保健室での。
ぴぴぴ、と体温計が鳴る。
取り出すと、38.0℃と表示されていた。
「結構熱あるわね。早退かな」
「…はい」
ぼんやりと答える。
朝あった熱が上がったみたいだ。
「ベッドで寝てて。今、お家の方に連絡取るから」
「わかりました。お願いします」
ベッドに横になる。
保健室のまくらは家のよりちょっと硬かった。
制服で、更に寝にくい。
でも、仕方ないよね…。
そう思って、寝る努力をする。
「やっばー時間が」
「若菜早く」
外からクラスメイトの声がする。
次の授業は2年になって始めてのプールだ。
水着は嫌だったけど、本当はちょっと楽しみだったのになぁ…。
保健室のベッドって、なんか緊張する。
あんまり眠くならないし、寝ることもできない。
考え事してたらいつかねてるよって言われたことがあるけど、何を考えたらいいんだろう。
細谷先生の授業受けられて良かった。
真っ先に頭に浮かんできたのが、これ。
自分で考えといて、恥ずかしくなってくる。
でも、もし国語が1時間目じゃなかったら、授業受けられなかっただろうし、まぁ情けないミスはしたけど…。
細谷先生に、心配して欲しいなぁ…。
わがままだって、わかってるけど。
なんなら、授業中に倒れて、細谷先生が保健室まで運んでくれるとか。
思いっきり首を振る。
何考えてるんだろう…。
でも、ベッドに1人で、寂しい。
先生は今、何組で授業をしているんだろうか。
細谷先生、細谷先生。
先生の声が、聞きたいよ。
授業中の声も、そうじゃないときの声も、大好き。
その声で、私の名前を呼んで欲しい。
大丈夫? って、言って欲しい。
不特定多数の生徒のうちの1人じゃなくて、私に。
せんせいの声が、ききたい。
保健室のベッドって緊張しませんか笑
主人公の名前、次くらいに出します!
多分笑←
読んでくださってありがとうございます
これからもお願いします(・v・)。