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僕の章 第十節 感謝

 安らかな寝息が聞こえる。

 ベッドで眠るソウ君の寝息が。

 それ聞いていると、とても安らいだ気分になる。

 悪くない。

 近くに誰かいるというのは。

 孤独じゃないってのは。

 ああ、悪くない。この気持ちを言葉にできない自分がもどかしい。

 僕のことを知って、真実を知って、それでもなお、彼は態度を変えなかった。

 あの彼の姿を見た時、僕は……。

 ありがとう。

 心の底からそう思う。

 ありがとう、ソウ君。

 変わらないでくれて、本当にありがとう。



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