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ブラック企業から異世界転職。まさかの逆転無双  作者: ツバサ
第一章~ブラック企業からの転職先が異世界でした~
1/4

退職

ブラック企業にはもううんざり。

転職先は異世界でした

僕は会計システムを作るプログラマーだ。


大企業のエリート達が何億円もかけて作るシステムのほんの一部分を、担当する弱小企業ニュース勤めている。


そしてその企業はIT企業によくあるブラック企業というやつだ。


サービス残業、休日出勤当たり前で安月給。

今日も17連勤目の出勤である。


唯一の救いは遅めの出勤が許されていて、朝のラッシュに巻き込まれずに済むことだけで、

他に良いところは1つとて存在しないブラック企業の鏡みたいな会社だ。


最近では上司が、自分の勘違いから納期を半月以上短いまま受注してしまい。連日終電帰りと休日出勤を繰り返していた。


昨日、そんな地獄の終わりがやっと見え、今日の会議で承認を貰えれば晴れて解放されるので到着したオフィスも達成感からか何だか眩しく見える。


「おはようございます。」


僕の挨拶にほとんどの社員は無反応だか、事態を招いた上司だけが反応した。


「遅いぞ。部長がお待ちだ。急ぎの話があるみたいだぞ」


心なしか企むような怪しい雰囲気を感じたが、適当な返事をして、ロッカールームに向かった。荷物を、ロッカーに積めながら頭の中は部長の話が何なのかフル回転で考えていた。


上司の口ぶりからいって良い話でないことは間違いないが、問題はどのくらい良くないかどうかだ。様々な想像が浮かんでは消えを繰り返しながら部長席へと急いだ。


「今日の会議だが、中止だ。そもそもこの案件自体、プログラムの品質に大きな懸念があるとのことで一旦保留とする」


想像の中で最悪の内容だ。


「ちょっと待ってください。会議はいいとして。案件中止の意味がわかりません。品質の懸念ってなんのことですか?」


このブラック企業で決定が覆ることなんて無いとわかっているが、一応抵抗してみる。


「山田君(上司)が、プログラム上に重大なバグがあることを発見した。納品前でまだ良かったよ。」


これは想像を超えてきた。


上司がバグを発見した?

そもそもこの危機的な自体を招いた張本人が?

なんとか事態を改善させようとした僕の足を引っ張る?

なんのために?


フリーズ。

よし転職しよう。


なぜ上司はそんな余計なことをしたのか?


本当にバグはあるのか?


プログラムを書けない上司が、そもそもバグを発見できるのか?


客にどう説明するのか?


そんな疑問の答えを探そうとは微塵も思わなかった。


ただ、辞めたいという願望。

ではなく辞めるという決意が湧いてきた。

そんな決意の固さとは裏腹に呟くように言った。


「辞めます。」


そこからは早かった。

とにかく急いで荷物を手にオフィスを飛び出た。


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