てんき。
放課後。
私は、忘れ物を教室まで取りに行った若菜を下駄箱で待っていた。
「ねぇ」
声を掛けられて振り向くと、そこには、3年生がいた。
話したことない、男の先輩。
私が何も言えずにいると、その人は慌てたように喋り出した。
「あ…急に声かけて、ごめん。俺、3年の中谷海智です。ちょっと話があるんだけど…」
「ちょっ、海智先輩!」
先輩の後ろの方から、若菜がやってきた。
若菜の知り合い?
部活の先輩なのかな…。
とりあえず、若菜が来たから、一安心…。
「木村」
「なんで私いないのに声かけちゃったんですか! 私がいるときって言ったのにー!」
もう、と、若菜が呆れたような、でも少し嬉しそうな顔をする。
「いや、ごめん。木村急にいなくなるから、ちょっと…」
先輩が困ったように笑う。
「佳乃が困ってるじゃないですかー。ねぇ、佳乃」
…え、っと。
「ごめん、話の流れが…」
2人は一瞬、ぽかんとしたあと、若菜が体を曲げて笑い出した。
「海智先輩、佳乃に説明してあげなきゃー」
「いや、名前は言ったんだけど、」
「佳乃、ごめん! この人、私の部活の先輩の中谷海智先輩」
先輩の言葉を遮って、若菜が言う。
「なんで佳乃に声かけたかって言うと、」
「おい、木村待てよ、自分で言うから」
今度は先輩が若菜を遮る。
「俺と付き合ってくれないかな?」
サブタイトルは、あえての平仮名です。
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