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スクールリング (4)

「それ・・・」


アキの手が私の胸元で光っていたチェーンに手を伸ばした。


「へぇ・・・」


ネックレスを胸元から引き出し、リングを自分に見えるように持ち上げる。


「触らないで」


咄嗟にリングを握りアキの視界からそれを遮ったが、彼は楽しそうに笑う。


「それ、桃陵のスクールリングだろ?2人の男からリングを渡されるって・・・リサ、お前何者?」


私はアキを睨んだ。


「何者でもない」


アキはリングを握りしめている腕を掴んだ。


「面白いね。オレ・・・お前の事探すよ」。


アキは桃陵の生徒なのだろうか?この薄暗い店の中でどこにでもあるようなリングをスクールリングだと見分けられるのだから・・・やはり桃陵の生徒?


「リングを二つつけているくらい珍しくないでしょう?」


口角を上げて笑った。


「いや、普通に考えてありえないね。桃陵にも面白い女がいたんだな、平和ボケしている奴らしかいないと思っていたのに」


その答えを聞いて同じ学校に通う生徒なんだ。と確信した。


ポケットの中で携帯が震えた。メール受信の設定時間よりも長く震える携帯に着信だと気が付くが、今電話に出ることはできない。

こんな時間に電話をかけてくる人は決まっている。


「何で私がそこの学校の生徒だと思うわけ?」


私の問いには答えずに挑戦的な笑みを見せた。


「お前もオレの事見つけてみろよ」


一度止まった携帯の振動がまた震えだす。


「わかった?リサ」


アキはリングを握りしめている手の甲に唇で触れて口付を落とした。


彼が唇を離して顔をあげると必然的に至近距離で目があった。

強い視線を寄越す彼の瞳の中に自分がいた。


戸惑っている顔をした利奈が映っていた。


「興味ないから・・・」


私には構わないでほしい。そう思いながら私は店を出た。


震え続ける携帯の振動・・・きっと出るまで鳴らし続けるつもり。

着信画面見ると“史明”とあった。やっぱり、と思いながら通話ボタンを押した。


「はい・・・」


『利奈?早く出なさい』


低い声が耳に響く。私は素直に謝った。


「ごめんなさい」


怒られてしまった・・・。


『明日の約束覚えている?』


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