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怨霊刺青師  作者: 転生下書き人


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仕事が始まる

当時、鈴木美咲との仕事は泡となったと思っていたが、陰陽繍で金を稼ぐ決心は固まっていた。思い切ってスマホを取り出し、LINE と Twitter のプロフィールを全部「悪霊除け、鎮魂、運気変え、金運上げ —— 刺青一つで全部解決」に変えた。

設定が終わると、さらに LINE と Twitter に陰陽繍の紹介文を投稿した。それから間もなく、金持ちの女から電話がかかってきた。

「もしもし!水斗くん、渡辺理恵だよ!」渡辺理恵が挨拶をし、受話器から漏れる声は弱くて、怖がってるような調子だった。「最近、悪夢をよく見るの。夢の中で、家の猫に食べられちゃうの。一口一口、体の骨まで噛み砕かれるの。この悪夢を止めてくれない?すごく邪门だから」

さらに渡辺理恵は「この悪夢で驚いて目を覚ますたび、家の猫が超凶暴に吠えて、噛もうとするように牙を見せるの。本当に怖いの」と話した。

「何か方法があるの?」と彼女は聞いた。

「もちろんあるよ。渡辺さんが頼むんだから、当然やるよ」俺は答えた。

渡辺理恵は学生時代にクラスの美人で、自慢げだった。俺は彼女に告白したこともあるが、彼女は俺をちゃんと見てもくれなかった。数年前の同窓会で、同級生から「理恵は卒業後すぐ大物の愛人になり、後で正妻になれて、今は超金持ちだ」と聞いたことがあった。

今彼女が俺に仕事を頼むということは、きっと金に困っていない。この仕事は絶対受け取るよ。

渡辺理恵は「同級生から、水斗くんはいつも高人に師事して陰陽繍を学んでるって聞いたの。Twitter のプロフィールを見て、直接連絡しちゃったの。でも、本物の実力があるか直接見て確かめたいの。もし鎮魂できて悪夢が止まれば、40 万円払うよ」

本物の金持ちだな —— 一开口が 40 万円。それを聞いて、鈴木美咲の 20 万円の仕事が吹き飛んだことはすっかり忘れてしまった。

「わかった。明日俺の店に来てくれ。ちゃんと対処してあげる」俺は言った。

渡辺理恵は「OK」と答えて電話を切った。俺も電動自転車に乗り、仕事を終えて家に帰った。

夜の十一二時、電話の鳴り声で目が覚めた。スマホを見ると、鈴木美咲からの電話だった。慌てて受け取ると、美咲は「陰陽繍を刺してくれ。20 万円出すから、効果があれば絶対払うよ」と言った。

まさに「思わぬ幸運が訪れた」!美咲が陰陽繍の刺青を受け入れると聞いて、俺はすぐ布団から起き上がり、電動自転車に乗って店に向かった。

店に着くと、俺は「どうして気が変わったの?もう刺さないと思ってたんだけど」と美咲に聞いた。

美咲はまだ驚いた表情が収まっていない様子で、正直に話した:「お兄さん、本当のことを言うよ。午後店に戻って勇次さんに聞いたの。勇次さんが、陰陽繍は確かにあるけど、全国でも刺せる人は少ないって言ってたの。だから俺は、お兄さんも…… 刺せないのかなって思ったの」

「大丈夫、大丈夫。実は俺も陰陽繍をよく刺すわけじゃないから、最近は手が少し荒れてる。練習も兼ねてな」俺はさらに「それなのに、俺が刺せないと思って还来たの?」と聞いた。

「お兄さん、本当に仕方がなかったの」美咲は「夜、客を受けてベッドで休もうとしたら、またあの悪夢を見ちゃったの。目を覚ました後、部屋の中に誰かが見張っているような感じがしたの」と話した。

「最初は錯覚だと思ったけど、その感じが数分続いて、本当に怖くなってすぐ服を着て外に逃げたの。外に出たら、見張られている感じがやっとなくなった。家には帰れないから、お兄さんに電話して陰陽繍を刺してもらおうと思ったの。この事を収めてくれ」

「お兄さんが言った陰陽繍の刺青、俺にもしてくれ。効果があれば、金は絶対払うから」

「わかった。先に店の中に入って。ちゃんと話そう」俺は刺青店のドアを開け、明かりをつけた。

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