第二球
出来たら感想、アドバイスをお願いします
「へぇ〜意外にもしっかりしてんじゃん」
俺は仁田高校の球場を初めて見た
校門を通ってすぐ隣にあるそれは充実しているとは思えないが野球器具が設備されていた。
浸っていると誰かが走ってくるのに気付かず
「いてっ!!」
「あっ!わりぃーな。
急いでるんだ。その様子じゃお前も一年だろ!?
なら、急いだ方がいいぜ!いきなりの遅刻って好印象じゃないからな」
(大きなお世話だ!)
と、思いつつも少し急ぐ
教室に入るともう朝のHRが始まっていた。
すると皆が一斉にこっちを向いてきたのでなにくわぬ表情で席に着く
周りを見渡すと前の席にはあの俺にぶつかってきたヤツがいた。
HRが終わるとすぐにぶつかってきたヤツがこっちを向いてニヤッとし、
「やっぱり遅れたんだ。だから言っただろ!?」
「確にな。ってかお前誰だよ?」
「俺か?俺は赤木拓也。で、お前は?」
「俺は桜井翔。中学の時野球部でピッチャーだ。」
「なら、俺も野球部でキャッチャーしてるんだぜ!おれたち最高のバッテリー組めるんじゃないか!」
「俺は嫌だね!実力が未知数のヤツと組めるかよ。・・・まぁ捕れたら別だがな」
「捕ってやる。翔、お前の球を必ずな!そして組んでみせる」フゥンッと鼻息をあげ自信にみちあふれていた
(言うのだけは誰にでも出来る)
そう思っていた
部活が始まるまでは…
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着こなせていない制服からユニフォームに着替えた
「まだ、先輩来ないから翔、キャッチボールやろうぜ」
「ああ、いいぜ」
意外にも赤木の腕が太く、筋肉が一つ一つ形が判るくらいよく鍛えられている
(キャッチャーって言うのはだてじゃないんだな……)
そう思っているともう周りには他の部員がいた
その中にはきっと上級生だろうと思われる体格がしっかりした人達がいた。
もうすぐ練習だろうと思いキャッチボールを切り上げる
赤木の方は少し残念そうだった
なにやら上級生の一人が皆の前に立って
「えー、集合!」
「うぃー」
「えー、今日はサハラ砂漠(先生)が少し遅れるのでとりあえずキャッチボールとアップをする」
みんな散らばってキャッチボールをしているので俺達も渋々する事にした。俺は嫌だったが赤木は嬉しそうだった
「なぁ翔、サハラ砂漠って何の事か分かるか?」
「さぁな。別に誰でもいいよ
全く無いと言えば嘘になるが、まぁ少しは気になるけどな……」
そんな話を長々と続けていたらアップも早く終わった。
「おーい!サハラ先生が来たぞ」
「なに!もうもう来たのか?早かったな
全員練習やめ!それぞれの学年横一列に並べ」
二、三年は早く動くものの一年は何の事なのかわからずゆっくりしているとサハラ先生がやってきた
桜井達は遠目にいたため集まるのに遅れ、それに気付いたサハラ先生が強い眼力で睨みつけてきた。
ヤバイと思ったが平然と列に並ぶ
その時、気付いた
※サハラ砂漠は地球温暖化によって今も緑がなくなっている。土と砂しかない地平線が続く。
つまり、その頭はハゲている。
しかも前の方から。激しく。まぶしい
温暖化は関係無いと思うが、なるほど…サハラ砂漠の事がやっと分かった
考えた途端
(プッ!!)
思わず口に出そうになるが抑える
きっと気付いているだろう、拓也は口に出さなくても表情でわかる満面の笑みで肩を揺らしながら堪えている。
「今日は、まずランニング、二、三年はノック、一年は球拾いをする。
ただし、投球練習は一年もする。以上だ!」
みんな散らばって行くので俺達も行こうとするて
「おい待て、そこの一年!まだ慣れていないのは分かるがもっと素早く行動しろ!周りの迷惑になる」
俺は早く終わってほしかった
『投げたい』という意識だけが強なる
そんな事を知ってか知らずかサハラ先生は話はすぐに終わったが瞳の奥では怒っているようだった