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36-2


 相手が生き返ったことに驚きはない。優真自身この空間に来てから何度も体験していることで、そこに驚きはないが、麒麟の言った言葉には驚きしか無かった。

「まだあるんすかぁ……」

 すごく嫌そうな顔を見せる優真の前で、麒麟の体が光り始め、老人の姿になっていく。

「当たり前じゃろうが……小僧はわしの攻撃を1発避けて、運良くわしを殺すことが目的じゃったか? 違うじゃろ?」

「……確かにそうだけどさ……」

 優真の目的は時空神が認めるくらい強くなること。確かに麒麟の攻撃を1発避け、不意討ちで殺したところで、認められるとは到底思えなかった。

「それで? 次は何をすりゃいいんですか?」

「そう慌てるんじゃない。小僧の主神から聞いた話じゃと、小僧の特殊能力は、身体能力を倍加させるものらしいな」

「まぁ……そうですけど……」

「要するに基礎能力を高めれば、そのぶん小僧は強くなるということじゃな。という訳で、今回は4人のスペシャリストを呼んでおる」

「……スペシャリスト?」

 麒麟の言葉に疑問を抱いた次の瞬間、誰かに背中をタックルされた。不意をつかれた優真はそのまま芝生の大地に倒れるが、体の上で聞き覚えのある笑い声が二つ聞こえたことで、倒れたまま溜め息を吐いた。

「ねぇねぇお兄さん、びっくりした~?」

「おじちゃんびっくりした~?」

「……ったく、ここは危ないから近付くなって言っといた筈なんだが……」

 手をついて体を起こす優真の視界には、背中の上から移動した白髪の少女(ファルナ)青髪の少女(ドルチェ)が無邪気な笑みを浮かべる姿が映っていた。

「ファルナちゃん、ドルチェちゃん、そんなことしたらおじさんに怒られちゃうよ?」

「…………眠い……帰りたい……」

 新しい声が聞こえたことで、優真はそっちに顔を向ける。そこには眠そうな少女(スーチェ)の背中を押している赤髪の男の娘(イアロ)がこちらの方に向かってきていた。

「なんで二人まで……?」

「そりゃあ、彼女達が小僧の修行相手じゃからな」

「はぁ!?」

 麒麟の発言は先程よりも大きな驚きを優真にもたらした。

 

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