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  作者: ぴのり
3/28

朝食

朝の6時

部屋のインターホンが鳴った。

私はパジャマの上からストールを羽織って、エントランスの画像を覗き込んだ。

買い物袋を持った彼がいた。

エントランスドアを開けて数分すると、玄関ドアのチャイムがなった。


パンと牛乳を持参していた。


「なんで、パンと牛乳なの?」

『朝って、パンだと思って』

「おにぎりとかスープとか、サラダとかとかでしょ」

『そうなんですか、朝は食べないので』と彼は言い訳をした。

なに、その口答え。

私はお皿にパンをのせ牛乳を彼の目の前で捨てると、代わりに冷蔵庫からとフルーツを取り出して、彼の前で朝食にした。彼には朝食の間、一緒にいるように伝えてある。

後片付けをした彼は、足早に登校していった。


いい気味。

朝食を用意した私を尻目に食べずに『急ぐから』と言って、出勤する白が思い出される。

足の腫れは引いたみたいだけど、足取りが重い。

買い物に行かなくてはいけないのだが、その気も薄れる。

テレビから画像が流れているが、頭には入らない。


2日目

彼は牛おにぎりとお茶を買ってきた。

「私、肉系は食べないの」と言って、お茶だけ飲んだ。

出て行ってから、食べた。



5日目

また、彼が来た。定刻通りだ。

今度は野菜一杯のサンドイッチを持ってきた。「ふーん。今日はパンだんだ」

『ごはんは食べないと思って』

「そんなことは言ってないよね。肉系はだべないって言ったよね」

『はい』と彼は答えた。

『どうしたら いいんですか?』

反抗的は態度。


食後、私はため息をひとつつき、彼に買い物を頼んだ。

今晩届けてと、生理用品の空袋を渡した。

白は家でみつけるだけでも、複雑な顔をした。


男子高校生が買うところを想像するだけでも、楽しくなった。



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