First Love~1
文も内容もめちゃくちゃですが…
良かったら、読んで下さい。
毎日、静かに流れる風の音。
いつでも、そばにいてくれる日の光。
何となく過ぎる平凡な毎日。
私はそれがスキだった―――
今日の天気は晴れ。気持ちのいい朝、流れる雲。
「きっもち〜〜♪やっぱ、晴れの日が一番だねっ!」
いつもと同じ道、空、風。
こんな晴れの日が私は大好きだ。
「お〜っす!なに大きな独り言言ってんだ?ばかじゃねぇの?」
「ひっどー!!別にいいじゃん!!」
「俺は、お前が周りから痛い目で見られないよーに、注意してるだけだっつーの!」
こいつの名前は、大海湊。私の幼なじみみたいなもんだ。
あぁ〜そして、私の名前は葉月笑架。中学2年生。
恋愛には、全く興味なしの普通の中学生。
私は、ただ何となく過ぎる毎日がスキだった。
だから、みんなでわいわい遊んだり、騒いだり…そういう青春がスキだった。
恋愛なんて、したことないし、したいとも思わない。
だから、こんなにも私の初恋が近くにあるなんて、思わなかった。
「セーフ!…危ない危ない;;遅刻するとこだった;;みんな、おっはよ〜!」
「笑架!おはよ〜!!セーフじゃないよ〜笑))ギリギリ遅刻でーす!」
「えっ?!まじで!!まぁいいじゃん。ヒーローは遅れて登場するんだし。」
「いつからヒーローになったんだよ〜笑))ばかじゃん!!あははー!w笑))」
このノリがよくて、すごく笑顔が似合うこの子は、私の親友の松坂琉夏。
中学に入ってから、一番最初に出来た友達が琉夏だった。
琉夏は、いつでも笑顔で私の隣に居てくれるんだ。すごくいい友達♪
「ほんとだよ!俺まで遅刻するとこだったじゃん!!」
「はぁ?何言ってんの!あんたが勝手についてきたんでしょ!別に一緒に来たくて来た訳じゃありませんよーだ!」
「はぁ〜?ひっで〜なお前!!せっかく一緒に登校してやってんのに…」
「はいはい、この話は終わり!ケンカしないの!!」
「琉夏〜、だって湊が〜」
「文句言わない。ほら、先生来たよ!」
まだ納得のいかない笑架は、ちょっとイライラしながら席についた。
「はい。それじゃ〜今日は、みんなと一緒に、これから学校生活を送っていく、転校生を紹介します。仲良くするように!」
はぁ?この時期に転校生??なんて半端な…
「初めまして。北中から転校してきた、淺海航です!サッカー部に入ろうと思ってます。よろしく〜!」
「それじゃ〜淺海の席は…葉月の隣だな。葉月、今日の放課後、淺海に校内を案内してくれ。」
「えっ!はっ、はい!分かりました。」
よりによって、なんで私の隣なんだよ;;まぁ、しょうがないか…
「葉月さん?よろしく!」
「うん。私は、葉月笑架!よろしくね〜」
そうだよな…これからクラスメイトになるんだよな。仲良くしないと!
「淺海君って、前の学校でサッカー部だったの?」
とりあえず適当に質問してみた。
「航でいいよ。まぁ〜サッカー好きだし。」
「そうなんだ〜じゃぁ放課後、サッカー部の見学に行こっか?」
「いいの?!さんきゅ!!」
「いえいえw」
HRが終わったので、私はじゃあね!と言って、琉夏たちの席に行った。
「学校案内か〜かったるいなぁ〜;;」
今日は、ゆっくり帰りたかったのに…
「まぁまぁ。いいじゃん、たまには〜」
「そんな人ごとだからってぇ…」
「分かった分かった。今日、私も付き合うから。」
「ほんと?!ありがとー♪」
琉夏ってほんと、どこまでいい人なのだろうか?私ってほんと幸せだなぁ。
「じゃぁ、俺も付き合うよ!どーせ暇だしっ!」
「えー湊はいいよ〜」
「なんだよ!人がせっかく親切に…」
「そんな気つかわなくていいから!笑))じゃぁ!」
今日は、湊とは顔を合わせる気分になれない。
さっきのことがまだ引っかかってて、今はちょっと機嫌が悪い。
まぁ、明日になれば戻ってるだろうけど…
「じゃぁ、放課後ねっ!」
「はいはい。了解。」
あ〜ぁ、なんで琉夏が私の隣じゃないんだろ…
「はぁ…えっと、1時間目は…げっ!英語じゃん;;宿題やってない…」
英語だけは、無理なんだよなぁ↓
どうしよ…普通にやばいよね…
「?どうしたの?なんか悩み事?」
そう言って、話しかけてきたのは、隣の席の…今日転校してきた航だった。
「えっ!いや…その…英語の宿題忘れちゃったみたいで…」
何て言う嘘だ。ほんとは、忘れたんじゃなくて、やってないのだ。
でも、忘れたと言っといた方が聞こえがいいから…
「えっ?そうなの?じゃぁ、俺の見せよっか??」
「えっ、なんで宿題やってるの?今日来たばっかなのに…」
「昨日渡されたから。あぁ〜でも、忘れたんじゃ、見せても意味ないよね。」
「えっ!実は、持ってきてる!!やってないだけ;;」
あっ、やばいと思いながら、笑架はとっさに謝った。
「別にいいよ。はい、これ。」
そう言って、航は宿題のプリントを私に見せてくれた。
「あっ、ありがと!」
そう言って、宿題を見せてもらった1時間目。
窓の外の空は、すごく綺麗だった―――
そして、放課後―――
「うちは、松坂琉夏。みんな琉夏って呼んでるから、そう呼んで!よろしくねっ♪」
「うん、よろしく。琉夏って葉月の友達?」
「うん♪私の大事な親友なんだから♪」
私は、自慢げに琉夏を紹介した。
「じゃぁ、サッカー部見に行こっか!」
「うん。よろしく。」
航は、優しくて、ちょっと大人っぽさが感じられる。そのくせ、子供みたいに無邪気に笑う。
そんな航と一緒にいて、笑架は悪い気はしなかった。
「じゃーん!ここがサッカー部!部員多いんだよ〜」
「うっわ!すげぇー!!やっぱ、都会の学校は違うな!」
「でしょ?ゆっくり見てていいよ。じゃぁ、私たち帰るから。ばいば〜い。」
「えっ!もう帰んの?」
「ごめんね〜今日は、ゆっくり帰りたいからさ〜」
早く帰らないと、いつもの夕日が沈んじゃう。
そう思っていた笑架は、やたらとソワソワしていた。
「そっか…じゃぁな!」
「うん、ごめんね。ばいばい!」
私は、琉夏と一緒にワクワクしながら、いつもの河原に向かった。
これから起こることも知らずに…
「良かった〜間に合ったぁ♪やっぱ、きれいだなぁ♪」
「ここにくると、1日の疲れが全部飛んでっちゃうね!w」
この河原は、学校の近くにあるお店のすぐ近くにある。
ここから見る夕日はすごく綺麗で、この河原を見つけた日から、よく来るようになった。
「だよね〜♪……あのね、笑架、話があるんだけど…」
いきなりまじめな顔になって、琉夏が静かに口を開いた。
「あのね、うち…航君のこと好きになっちゃった…」
「えっ!」
静かに、優しい風が吹いた。
まるで、今の琉夏の心みたいに…
「そっか!そうなんだ♪私、協力するよ!頑張って!!」
私の中で、なにかが壊れた。
自分でもなにが起こっているのか分からなかった。
「えっ!ほんと?ありがと〜♪笑架大好きだよ!!」
「うん、わたしも琉夏のこと大好きだよ♪…」
この気持ちは嘘じゃない。私は嘘なんてついてない。
なのに、この罪悪感はなんだろう…
あれ?…よく分かんないや…なんでなんだろ。
「ん?笑架?どうかしたの?」
「えっ?いや、別にどうもしないよ!さっ、帰ろっか!」
私、ちゃんと笑えてる?笑えてるかな…?
夕日は、もう沈んでいた。薄暗くなった河原を、1人で歩いて帰った。
琉夏は、これから塾だから、別の道を歩いて帰ってしまった。
何でか知らないけど、すごく悲しかった。辛かった。
今は、ただただ泣きたかった―――
優しい風が、また私の隣を通った。
気づいちゃいけない、この気持ち。なかったことにしたい、この気持ち。
いっそ、私の心なんか消えちゃえばいいのになんて思った。
…でも、気づいてしまった。私の本当の気持ち。
“私は、航のことが好きだ―――”
気づいてしまった。もう戻れない。もう引き返せない。
でも、絶対言わない。この気持ち…
一筋の雫が、綺麗な空に流れた。