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○いけにえ様の賭けごと事情

平々凡々な女子高生はある日真っ白な空間で変質者に出会う

変質者は、彼女が自分に捧げられたいけにえだと言う

しかし平々凡々な彼女ではいけにえにふさわしくないとごねた変質者は、取引を持ち掛ける

それは、ある条件を満たせば主人公を解放する、というものだった

ある条件

一、変質者に自分を差し出したものを探し出し、逆にそのものをいけにえにする

二、いけにえの変わりとなりうる珍奇なる品を献上する

三、自らの価値を高めていけにえではなく巫女となる

以上三つの内一つを満たせば主人公はいけにえから「は」解放される

しかし

一の条件を満たせば、自分をいけにえにしようとした者とはいえ、人を殺すので死後地獄いき

二の条件を満たせば、ご用達商人に勝手に据えられて、一生を変質者への貢ぎもの探しに費やさなくてはならなくなる

三の条件を満たせば、誰とも結ばれることなく、巫女として一生変質者に仕えなければならなくなる

どの道を選んでも絶望

しかし主人公は第四の道を選び取る、変質者も面白がりその賭けにのることに

第四の道、それは人に化けた変質者と一ヶ月を過ごし、その期間内で変質者を骨抜きにして「いけにえにしたくない」と思わせること



○主人公

沢田利恵

ちょっとのんびりした思考の平々凡々な女子高生

初対面の変質者に「貧相ないけにえだこと」とか言われてもキレない傷付かない落ち込まない鋼の神経保持者

彼女曰く、落ちこんでる暇があったら私はもっと私のしたいことをしたいです、らしい

彼女が選び取った第四の道は、ある意味彼女にとってとても都合よく、都合が悪い

自分が一ヶ月後に死ぬことを随分前から知っている彼女は、別にいけにえになってもよいと思っていた

しかし真っ白な世界で変質者に会い、一目惚れした主人公はこれ幸いと変質者を巻き込んで、一ヶ月間の思い出作りをもくろみ、賭けを持ち掛けた

しかしかかわるほどに変質者への深まる想いは彼女にとってやっかいなものとなりはじめる

諦めていた生への執着を生み出すほどに


○変質者

変質者扱いされた神

艶のない長い白髪をゆるく結い豪奢な簪を飾り、いつもだるそうにキセルをふかしている

長い時間を生きている割に子供っぽい好奇心をもっている

好奇心は猫をも殺す

とある人物によって捧げられた主人公と賭けをするため一ヶ月人として彼女の側で過ごすことになる

小指の先から骨を抜かれ、気付けば骨どころか腑まで抜かれる(予定)

こんな貧相な小娘とも呼べない子供に誰が惚れるか、と思っても一旦転がりだしたら止められない止まらない

「お前は本当に貧相だね」

「出汁がとれるだけまだ鳥ガラの方が優秀だ」

「愚図」

などだるだると罵る


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