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34-7

 投稿遅れてすみません

 頭痛が酷くて気付いたら9時過ぎてました。


 既に残りを3メートル残して、俺は軽く深呼吸をする。ここまで来れば、このモンスターからの覇気が、俺の心臓を締め付ける。既に俺の間合いだから、ここからならこいつを殺すことは出来るだろう。だが、それはしないと決めている。

 そこで思ってしまった。

(……こっからどうしよう……)

 明らかに以前戦ったSランクモンスター、ミストヘルトータスより強いのがわかるし、下手したらネビアとかいう霧の女神の眷族筆頭よりも強いんじゃないかと思わせてしまうこのモンスターを前にして、肩を叩いて起こすなんて果たして可能なのだろうか。何の考えも無しに近付いた訳じゃない。爆弾とか銃ならバートラムさんからもらったやつがある。しかし、やった瞬間、死ぬ未来しか見えない。むしろ、なんで近付いたのかがわからなくなってきた。

「貴様が雨宮優真か?」

 いきなり目をつぶっていたはずのモンスターが語りかけてきたことで、俺は驚きを隠せず、後ろに数歩下がった。

 今まで頭の良さそうなモンスターは何匹か見てきたが、喋る知能を持つモンスターには今まで出会う機会はなかった。

(……ねぇミハエラさん……なんなのこいつ? 俺の記憶が正しければ、モンスターって喋れなかったよね?)

 俺は慌てて天界にいるはずのミハエラさんにそう質問するが、しばらく経っても彼女からの返事はなかった。

「わしの質問は無視か?」

 目を開けたそのモンスターは、こちらに顔を向けてきた。苛ついているのか威圧や眼力が半端ない。それを向けられるだけで俺の足は震え始めた。

「……だったらなんなの?」

「……はぁ~……何故わしがこんな青臭いガキに付き合ってやらねばならんのか…………仕方ない。とりあえず本気で打ち込んでこい」

 上から目線でいきなり訳がわからないことを言ってくる目の前の化け物に、俺は自分の腰に携えていた鞘から刀を抜いた。

「ほほう……持っとる武器だけはいっちょまえだな……」

 馬のような長い脚を伸ばしたことで、四足獣にしては大きすぎると言わざるを得ない巨体でこちらを威圧してくる。

「……何がなんだか訳わかんないけど……こっちは元からそのつもりだったんだ……」

 刀を構え、特殊能力【勇気】が発動しないように、こちらから攻撃を仕掛ける体勢に入る。

「……悪いけど、本気でやらせてもらうよ!」

 そう言った俺は地面を蹴り、そのモンスターに向かって剣を振るった。


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