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夢は、つながる

作者: 武蔵野園子

私には、駆け落ち結婚で祖父から縁を切られた大叔父がいた。


彼はもともと、自分の好きな事をしたい、そのためには我慢をしないタイプだったので、我を曲げない頑固者だった。

だから結婚を反対され、駆け落ちまでしでかしたけど、結局のちに、家族が危惧した通りになって、離婚、でも謝れないから住所不定無職を貫いていた。

(詳しくは、当方の「ザ・ボディ・バンク?」参照)


晩年、緊急入院した先から、連絡が入り、我が家が彼の面倒を見ることになった。

転院後、彼の体調が良くなり、我らもホームを探し、定期的に会いに行く、

そんな感じに彼は穏やかに残りの数年を過ごしていた。

でも既に心臓が悪化していたため、度々、入院することもあった。


最後の入院の時、病院から「全然、お食事を召し上がらないんですよ」と言われたので、

好きだったメロン(それもマスクメロン)、鰻重、それらをお見舞いに持って行ったのだけど、

口にしても、目の前で吐き出す。

持っていった私もガッカリして、どうして食べないの? って文句を言ってしまった。

でも、彼は顔をこれでもか!って位にしかめ面、口をへの字にして口もききません。。

結局、その日、喧嘩別れのようになってしまったのだが、

それからすぐに、彼は天国に召されたのだった。


私としては、喧嘩別れが永遠のお別れだった事に後悔もあったが、彼が頑固で気の向く事しかしない面があると思っていたので、家族葬儀で読経中に、「三途の川の手前で、渡るもんか!なんて駄駄を捏ねないでね!ちゃんと渡って天国に行ってちょうだいね!」って大叔父に語りかけていた。


すると、葬儀の3日後、寝ていたら、急に頭の中に「映像」が流れてきた。

明るく、ざわざわと楽しい宴会中のようなところ。

え? なに? って思っていたら、亡くなった大叔父が、「イェ〜!」っとVサインしながら登場。

彼の周りには、既に亡くなっている彼の家族(私の先祖でもある)が笑顔で見守っているのがわかった。

私が、彼とその家族達(先祖達)を認識したとたん、その「映像」は、バッと消え、

私の頭の中は、元寝ていた様に「無」に戻っていた。


あ! そうか! 成仏したぜ!ってお知らせに来たんだ〜

私が、三途の川の前で駄々をこねるな!なんて言ってお別れしたからね。。


そう思った瞬間、身体は寝ているのだけど、頭はちゃんと働いて、大叔父の気持ちを理解したため、

すごく可笑しくなってしまい、私は心で大笑いしながら、また深い睡眠に落ちていった。


私たちは三次元にいるが、亡くなった人たちの魂は、四次元にあると聞く。

たぶん、夢は次元を超え、いろんなところにつながる事が出来るのだろうと思う。


夢は多次元につながるツールの一つなのかもしれない。  

大叔父が駆け落ちしたのは昭和20年代 

この話しの前(最初の入院)の話しは、ザ・ボディ・バンク? を参照


好物を吐き出した経緯、今思うと、体調不良で味覚障害を起こしていたと思われるのだが、当時の私は理解出来ていなかった。患者本人的には、この味じゃない(怒)!とイライラで吐き出し、顔がしかめ面だったのだろう。。

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