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47-1


 この日、観戦に行こうという声は上がらなかった。気分的な問題もその内の一つだが、見に行かなくても、ミハエラさんがどこからともなく取り出した液晶テレビに、試合の様子が映ったからだ。

 本当は直接行って観戦しようとも思ったのだが、シェスカが遊びたいと駄々をこね、しかも今日に限って俺じゃないと嫌だと言い出し、外の遊具で遊びたいという願いに応えねばならなかったから、本拠のテレビで観戦した。


 メイデンさん達の試合は、先鋒戦で遂にウィルがその特殊能力を見せた。

 身体を鋼鉄のように硬くする【鋼鉄(コーティング)】という能力で、防御力と攻撃力がはね上がった印象が見受けられた。しかも、鉄を加工する魔法で、自分の腕をチェーンソーにしたりした結果、混乱した相手をうまく気絶させていた。

 中堅戦では、案の定カリュアドスさんが出てきた。対戦相手の波紋の男神様チームは、マイクを持った天使がかなり評価していた眷族が対戦相手として出てくる。剣を使う男で、その剣を抜かずに相手を切り刻む能力には俺も気を引かれた。

 どういう戦いになるのか注目していたのだが、試合はあっさりと終わった。

 剣をプライドと共に粉々に砕かれ、波紋の男神様の眷族はあっさりと降参した。結局カリュアドスさんの特殊能力を見ることは叶わなかった。だが、これにより、明日の対戦がメイデンさん達であるということが正式に決まった。


 ドルチェとファルナの二人は、俺に捨てられ、独りぼっちになる悪夢を見ていたらしい。そのせいか、二人は眠るまで俺のそばから離れようとはしなかった。

『二人の無事は確認出来たんた。これ以上この件でどうこう考えても仕方ない。明後日の対戦相手は今まで以上の強敵だ。意識を切り替えろ』

 女神様にそう言われ、俺は色々と言いたいことはあったが、諦めるしかなかった。女神様がそう決定した。それだけで俺達にはどうすることも出来ないのだ。

 こうして時間は過ぎていき、昨晩あまり眠れなかったこともあり、さっさと寝ようとした時だった。

 部屋の扉がノックされた。

 

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