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条件が揃わないと最強になれない男は、保育士になりたかった!  作者: 鉄火市
49章:実習生、最高峰の戦いを観戦する
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 試合が終わり、天使クレエラが勝者となったパルシアスを讃え、どこかへと消える。それに換わるようにおしとやかな雰囲気を漂わせる天使がマイクを持って全員の前に現れる。

『これより、フィールドの点検を行いますので、申し訳ございませんが、暫くの間、お待ちいただきますようお願い申し上げます。また、1時間後に、準準決勝第4回戦、炎の男神様チームVS雷の男神様チームの対戦がありますので、時間になりましたら席に戻るよう重ねてお願い申し上げます』

 そう言うと、天使はフィールドの方へと向かった。


 控え室に顔を下に向けたバラドゥーマが戻ってくる。

 そして、控え室で彼を待っていた二人が駆け寄ってくる。

「「お疲れ様でした」」

 そう言って軽く頭を下げた二人だったが、二人は気付く。バラドゥーマが悔しそうに歯を食い縛ったことを。

 だが、二人は彼のそんな姿を見ても、態度を変える気はない様子だった。

「しゃあないよ。特殊能力に関しちゃ私たちよりやっこさんの方が1枚上手だっただけだ。それよか、特殊能力無しとはいえ、あのパルシアスに1発ぶちこめたんだ! 誇っていいと思うぜ!」

 慰めるユウキ。

「その通りであります! 我々の特殊能力は対人で使うのは危険すぎる為、破壊神様が積極的な使用を禁じております!! そういった点も考慮すれば、我々に勝ち目はありませんでした!」

 同意するプラウド。二人の言葉を聞き、尚もバラドゥーマの顔は晴れない。

「それに、不利な私たちの為にファミルアーテの5位にも、発言権があるんじゃないか。5位なんてよくあることだ。私たちは勝つために全力を出した。それで良いじゃねぇか……あんまり気負うんじゃねぇぞ……」

 最後にユウキは、バラドゥーマの肩をポンポンと軽く叩き、プラウドと共に外へ出る扉の奥に消えていった。


 帰路の最中、ユウキとプラウドの耳に筆頭の荒れた声と何かがぶつかる音が耳に届く。しかし、二人はそれを聞かなかったことにした。


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