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僕の章 第四節
マズい。非常にマズい展開だ。
まさか、ツクヨミだけでなく、奴までここにいるとは。
とっくに滅んでいると思ったのに。
ソウ君がこっちに来て早々に出会ったのが、まさか僕がこの世界で最も会いたくない連中のトップとナンバー2とは。
笑い話にもならないな。
しかも奴の方はすでに臨戦態勢。
そして、僕を持つ友は半狂乱。
どう考えてもマズい展開だ。
しかし、今の僕には何もできない。
というより、何もすべきではない。
ソウ君の持つ剣が僕だと分かれば、彼はもっとマズい立場に追い込まれる可能性がある。
ツクヨミもまだ完全に確信してはいないはずだ。
だから、まだ僕は口を出すべきではない。
いよいよとなれば口を出さざるをえないが、今はまだ口を出すべきではない。
ゴメンよ、ソウ君。
君を見捨てるつもりはないんだ。
だが、今の僕には何もできない。
黙って成り行きを見ていることしかできないんだ……