連載マンガという物語の形は、きっと小説とは違う。
2018年12月17日のツイートを元にしています。
https://twitter.com/cityborderfront/status/1074635515335340032
珍しく、あまり手を加えていない文章です。
やっと「ツイッターエッセイ」になった気が(笑)
マンガばっかり見ているとバカになる、今や死語になった感すらある言葉です。ですがこの言葉、作家には今も有効な言葉ではないか、そんな気がします。
「人気があれば続ける」
「人気が無くなれば打ち切る」
この現実を受け入れるかどうかはその人の自由です。ただ、何も疑問に感じない人は、一度考えた方が良いのかな、なんて思います。
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映画やアニメのラストシーンに感動したことはありませんか?
エンディングに、スタッフロールに余韻を感じたことはありませんか?
私はあります。
そして、そんなシーンを書きたいと願ってやみません。
それは、作家としてありきたりな欲求だと思います。
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もう少しだけ続きます、そう宣言しながら、なかなか終われなかった作品がありました。
同じことを読者が飽きるまで繰り返すのが嫌で連載を打ち切った、そんな逸話を耳にしたことがあります。
逆に、なんの前触れもなく、あまりに唐突に終わる作品もあります。
これらの作品は、本当に理想の終わり方をしたのでしょうか?
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とりあえずキャラと舞台を構築して、目先のイベントに向かって走らせる。人気が出れば次のイベントを準備して話を進め、人気が無くなればそこで終わらせる。
連載形式のマンガには、そんな作品も数多くあったと記憶しています。
そんな物語の終幕に、本当に感動できますか?
◇
もちろん、適切に綴られて終わる作品もあるでしょう。引き伸ばされてなお、良い終幕を迎える作品だってあると思います。
それでも、物語は、開幕から終幕までしっかりと構成を練るべきだと思います。
そして、その構成の通りに話を綴るべきだと思います。
――読者もそれを望んでいるのだと。
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いつまでも続く物語というのも確かにあります。
開幕と終幕を何度も迎える物語だってあります。
そう言った物語を否定するつもりはありません。
ですが、そうでない大多数の物語は、どれだけ人気があろうとも、理想の形で終わるべきだと思います。
それがきっと、読者への誠意なのかな、と。
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マンガというのは、もっとも普及した物語の形だと思います。当然、そこから学ぶこともあるでしょう。
ですが、小説という形に向かないことだってあるはずです。
当たり前に行われていることからと言ってそのまま受け入れず、一度立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか?




