朝のあいさつ。
友達と、学校に登校する。
校門が見え、そこに、挨拶をするためにいろいろな人が立っているのがわかる。
先生は、今日は挨拶当番だろうか。
ちょっとした期待に胸を膨らませて、歩く。
だんだんと校門が近づいてきて、立っている人たちがわかるようになる。
今日は、生徒会だ。
ってことは、生徒会顧問の細谷先生もいるのかな。
会いたい。早く。
でも、気持ちとは逆に、歩く速度が遅くなっていく。
髪は、整ってるかな。
制服は、おかしくないかな。
私のスカートは、長い。
正しくは、長い、と言われるだけで、先生たちからしたら標準の長さだそう。
細谷先生は、学校の風紀を乱すような格好が好きじゃない。
だから、私はスカート丈を守る。
「おはようございます」
だんだん、だんだん、校門へ。
細谷先生は。
いた。
並んで立っている生徒会の人たちの中に紛れている。
可愛い、と思った。思わず微笑む。
「おはようございます」
わざとらしく、作った笑顔で挨拶する先生。
先生に挨拶を返した生徒に、「細谷先生、面白ぉい」と言われ、いつもの顔に戻ってはにかむ先生。
可愛い。
どこを見たらいいのかな。
先生を意識しすぎてどうしたらいいかわからなくなる。
もうすぐ。もうすぐ。
一歩、あと一歩、と慎重に歩いていると。
「木村! スカートが短い!!」
友達が生活指導の先生に捕まり、私も道連れにされた。
せっかく、細谷先生がいたのに。
挨拶、したかった。
でも、ホッとしたところもあった。
細谷先生は、真っ直ぐに私を見る。
私だけがそうかどうかなんて、わからない。
そんなこと聞いて、自意識過剰な女だと思われたくない。
先生の瞳に私が映ると、怖くなる。
私の嫌な部分、全部、ばれてしまうようで。
読んでくださり、ありがとうございます!
会話が少なく、読みづらいかとは思いますが…。
次話も、よろしくお願いします(・v・)。