表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/23

僕の章 第八節 孤独

……静かだ。

 静寂に包まれた空間は、僕の孤独感を一際大きくした。

 ずっと静寂の中に留まっていると、まるでこの世界に、僕だけが取り残されたかのような錯覚に陥る。

 孤独。一人ぼっち。

 慣れているつもりだった。

 いや、実際のところ慣れていた。

 彼と出会う前の僕には、それが当たり前だった。

 彼との出会いが、僕に孤独を忘れさせた。

 彼の存在が、再び孤独となった僕の気をより一層重くした。

 ふと、いつの間にか彼の存在が、自分の中でかなり大きなウエイトを占めていることに気付く。

 しかし、その自覚が、僕の気をさらに重くした。

分かっていたはずだった。

 いずれこの時が来るってことは。

 ここに戻ってきた時点で。

 こうなることを半ば予想していた。

 また慣れなくてはならない。

 孤独でいることに。

 取り残されることに。

 平気にならなくてはならない。

 なぜなら、彼はもう戻ってはこないから。

 また僕は、孤独になるのだから。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ