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異世界で手にしたのは万物を生み出す力でした  作者: Fate
1章 異世界と創造と拒絶
37/47

30 テネシン防衛戦 ④

祝!30話!(え

なんだあれは!?いや、何者(・・)だ!?<鑑定>!


名前 :ナイトメア

レベル :150

HP :12,000

Str :190

Agi :250

Vit :40

Int :130

Dex :60



説明:膨大な魔力に魂が宿り、人の姿となった魔物。ボロボロのフードマントと鋭利で巨大な鎌を持つ。賢く強者には逆らわないが弱者には躊躇いもなくその首を刎ね飛ばす。何もしなければ大人しいが敵と認識した者にはその首を刎ねるまでどこまででも追いかける。足が速いため車を引かせる者もいる。また、赤い瞳が見えるが顔は決して見れない。



不味い、あいつ、強い。けどそれ以上にヤバイのが「敵と認識した者にはその首を刎ねるまでどこまででも追いかける」という説明文だ。今の陽菜の攻撃が敵対行為に取られたか分らんが放置していいものじゃない!


行きと同じように跳んでアルゴンの下へ向かう。途中で上空から厚さ1mもある巨大な氷の板が落ちてきてる。くっそディランが魔法を使ったか!間に合え・・・・!




危なかった・・・あと少し遅れてたら巻き込まれてた。で、肝心のナイトメアは・・・・あ、下敷きになってる。多分陽菜を殺しに行こうと走りだしたら潰されたってことか。あれ、オレが来た意味なかったんじゃ・・・そうでもないか


「どうだったか?ボア・キングは仕留められたか?」

「ボア・キングは大丈夫だ。無事倒せてる。問題はキングの後ろにいた奴だ」

「何?まだなにかいるのか?」

「ナイトメアという魔物がいた。今はついさっき落ちてきた氷塊の下敷きになってる」

「なんであれがこんなところに・・・?まさか、コボルトはボアから逃げてきて、ボアはナイトメアから逃げてきたのでは・・・」

「恐らくそうだろう、ディラン。それで、お前さんはあれでやったと思うか?」

「いや無理だろ」


なにせ、奴はその氷塊を砕いて出てきたんだから。氷の上だから滑って転んでいるが、ここに来るのは時間の問題だ。


「陽菜!リチャージ!剣のほう!」

「はい!」

「で、どうするか・・・」

「先ほどのボア・キングすらも一撃で仕留めた遠距離攻撃で攻撃するのはどうですか?」

「氷上で奴が滑って回避したら意味がない。距離を詰めてゼロ距離でやるほうがいいんだが・・・」

「問題はヒナ嬢ちゃんをそこまで運ぶかなんだよな・・・。あいつは強いわりに魔力を持ってないから町の中にも入れるからここで仕留めるしかない。・・・ディラン確か火の魔法が得意だったよな?」

「燃やすことができたらどんなに楽だか・・・。いいですか、ナイトメアに魔法攻撃は基本通じません。物理攻撃で潰したほうが遥かに楽です。こういう時はライアンに任せるべきですが、武器がメイスしかないのもまた問題・・・」


・・・・・一応ライアンにつけてる<拒絶>は外しておくか。・・・・・・よし、外せた。すると、ドドドドドドドドド・・・と土煙を立てながら走ってくる人物がいた。そう、ライアンだ。


「おりゃああああああああああ!!!」

「あっちに行け!」


オレに向けてメイスを振り上げながら走ってきたから左脇腹に<Lv1格闘術:バッシュ>を使ってしまった。空中にいるときにやったから吹っ飛んだが、大したダメージにはならなかったようだ。


「痒い!痒いぞ!その程度か!!」

「その程度だよ!」

「はいはいコントはそれくらいにして、ナイトメアが出ました。さっさと処理しに行ってください」

「何!?何処だ!!どこにいる!?」

「あっち」

「うおおおおおおおおおおお!!」


うわぁ・・・あの氷を砕きながら走ってる・・・


「あれ、私いらないのでは・・・?」

「貴女は保険です。それは時間がかかるうえに単発なんでしょう?」

「は、はい」

「安心してください。ナイトメアがいるならあれもいますから」

「あれ?」

「普通のナイトメアはピンチになるとペットを呼び出します。尤も、こんなところに居る時点で普通なのかは謎ですが。・・・・ああ、出てきましたよ。そして来ましたよ」


言われて見てみると・・・・5匹の犬がいた。それも、目測だが10mくらいはあり、頭が3つあり、毛が紫色の犬だ。・・・まさか、ケルベロスじゃないよな?



名前 :ケルベロス

レベル :134

HP :86,000

Str :200

Agi :200

Vit :180

Int :30

Dex :110



説明:ハデスのペット。ハデスの家の入口を守る番犬。招かれたのに逃げるもの、抵抗するものには容赦なくその肉体を喰いちぎる。また、ハデスの眷属はケルベロスを召喚することができる。



ナイトメアって、ハデスの眷属だったのか・・・。いやそれ以前にこいつ、勝てる相手じゃねーぞ・・・


「ああ、一応言っておきますが、貴女にはこの次をやってもらいますから。ここは私たち3人で抑えます」

「俺が一つ、ハヤト、お前が一つ、ディランが三つでいいか?」

「ええ、大丈夫です。寧ろ、あれは私との相性がいい。」

「ならいっそ全部やれば?」

「バカ言え、あれは旨いぞ」

「え、食えるの?」

「あ、旨いってのは経験値的にだ。間違ってもあれは食いもんじゃねえ。死んでもいいなら食ってもいいが」

「じゃあ殺すだけにしとく」

「そうしろ。・・・準備はいいか?」

「いつでも?」

「問題ない」

「なら・・・・行くぜ?」


アルゴンの合図でオレは抜剣しながらケルベロスに突っ込む。獣型の生き物に共通するのは首を斬りおとせば死ぬことだ。3つ首があるなら3つとも落とせばいい!


「「「バウ!」」」

「っち」


頭が3つあるから一つだけに構っていられない!まず左の首から落とすか。すると真ん中の顔がオレを食おうとしてるのか口を大きく開けて突っ込んできた。


「これでも食ってろ!」


右腰に差してる剣を抜剣して投げ入れる。大したダメージになってないが口を閉じてくれた。ジャンプで鼻の上に乗り頭の上に乗りあがる。が、右の顔が襲ってきた。予定変更、右の頭から落とす。ジャンプして剣先を下に、体重を掛けるようにして落ちる。よしよし、予想通り頭が下に来た・・・・!


「キュ~ン!」


このまま首を切り開く!


魚を開く要領で剣を走らせながら頸椎を降りる。そして右の首の根元まで来たら、一閃。[弌ノ型・攻]を使う。すると、首はスパッと斬れ、地面に落ちた。


「「バウッ!バウッ!バウッ!」」


うわ、揺れる!振り落とされそうになったから思わず突き刺したが揺れがさっきよりも酷くなった。恐らく、あまりの痛みに暴れているんだろうけど・・・・頭が3つあっても体は一つだから痛みは共有されるのか?けどこいつ痛みが引くまで待っていても埒が明かない。早急に終わらせる!


というわけでまず左手でボーラを創る。ボーラとは、ロープの両端におもりが付いていて、ロープの中央を持って振り回して速度を付け、手を放すと飛んでいきうまく行くと相手に巻き付くというだけの武器だ。もともと野鳥とかに投げて動きを封じる武器だが・・・首が2つあるケルベロスにも効くはずだ。


ビュンビュン鳴るくらい回して・・・手を放す。ボーラは思った通りに2つの首に巻き付いてくれた。


「シッ!」


所詮ただの縄。ケルベロスほどの筋力なら時間が経てば千切れる。だから千切れる前に首を斬りおとす。剣を引き抜き、二本の暴れる首を根元から斬りおとす。首が完全に斬れたことを確認して飛び降りる。ケルベロスは命令を送る頭が無くなったことにより体のほうも暫く動いたがやがて止まり、倒れた。


「ケルベロスと戦ったのは初めてか?」

「ん?おう」

「慣れている感じがしたが気のせいか。まあ初めての割にはなかなかいい戦いだったぞ」

「・・・そうか?2回目はもっと早く仕留めれる気がするが」

「2回目はそうだろう。だがケルベロスは本来Bランクのパーティーが狩るものだ。普通一人でやるもんじゃない。特に1回目はな」

「ならなんでオレにやらせたんだよ」

「貴方ならそれくらいできるのでは、と思ったからですよ。それに全部やれって言われなかっただけ良かったと思いなさい」


そういえばこいつ3匹も倒したんだったな。始める前に「相性がいい」と言っていたがあれはどういうことだ?


「ケルベロスの皮は硬いため物理攻撃・・・つまり打撃や斬撃に対しての耐性がとても強いです。しかし火には物凄く弱い。だから簡単に狩ることができます」

「その情報はもっと早く欲しかったんだけど」

「逆に考えてもみろ、お前はそんなケルベロスの首を一撃で刈り取ったんだ」

「そういう面ではほんと、強いですよ」


そういうもんなのか・・・?火に弱いと知っていたら滑り込んで腹に点火棒を付けていたのに・・・


「あのー、お話し中すみません・・・」

「どうした?」

「あれ、何ですか?」

「あれ?」


振り返ると、そこにはケルベロスがいた。さっきのと違うのは30mほどあり、体が燃えていることだ。


「やっと出てきましたか。ヒナさん、あれを斬ってください。あれで最後ですから」

「え、あ、はい!」


そういって陽菜は燃えてるケルベロスに向かって走っていった。・・・なんか口から火を吹いてるんだけど・・・


「あれはヘル・ケルベロス。ナイトメアが呼び出したケルベロス5匹を殺されると残る魔力全て使って呼び出すんです」

「つまり、あれはナイトメアの切り札ってことか?」

「その認識で合ってます。で、あれが出たってことはもうあっちも終わりでしょう」


あっち・・・と言って指さしたのはライアンだ。彼はもう戦っておらず、右肩にメイスをのっけて怠そうにこっちに向かってきている。


「やあああ!」

「「「キャイン!」」」

「ヒナさんも終わったようですね」

「よし、これで終わりだな」


・・・・ケルベロスの悲鳴、どう聞いても小型犬の声なんだけど・・・やっぱやめよう。これ以上考えるのは危険だ。


「これで終わりですか?」


あ、念のため確認しないと・・・本当にこれで終わりなのか・・・終わりだった。この近辺に魔物はいない。それなら終わりでいいだろ。


「もう周辺にはいないぞ」

「よし、戻るか」

「そうしましょう」

「そうだな。酒を浴びるように飲みてぇ」

「ライアン、禁酒宣言をこの前したばっかりじゃないですか」

「仕事終わりくらいいいだろ!?」

「ダメです」


大量のコボルトを閉じ込めている<絶対防御結界>を解除。一気に黒い空気が拡散したけど<風魔法:旋風>で上へ飛ばす。これで全部かな・・・戻るか。



そういえば何か忘れているような気が・・・








「いつになったらこれ出れるのー!?」

「シャルロット、落ち着きなよ」

「お腹空いた・・・」

「エマちゃん、干し肉あるけど食べる?」

「穴すら掘れないんですぜ・・・」

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