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『ホムラを生き返らせる方法』

 この情報を得るためだけに、俺は今死ぬ程辛い修行を受けている。なんなら、ここが絶対に死なないという設定が無ければ、軽く4桁は殺されている。その度に耐えることができない痛みを肉体と精神の両方に送られる。

 ただまぁ今回の試練は例外に近いだろう。

 今回の試練は見返してみれば、子ども達4人の特徴を見せつけられたようなもんだ。

 第1試練は治癒能力、第2試練は索敵能力と素早さ、第3試練は防御力、第4試練は攻撃力。

 要するに、今回の試練は俺に設けられたものというより、子ども達4人のためと言った方がいいだろう。

 これから先、どんな試練を受けようにも、これまでのような死ぬ痛みを味わわされると思うと、少しだけ怖い。

 でも彼女が知っているのであれば、こんなことをする必要がないと思った。だが、女神様の口からは思いもよらない返答が返ってきた。

「悪いけど知っていたとしても教えるつもりはないよ」

「なっ!?」

「勘違いしないでほしいんだけど、意地悪で言ってる訳じゃないよ。時空神様が私と同じ考えなら、優真君には強くなってもらわないといけないからね。そうじゃなければホムラちゃんを生き返らせるなんて夢のまた夢なんだよ」

 その言葉に、俺の頭が冷静さを取り戻していく。

「……要するに、話を聞くには強くなる必要があるんじゃなくて、ホムラを生き返らせる条件を満たすには強くなる必要があるんだな?」

「そういうことになるね。まぁ創世神のひとりに数えられるあの方が私と同じ考えだった場合だ……私じゃ確約は出来ないよ。それに、これからの修行はこれまでとは異なる形で行うと麒麟様は仰られていた。おそらくだが、もう殺されるようなことはないんじゃないかな……」

「そっか……それは俺にとって嬉しいことだな……俺がいない間は彼女達を絶対に守ってくれよ」

「任せたまえ。うちのミハエラは優秀なんだ。同じミスは二度とおかさない。だから君は心行くまで強くなるといい」

 その言葉が、彼女なりの心配りであることはなんとなくわかった。彼女は俺を振り回す困った女神様だが……本当に頼りになる存在だ。


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