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条件が揃わないと最強になれない男は、保育士になりたかった!  作者: 鉄火市
41章:実習生、神々の挨拶に振り回される
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 俺達が本拠に戻り、最近遊んであげられていなかったシェスカと遊んでいると、いきなり目の前にエパルが出てきた。

 彼女は大声で楽しそうに驚かしてくる。その結果、俺の【勇気】が過剰に反応し、全ての時を止めた。しかし、パルシアスの時や以前会った黒に近い赤髪の男同様、エパルも時間が止まることはなく、そのまま1分どころか数分の間時間が止まったままになってしまった。

 エパルが駄々をこねている理由は、面倒であることと、神の前で愛想笑いを浮かべ、おとなしくしていることに飽きたんだそうだ。要するにつまらないから抜け出してきたのだろう。

 そして、自由に姿を消すことが出来る彼女を見つけることが可能なのはパルシアスと時空神様だけ。その為、パルシアスが連れ戻しに来たのだった。何故ここがわかったのかと聞けば、時の異変には敏感なんだとか。

 要するに、エパルは一番来てはならない場所に来たのだった。


「いやじゃ~! 助けてくれ、ユウマ~!!」

 駄々をこねながら空間に出来た渦に吸い込まれていくエパル。彼女の声が聞こえなくなるのと同時に渦は消え、時も動き出した。

「……ようやく帰ったか……」

 時が動きだしたことで、先程まで動けなかったシェスカも動けるようになった。すると、いきなりキョロキョロと周りを見始め、立っている俺の姿を見つけた瞬間、こちらに駆け寄ってきた。

「……お兄ちゃん、さっきそこいたっけ?」

「そ……そうか? 気のせいなんじゃないかなぁ……」

 時間が止まった時に移動したせいで不審がられるが、時計を見ればもうそろそろ女神様からもらった休憩時間が終わりそうだった為、適当にごまかすことにした。

 今からは、女神様の元に挨拶にくる神様と会うことになっている。態度一つで属している神様の評判を下げる挨拶なんて正直俺だって勘弁だが、俺にしか出来ないと言われれば、今まで色々と要求を聞いてもらっていた手前、断ることなんて出来なかった。


 シェスカは頬を膨らませていたが、ちょうどいいタイミングで万里華が入ってきて、外の遊具で一緒に遊ぼうと誘った為、シェスカはあっさりと引き下がってくれた。

 ここは私に任せて、と言わんばかりのウインクをこっちにしてきた万里華と駆け足で部屋から出たシェスカを見送り、俺は女神様の元に向かった。


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