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条件が揃わないと最強になれない男は、保育士になりたかった!  作者: 鉄火市
33章:実習生、予知を覆そうと躍起になる
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 雨雲一つ無い晴れ晴れとした快晴、日向ぼっこをするには最適な日だと言えるこの日、俺達はぎすぎすしていた。

「だ~か~ら~! 何度も何度も駄目だって言ってるだろ!!」

「いいじゃない!! 私達も優真の傍にいたいのよ!!」

 朝からずっとこんな感じでお互いの意見をぶつけ合い、互いに互いの意見を譲らないのだった。

 相手は万里華達で、俺が何度駄目だと言っても聞き入れてもらえないのであった。


 事の発端は昨日の夕方、俺が彼女達にパルシアスから伝えられた内容を教えた時だった。

 彼女達は、様々な反応を見せたが、最後には素直に受け入れてくれた。だが、問題はここからだった。

 俺が皇王様との話し合いに一人で行くと言った瞬間、万里華を筆頭に反対意見が出始めたのだ。

 シェスカやファルナのように意味がわかっていない様子の二人や、自分は関係ないと割りきっているメイデンさんとホムラの二人は中立の立場と言えた。だが、普段はすんなりと言うことを聞いてくれるシルヴィやユリスティナまでもが万里華の意見に同意を示し始めたのだ。

 万里華の意見は、自分達で全員を守ると俺が約束したにも関わらず、一人で行くと言ったことが気に入らないご様子だった。

 確かに、ハナさんや万里華に協力してもらおうと考えていたが、皇国に行けば危険性が増すと思ったからこそ、彼女達を置いていこうと判断したのだ。

 このままごり押しで行ってもいいと考えていたのだが、ハナさんの協力無しでは、チャイル皇国に行けない。少なくとも、彼女の考えを変える必要がある。ちなみに、彼女の意見は全員で行きたいというものだった。


「……そういえば万里華の意見ばっかり聞いてるけど、シルヴィやユリスティナの口から直接理由は聞いてなかったな……同意するだけじゃなくてさ、二人がなんで反対しているか教えてもらえないか?」

「……そうね、シルヴィちゃんとユリスティナちゃんにもちゃんと意見を聞かないとね……」

 お互い一歩も引かないため、嫌な空気が流れ始めたことで、沈黙に耐えられなくなった優真が二人に意見を聞いた。

 万里華も、彼女達の意見で優真の考えが変わるかもしれないと考え、意見を促した。

 シルヴィとユリスティナは二人で顔を見合わせて、お互い同時に頷くと、ユリスティナが代表して「わかりました」と言ってきた。

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