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Audit Committee(9)
その夜、ここのよりも少し遠いビル街。
高層ビルや巨大なショッピングモールが立ち並ぶ、この都市の中心。
昼は買い物客でにぎわい、夜はカジノの巨大なネオンライトのブルーやイエローの光に照らされる、二つに顔を持つ都市。
とあるビルの屋上、様々な色の光が発光し百万ドルの夜景にも匹敵するような美しい景色を作り出している。
そこに足をぶらりと浮かせて、座っている一人の少女が座っていた。
この時間帯でかつそんな場所にいることが異質であるとしか言いようがない。
それにそこは立ち入り禁止でかつ鍵は開いていない。
黒をベースに赤の襟に2本の白のライン、この辺では珍しい色や形をした制服を着ている。さらに胸にはどこの高校かはわからないが、鳥が羽を広げたようなデザインの刺繍が施されている。
少女のネオンの光で赤みを増したルビーよりも深いレッドの肩よりも長いロングの髪が風を受けて揺らしながら、バーミリオンの大きな瞳はその景色をつまらなそうに見つめている。
「……やっと見つけた、一番目の在り処が」
そう呟いた後、何も喋らずにずっとこの景色を見ていた。




