VR異世界と異世界転移
異世界VRの書き直し
夢原裕こと俺は半引きこもりで成績と出席日数を最低限こなし仕送りや株で金策を図っているごく普通の高校生だ。
学校に行かない理由は簡単でクラスの人気者である獅子神 隼人が俺に対しいじめを行っているからだ
周囲の取り巻きもそれに便乗し校舎裏で殴る蹴るの暴行や金銭の巻き上げなどざらでありひどいことに教師は獅子神の肩を持ち黙認しているという始末だ。成績優秀スポーツ万能眉目秀麗と非の打ちどころのない男がなぜ俺を標的にしているのか皆目見当がつかないが日ごろのうっぷん晴らしだろう。人気者は大変だ。だから俺みたいな底辺を相手なら心が痛まず痛めつけることができるのだろう。つまり格好の的だ。
恨んでいないといえばウソになる。獅子神に対し俺自身何かしたい覚えは一切ないし危害も加えていない。なのにこの仕打ち。だが俺はそれに対抗する術がないのでこうやって引きこもりライフを楽しんでいるわけだ
まあそんなことがあるので学校はあまり行けずじまい。といってもあの学校は大嫌いなので別に良いが
学校でのいじめから逃避するように最近はやりのVRゲームを起動する。ヘッドギアを装着しベットに横たえれば準備完了。
これからやるゲームは『異世界戦記』と呼ばれるゲーム。いつの間にかできていた場末の汚い店で買った今まで名前が効いたことのないパチモン臭いゲームであるが自然と心が惹かれ今日初めてプレイに臨む所存だ
「ダイブ」
その掛け声とともにバイザーに映像が映し出され意識はゲームの中へと移行していく
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同日同時刻
獅子神が通う学校に突如異変が起こった
学校全体が謎の光に包まれ地響きと共に視界が光に包まれる
光が収まった時瞳を開く。そして視界に移るのは…見たことのない場所
豪華なカーペットが敷かれその先に玉座のような椅子に座っている老人が目につき
辺りには獅子神以外にも学校の生徒全員が倒れていた。その近くにはフードを被った男がおり
地面には魔法陣と思われる紋様が刻まれている
獅子神は理解が追い付かずされどこの現象で何が起こったのか瞬時に分かった
「これは…異世界転移?」
最近よく目にする話であるのでそのあたり詳しくない獅子神でさえこの状況はそれ以外説明がつかない
そして玉座の王様らしき老人が立ち上がり、拍手をする
「よくぞ参った勇者たち。君たちを我々は心から歓迎する!!!」