言霊の少女 壱
久しぶりの投稿です。
まだ異世界ものを書いているので
再開は暫くお待ちください
ある日の放課後、校門で美少女が誰かを待っていると騒ぎになっていた。
同級生の沢田が好みだったらしく、相手は誰だと探している。
何気に窓から外を覗く。
まさか!どこかで見たような人影がある。
「俺じゃないよな!」
剛志君が「どうしたの?」と訪ねてくる。
「沢田がさわいでいるの俺かも……」
「この学校裏門ないよな。彼女が帰るまで部室に居れば?」
「う~ん」
窓の外に目をやると!?
「今目が合った気がする。どうしよう?」
「彼女もこっち側の人?」
こっち側?
「どうだろう?昔は少しあったけど。今は?」
「あっ彼女こっち来るよ」
覗くと校門から守衛室に向おうとしている。
諦めて剛志君を道連れにしよう。
手を引いて階段を降りる。
剛志君はされるがまま付いてくる。
「あら、来たわね」
やはり、山元汐里だ。
「色々聞きたいことがあるんだけど、それより彼誰?」
「同級生の兵藤君だけど……」
「付き合ってんの?」
剛志くんが咽せる。
「そんなわけあるわけ無いだろう!」
「『じゃ、私と付き合って』」
剛志君に意識して言霊使ったな!
“キーン”
言霊が弾かれた。
剛志君の母親がニヤリと笑っている。
二人がキョトンとしているのが可笑しくして、俺は声をあげて笑ってしまった。
「君は誰?」
「私は汐里。彼は私の大事なものを奪った人なの」
読んで頂き有り難うございます。
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