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  作者: ぴのり
7/28

テラス

先に薫のデニムを買うことにする、ランチはその後に変更。ここまできて、学生服のスラックスじゃメンタルが半減する。急ぎ、店に入った。高くなくて良い、似合っていれば十分。ちょっと細身のデニム。色は深めかな。


幾つかを選び、試着室へ連れて行った。ドア越しで着替えてる音が聞こえる。

ドアが少し開いたから、ちょこっと覗く。なんか、腰回りがちょっと変、しっくりこない。下着が見えた。見たことがない。ヘンテコなパンツ。カラフルだけど違うカラフル。ブロックに使われているような、、、。男の子用パンツかぁ~。なんだそれ。急遽、男性用の下着売り場に足早に移動し確保!。こんな感じのパンツが良い。うん。支払いを済ませると同時に店員の前で取り出した。そのまま、裸のパンツを持って試着室に行き手渡した。ちょっと大胆だけど、使命感の方が、、、。


薫が試着し終わると、ドアがまた少し開いた。

ドアを開けるとパンツ一枚の薫がいた。なんでそうなる???裸の薫を他の人に見られると思ったから、とっさに試着室に入った。まじまじと見た。細い足。毛がない?お尻がプリンとしてる。脇に肉のたるみがない。お腹割れてる。胸板ちょっと薄い。腕もちょっと細い。爪もちゃんと切ってある。首長め。顔良し。髪型良し。まだ、男の子体形だけどまだ若いからね。”もしかして、私って痴女?、、、”と頭をよぎったけど。”これは試着のチェック”と思い直した。

 薫には一つずつ試してもらった。その都度目の前で脱いだり履いたり。着替をガン見するのは良くないと思って視線をずらした。うん。鏡越しに薫が見える。こっちの方が良くない気がしたから、普通に見た。なんかデニムが短い感じがする。足が長いのか~。店員に返して急ぎ取りに行く。ついでに他のタイプも。


戻ると薫と店員が何か話している。薫が私だと間違えて呼んでしまったらしい。

そのとき

「きれいなお姉さんですね」と店員の声がした。

そして薫が

「いえ、姉じゃないです」と答える薫の声が聞こえた。

店員はこちらを見てニコっと微笑んだ。


デニムが決まると支払いを済ませ、そのまま着替えるさせるとにした。試着室から出る時、薫に「姿勢!」と声を掛けて出た。

店員さんが「彼氏さんカッコいいですね」と言ってきた。

笑みで返した。

二人で出ていく姿を、さらっとみんな見てくる。


ランチはテラスのあるカフェにした。

お店の中を通り、テラスへ。椅子が重そうと思ったとき薫がすっと私の椅子を引いた。

どこで覚えた???おまえは紳士か??? なんて、照れ隠し。そーゆーの好き。


紅茶を口に運びながら、白く縁どられたテーブルの奥に薫を景色をみている。

心地よい


3月寿退社と同時に別れて2か月。ずっと・ずっと・立ち直れないと思った。


薫がドアを開けてくれて、私たちは出た。

二人並んで緑に染まった公園を歩く、外が気持ちいい。

「足は治ったわ。」

『良かったです』

「これから、どうしよう???」

薫は何も言わない。

「今度の月曜日も、朝、一緒に食べる?」

コクリとうなずく。

「そうね。一緒に食べようかぁ」

薫は嬉しそうだった。


完済するまで。

下僕?ペット?まぁ何でも良いかぁ~。


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