もっかい殴ってくる!」

「シズ!こいつあと体力どんくらい?」

「ちょっと詠唱するからヘイト稼いで!私が一発魔法入れたら多分行けるから!」

慣れた動きでヘイトを稼ぐヴィアとカゲロウ。

そしてこの長い戦いに終止符が打たれる。

「ルージュ・エクスプロード!」

爆炎。




やっと終わった。

それが全員の感想だった。

あいつの何がすごいかって、体力が多かったりやたらとスリップダメージの効果時間が長かったり炎の広がりが早かったり。とにかく強かった。

しかし。

「もうこのゲームクリアしたからしばらくはやらないなぁ」ヴィアが呟く。

そう。この4人はゲーム仲間。ゲーム「赤と閃光のアルカディア」という有名な高難易度ゲーをプレイしていたのである。

「まぁいいじゃん。この赤閃クリアできたわけだし。」

「そうだな。また別のゲームで会おう。」

呪呪とカゲロウが言う。いい感じでカゲロウが締めようとしたとき、シズが水を差す。

「君らこれで最後みたいになってるけどさぁ、私らメールアドレス共有してるよねぇ?」

呪呪が非難がましい視線をシズに向けた後、ヴィアがとりあえずしめようとする。

「まぁ、皆、面白そうなゲーム見つけたらまたみんなで遊ぼう、、、な?」

少し語尾に詰まったヴィアを見て少し笑った呪呪がまずログアウトし、その後シズとヴィアが抜けた。

カゲロウはエリューテア討伐の余韻に浸り、暫くしてログアウトした。

赤と閃光のアルカディアのパッケージは、各々の棚に仕舞われた。



「あー、、、えっもう二時?噓だろ学校あんのに、、、」

夏目輝吾、それが俺の名前だ。ゲームでは主に「ヴィア」と名乗って活動している。

それにしても二時か。まぁ想定以上に長引いたからな。もう寝よう、、、いや待て明日小テストあるぞ。勉強一切してねぇな。仕方ない。

「徹夜で勉強するか、、、」俺は虚無にまみれた小テスト勉強を開始した。

俺はテスト勉強しながらこれまでの赤閃を振り返る。

そういえば開始十分でやめそうになったな。開始地点の土地の領主がやたら偉そうでLv1の俺たちに対してLv14のミノタウロスを「試験」と称してぶつけてきやがったのだ。

さすがにあれは切れかけた。両手のバトルアックス(2m)ぶん回しながら突撃してくるせいでバトルフィールドぼろぼろになって領主が勝った俺たちにガチギレしてきたし。

他にもスライムが蒸発させないといくら倒してもリザレクションするし後半のボスを2体トレインしたらバグって合体して首が2つある、全身から銃口を生やした世界観R15な全長3mは絶対ある阿修羅が誕生したり

バキッ

しまった、怒りのあまり鉛筆の芯が折れてしまった。

しかしあの鬼畜ゲーはもうクリアしたのだ。

俺は怒りを収めると、鉛筆を削り、勉強を再開した。

新シリーズ始動です。



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