●台所の殺戮者
主人公はゴキブリにトラウマを持つ男子高校生
ゴキブリへの憎しみに凝り固まった彼の心は、硼酸団子のようにひび割れていた
今日もご近所の奥さんに頼まれてゴキブリ退治中の主人公、しかし突然愛用のゴキブリ叩きとスプレー缶が光を放つ
気付けばご近所の台所とは似ても似つかないご立派な厨房に彼はいた
これは異世界召喚…!?
驚く主人公
召喚主を探そうと辺りを見回すと………前方にゴキブリ12匹、9時の方向に5匹、2時の方向に(ry
気付けば主人公は怨敵ゴキブリを右に持つゴキブリ叩き、左に持つスプレー缶で駆逐していた
その威力はまさに暴力というに相応しいもの
一瞬で59匹ものゴキブリが無惨に、しかしワタをぶちまけないギリギリの力でその命を散らされていた
おかしい…俺の実力では32匹しか殺れなかったはず…
いぶかしむ主人公の前に、床に転がる怨敵に怯えた様子を見せる少女が現れる
少女は主人公を、魔物を倒す勇者として召喚したと言い、どうか私たちを助けてくださいとすがりつく
自分は特別な力など何もない普通の男子高校生だから無理だと断ろうとする主人公に、床のゴキブリを指してあれが魔物です、とのたまった
彼女の話によると、なんとこの世界ではゴキブリは、人間の精気を吸い取り、叩き潰そうが燃やそうが死なない凶悪な魔物らしい
そして、異世界の人間ならばこの魔物を退治出来ると神託があり、主人公は召喚された
神により聖別された勇者の剣(持つ者の身体能力を底上げするゴキブリ叩き)、驚異的威力の魔道具(神の力で無限化したスプレー缶)を持ち、腰には勇者自ら調合した薬丸(特製硼酸団子)を装備した主人公は行く
ゴキブリを一匹でも多く退治するために
○キャラクター
・主人公
富馬紀良
幼い頃ゴキブリが顔に飛んできたトラウマでゴキブリを何より憎む男子高校生
ゴキブリ退治のための、ゴキブリの生態研究に余念がない
多分世界一ゴキブリについて詳しい男子高校生
・召喚主
バルアンヌ・サンドラー
主人公を召喚した異世界の巫女
黒髪黒目の美少女
普段は凛々しく有能な巫女だが、ゴキブリを見るとぷるぷる震え出し、足がなえて逃げることも出来ないくらい怯える
主人公にはバルさんとよばれる
・神獣
コンバット二世
主人公の愛猫コンバットそっくりの猫だから、コンバット二世
しかしその正体は神によりつかわされた神獣で、異世界で唯一魔物に対抗出来る存在
しかし主人公がやってきた現在は、可愛いことが仕事の悠々自適なニート
たまに魔物を狩ってきては主と認めた主人公の枕元に置いていく、憎らしくも愛らしい奴