未成年の春観察
未成年の、愛の感じ方哀の楽しみ方
を書いた馬鹿馬鹿しい売春の話。
まだ私には愛が分からない
※初めての小説です 変なところがあると思いますが、楽しんで頂けたら幸いです!誤字脱字があったらすみません
※性に関する部分があります 苦手な方はお控えください
「んん〜ぁ」
「よく寝た」
とあくびをする
そんなアニメやドラマにありがちな朝など迎えられない
私はただ布団に足を絡ませ朝日を避ける 日焼け止めなんて塗っているわけもない
焼けたくない、ただでさえブスな顔がもっとブスになるのだ
ブスが好きな人もいるなんていう馬鹿がいるが、そんなのはごく一部だ
なら一部にかけるよりも殆どの人に好かれる方が効率がいい
なんの効率かは、私にもよく分からない ただなんとなく言ってみた なんとなく意味が分かればいい。
さて今日も仕事をしよう。仕事ではないが仕事と言えばカッコいい
それが未成年特有の馬鹿な遊びだ 仕事をしたくないという割には、こういうことはするものだ
ふっと自分の言ったことを鼻で笑う 何が面白いんだか。
私の仕事は簡単だ ただ観察をするだけだ ただ見るだけ ただ考えるだけ
たったそれだけのことだ まぁそれをたったで考えるかで、人間性は決まるのだろう
あぁもうこんな戯言は言い飽きた
そろそろちゃんと仕事の内容を説明しよう
貴方には、春を売る、春を買うこの言葉の意味がわかるだろうか
聞き馴染みのある言葉で言うなら売春だ
とても気持ちの悪いものだ 汚く、滑稽な大人たちの遊び
大抵の人は春を買う方を気持ち悪く思うだろう
でも実際は春を売る方が気持ちが悪く とてつもなく馬鹿だ
金のためなら馬鹿だ 生活のためならまだいいとは思うが
愛のためなんて言っているのはもっと馬鹿だ まぁ頭はいいと思うが 心が馬鹿だ
金をもらって愛ももらえるなんて頭はいいと思う
ただそれが本当の愛と感じるあたり本当に心が馬鹿だ
私の仕事はそれをただ観察するだけだ
ついこの間も、面白いことがあった
とても面白くて私自身の滑稽さが分かった春だ 今日はそのことを書こう 文を書くのは幼い頃から苦手だった 漢字がわからず よく誤字をする少女だった だからデジタルは好きだ誤字を指摘してくれるのだ
はぁ誰が私の幼い頃の話を聞きたがるのだか
誰もいない教科書、ノート、大切なはずだったのもの が錯乱した部屋で一人呟いた
こんなことはどうでも良かった、無駄なことを言ってしまう癖をなくしたい
今日は私と同じくらいの子が、春を売っている
青い鳥が、春を売るお店と化している
こんな時代なんて消えればいいのに 時は進めば進むほど人は住みにくくなる 色んな意味でだ
その子のアイコンをタップした するとリスカやら薬の画像ばかりだ
よく見ていくと、親に殴られた 愛が欲しいなどの腐った文ばかりだ 気持ち悪い
その子が春を売るために打った文はこうだった
「誰でもいい 愛を頂戴 本当の愛を私に見せて どんなプレイでも受け付けるよ
交通費+ 池袋集合でも平気な方のみお願いします #プチ #春売ります #高校一年生」
そして加工をし尽くした、顔の半分がスタンプで隠れた顔の画像だ
まぁ少しだけタイプだった
はぁ本当にため息が出る 愛が欲しいだけなら学校で頑張ればいいのに
どうせ実際にあったら一重の目 ニキビだらけの顔のはずだ
そして何故か私はその子のことが気になった 別にこんなツイートしてる人なんて、山のようにいるはずなのに なんだこの感覚は何が引っ張られる
その子を観察していると、三十代であろう男が
「DMでお話しない?(^_^)」
と返していた
おじさん特有の絵文字、本当に気持ち悪い
私からは、DMの内容がわからない
ただ場所が池袋なことだけは分かっていた あとこう言う女は大抵すぐに実行する
そして次の日から池袋駅の前でスマホをいじって待っていた
別に池袋なんて一本で行けるから苦ではなかった 少し面倒くさかったが
それよりこの後を知りたいという感情が勝っていた
そして待ち続けて3日目で彼女と思わしき女がいた
前ツイートしてた時の服と全く一緒だった 顔は本当に少し面影があった気がする
二重だったし、肌はまぁまぁ綺麗だった 顔全体で見ると本当にタイプだ もう少し髪の毛を切ったら可愛いのに そんなことを考えていたら 四十代ほどの男が来た
金はありそうだがモテなそうだ少し太っていた 清潔感がない
こんな男と歩いていたら警察に声をかけられそうだが
二人が少し喋ってから歩き出した 二人をつけながら 何故こんなに可愛い子がモテないのかと考えていた まぁ確かにツイッターで、売春している女がモテるとは思えないが こんな可愛い顔つきならたとえそんな子だとしてもモテるはずだ
するとホテルに着いた 私はここからは入れない 隣の部屋から声を聞きたいが、そんな勇気もない 人の喘ぎ声なんて聞きたくない 彼女のだけならいいが四十代の声なんて聞いたら吐く自信があ
る ホテルの入り口が見える喫茶店で紅茶を飲んだ 珈琲は、飲めないのだ苦い よく親に砂糖を入れて飲めと言われるがそんなの無理だ珈琲風味の砂糖水にでもならない限り飲める自信がない…
今まで見てこなかったが、四十代のおじさんのプロフィールを見てみたら まぁ気持ち悪い
ーお金ならあげるよーなんて気持ち悪い 吐き気がした しかも250人以上フォローしているくせに2、3人ほどからしかフォロバされていない どうせ金をもらったらみんなすぐフォローを外すのだろう まぁ当たり前か… 気分が悪くなったので大好きなバンドの曲を聴いていた
1時間ほどたったら二人が出てきた 私は急いで店を出た
駅で二人が別れた おじさんになんてとんと興味がない だから私は彼女の後をつけた
彼女は薬局に行った妊娠検査薬と、ブロン、を買っていた
ブロンはなんとなくメンヘラツイートばかりしてたからあまり興味を持たなかった いやそれ以上に妊娠検査薬の、印象が強すぎた
「まじかよあの、ジジイ」と引き気味に呟いた
なんか彼女と一瞬目があった気がする
何か運命を感じた
そう思ってからは早かった
すぐに彼女の肩を叩き、「一緒にお茶しません?」
と口にした、断れる気はしないかったメンヘラは話しかけられたら嬉しがるはずという謎の自信があった ましては同性、異性なら怖がるかもだが…
彼女は、少し驚き気味に「いいですよ 」と声をくれた
少し驚きつつも、笑った顔がとても可愛い
さっきの喫茶店に着いた
また私は紅茶を選んだ だが彼女は珈琲だった 私と同じくらいの子なのに珈琲が飲めるなんて驚きとともに憧れを抱いた
彼女の珈琲の香りが鼻をくすぐった 匂いだけなら心地がいい
少し沈黙が流れ 彼女が口にした
「どうかされましたか?」
私は、「さっきのおじさんについてなのですが…」と怯えながら言った別にやましいことは言っていないのに
彼女は下唇を少し噛みすぐに笑ってこう言った
「なんとなくそのことについて言われると分かってました(笑)」
驚いたがそりゃそうだずっと後をつけていたのだから、きっと気づかれていたのだろう
彼女は続けて
「愛を買ったいたかっただけですお金なんておまけです」
と応えた
私はハッとした 何故だ。 普通相手側が春を買うのだ 彼女は、売る側のはずだ
だが、それは体を渡して愛そしてお金を買うこの逆の発想は、彼女にしか出来ないだろう
それにお金をおまけと言うなんてどれほど愛に飢えていたのか
今思えば何故こんなことを聞いたのか、
「貴女なら学校で普通にモテそうですが 何故そんなに愛に飢えているのですか?」
と、口が滑った
彼女は涙を我慢してこう言い放った
「愛が分からない 誰が何を考えているのか 私は誰が好きなのか 私は愛されているのか」
そして、「全部全部分からない」と、 強調して語った
愛なんて私にだって分からない 愛について考えたら壊れる気がする
私まで泣きそうだ
彼女は「すいません」と口にした
私が謝るべきだった 私は下を向いた 何も声の出ない私が馬鹿みたいだ
もう私の仕事はおわった これ以上話す必要なんてものはない 急に辛くなってきた
今までを思い出したのだ
よく考えてみたら愛なんてもの私は受け取ったことがない 親には殴られ 同級生にはいじめられ
生きている意味も見出せなかった 愛を渡していたつもりだったが 私の愛は、愛ではないのか
私が好きになった人は大抵私から離れていく 今思えば人の愛の感じ方を馬鹿にしてきたくせに
私は愛の感じ方愛の渡し方愛とは何かを知らなかった 誰かが教えてくれた気がしたが覚えようとしなかった
ふと彼女の顔を見ると首を傾げていた なんども声をかけてくれていたのだろうか
「もうそろそろ帰らないと親に殴られてしまうので(笑)」と言って彼女は珈琲を全部飲み干して足早に去って行った
私は一人取り残されて紅茶に写った自分の顔をふと見た
何も成長していないのに何かが分かった気がする 私も紅茶を飲みほして 店を後にした
電車で都内を見ていた 夕日が高いビルの窓に反射してとても美しい 日々の美しさをもっと前に気づいておけば良かった 駅に着きバスを待った 腰を曲げたお婆さんが頑張って歩いている横を20代ほどの青年たちが大きな声を出しながら走り去った 哀しくなった 私には関係はないはずだ
バスが着てバスに揺られ家に帰るだけ ただこの瞬間の匂いを今でも思い出す
家に着き親がリビングで話していた ただいまと小声で言って自分の部屋に向かった
部屋に着いた瞬間に涙が出た
今まで私はどれほどくだらないことをしていたのか
今までは
愛を知らなかった
哀を感じなかった
愛を渡せなかった
哀を守れなかった
でもこれから分かっていく 未成年なのだからまだ知らなくても平気だ と自分をなだめた
自分を知って大泣きした後に見る月、星は私を擁護しているようだ
自分を殺したくなる夏の夜に聞こえる 夏蝉の声、ズズムシの声は、自分を殺害未遂した自分を、怒ってくれているようだった
こんな日々こんなにも素晴らしい日々で私はまだ愛を知ろうとする 知れば幸せになれる
まだ分からぬものを信じ続けて人の愛を馬鹿にするのだ
私はまだこれでいいこれからもこれでいい
目が覚めた 泣き疲れて寝たからとても気持ちが良かった
茜色の朝日が眩しい
ボーとしていたら茜色の空は消えた
藍色の空へと変わっていった
そして私は愛を観察する 愛を見る 愛を考える 愛を感じる
春を観察する 春を見る 春を考える 春を感じる
さぁ今日も私は春を独り観察していく
未成年は、今日もくだらない
こんにちは
読んでくださってありがとうございます!
星月夜と申します 初めての小説でしたが
楽しんで頂けましたでしょうか?
みなさんにとって愛はなんですか?
哀はなんですか?
これが分からない未成年は、今日も明日も明後日も春を見て学ぼうとします
本当の愛なんて見ようともしない
やっぱり未成年はくだらない
わたくし星月夜は、これからも投稿していこうかなと思います!
頭の片隅にでも覚えていてください!
※この小説を読んで気分を悪くされた方がいたら本当にすみません