私はポイントを惜しまない
はじめに。
この小説は私個人が抱いた感想を書きなぐっただけのものであり特定の個人や小説に対して口を出そうというつもりは全くありません。
それでも読んでいただけたら嬉しいです。
『 私はポイントを惜しまない 』
なぜ、このような想いに至ったのか説明することから始めようと思います。
それは以前から読ませてもらっていた一つの小説が未完結のまま削除されたことから始まりました。
それまで楽しみに読んでいた小説が削除され作者様が退会したことを知った私はショックを受けました。
あんなに面白い小説だったのに途中で消してしまうなんて!
物語はどうするんだ!?
こんな終わり方じゃ不完全燃焼だ! その後が気になる!
せめて削除じゃなくて残してくれたらいいのに……。
率直にそう思いました。
私がそれまでひっそりと楽しみにしていた小説は所謂、エタってしまったのです。
最初は怒りと悲しみの感情が芽生えました。
けれど、しばらくしてからそれは私の傲慢であることに気が付いたのです。
ご存知の通り『小説家になろう』では無料で小説を投稿でき、無料で読むことが出来ます。
作者様がいつどこで物語を止めようと、途中で小説を削除しようと、それは作者様の自由なのです。
ですが、それでもやっぱり最後まで読みたかった。
私の本心です。
では何故、作者様は突然小説を削除してしまったのでしょうか?
思い当たる節はありました。
今にして思えばその予兆もあったのです。
その小説は、お世辞にも評価の高い小説とは言えませんでした。
ブックマークは百にも満たない。
感想も数件のみ。
ポイント評価もお察し。
これでは作者様のモチベーションを維持することは難しいでしょう。
書いても書いても評価されない。ブクマは増えない。
最新話を投稿しても短時間はPVが増えるものの、あとは下り坂。
頼みの綱の感想もほとんどなし。
ランキングなんて夢のまた夢。
かく言う私もブクマは入れていたものの、感想を書いたこともなければ評価ポイントすら入れていませんでした。ただひっそりと読ませてもらっていただけなのです。
詳しい文字数は覚えていませんが、何十万字というほどに連載が続きストーリーもかなり進んでいたはずなのに。
やがて、その物語はハッピーエンドもバッドエンドも迎えることもなく突然、終わりを迎えたのです。
それまで物語の中で生きていた全ての登場人物は永遠に時が止まったままに……。
それはある意味主人公が死んでしまうこと以上に惨いことなのかもしれません。その後、作者様個人が自分だけで物語を完結させたなら別ですが結末が読者にまで伝わることはないでしょう。
小説を書くということは、大変なエネルギーを要します。
私も底辺を燻っている一作者だからこそ、その気持ちはよく分かります。
それでも小説を書きたいと思うのは頭の中で繰り広げられる壮大な物語を誰かに読んでもらいたい、誰かに共有してもらいたいという熱い想いからくるものだと思います。
あわよくばブクマが欲しい。
あわよくば感想が欲しい。レビューが欲しい。
もしかしたら書籍化なんて……。
と、思ったりするのは普通ですよね?
この気持ちは小説を書いたことのある全ての人に共通する想いではないでしょうか?
もちろん中にはポイントやブクマを気にせず自分でモチベーションを維持し、物語を完結させる鉄の心臓を持った方もいらっしゃいます。
けれど、私を含め道半ばにして心が折れてしまいそうになった人は多いのではないですか?
小説を削除してしまった作者様もそうです。
車が走るためにガソリンが要るように、小説を完結させるためには読者が必要なのです。
今更、応援メッセージやポイントを入れようにも後の祭り。
小説そのものが無くなってしまってはどうすることも出来ません。
もし、あのとき感想を書いていたなら。
もし、あのとき面倒くさがらずに評価ポイントを入れていたなら。レビューを書いていたなら。
違う結末を迎えていたかもしれません。
もうこれ以上、同じ過ちを繰り返さぬために私は読ませてもらった小説には最低でも評価ポイントを入れるようにしました。
感想を書くのもいいでしょう。
レビューを書くのも素晴らしい。
けれど、勘違いしてほしくないのは内容を読まずにドカドカとポイントを入れればいいという訳ではありません。しっかり中身を読んだうえで評価して頂きたいのです。
それならば、たとえ一ポイントだろうと五ポイントだろうと有難いのです。
甘い誘惑に目が眩んでも不正はいけませんよ。
いつか陽の目を浴びたとき正々堂々と胸を張れるよう己を戒めて下さい。
ポイントの振り分け方は運営様が明記している通り、一ポイントは一ポイントなのでその裁量は読者様に委ねられます。
私が考えるに『小説家になろう』を利用させてもらう心構えとして以下のことが大切なのではないでしょうか。
作者様は読んでもらった読者様に感謝を。
読者様は読ませてもらった作者様に感謝を。
そんな優しい世界があったっていいじゃないですか!
だって無料だもの!
『小説家になろう』に投稿されている全ての作者様へ。
無理して頑張ってください。
キツイかもしれませんが貴方の作品はきっと誰かが読んでくれています。
そして、まだ見ぬ素晴らしい作品を私にも読ませてください。
応援してます。