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真戦

「こっちは10人と数匹! 降伏するなら今のうちだよ!」

「降伏? いつからあなたの目はそこまで節穴になったのでしょう…

 そっちが1人であろうと10人であろうと100人であろうと

 私の前では無力、それ以外の何物でもないのですよ…」


呆れた口調でそういうと身を翻して龍族の姿へと変わり攻撃を開始する

その攻撃は5神が引き受け私たちは作戦会議に移る


「あはは! こんなに戦いがいのある敵は久々だよ!」


キャルはガラべドロの攻撃に対応しながら楽しそうにそう言った


「本当にこいつの戦闘狂はどうにかならないわけ!?」

「キャルの戦闘狂癖は我らが母親、天神のせいだからな」

「ちょっと! こういう時に限って母親扱いしないでよ!」

「そんなことを話している場合じゃないんじゃが…」

「あぁ、やつはさっき俺とランの攻撃とそこのちびっこの大魔法を

 受けたのにもかかわらずあんなにピンピンしていやがる」

「おいちびっことは何事じゃ!」

「俺たちから見たらお前らみんなちびっこだろうが」

「反論の余地がないのじゃ…」

「ガラべドロには私たちの攻撃は通用しないということですか…?」

「はっきりとは言えませんが、恐らくそうでしょう

 つまり神の力、それも原初の神の力で対抗するしかありません」

「原初の神…」

「サタナということか…」

「でもサタナの力はガラべドロに到底及ぶものではないんだろう?」

「そうですわ、未だに力も奪われたままなんやろ?」

「確かにそうです… ですが僕は1つだけとあるヒントを得ました」

「ヒントというと…?」

「ガラべドロはサリさんの魔法を受けた時と炎神、地神の攻撃を受けたときの攻撃の防ぎ方が明らかに異なったのです」

「確かにそうだったのじゃ、儂の攻撃を受けたときは微動だにしない

もんじゃから満身の表れかと思っていたのじゃが…」

「ふむ、確かに僕たちの攻撃の時には過剰に防御態勢をとっていたな」

「そして、僕の知識と比べてある1つの結論にたどり着きました

 サリさん…」

「なんじゃ?」

「平行魔法について聞き覚えは?」

「それは…!」

「私も聞いたことがあります…」

「平行魔法… そんなものがあるの?」

「神なのに知らんのじゃな…」

「うるさい!」

「平行魔法とは異なる2つ以上の属性の攻撃を同時に喰らうことで

 それ以外の属性が弱点になるというものです」

「なるほど、つまりガラべドロはほとんどの属性に耐性を持っているから

 平行魔法を喰らった時の弱点を極度に恐れていたと…」

「確かに僕たちの攻撃を喰らう直前、奴は目の前に闇属性の障壁を張ったな」

「ならこの話はほぼ確定で良さそうですね」

「ただ、平行魔法はその性質上属性同士が喧嘩してしまうから

ダメージが通りにくいんじゃがな」

「じゃあ意味ないじゃん!」

「そうでもないんやないかな?」


遠目に話を聞いていたヨロウがそう言った


「どういうこと?」

「ウチら5神とみんなが同時攻撃をすれば5つやない属性の弱点が

うまれるはずっちゅうこっちゃ」

「つまり天属性が弱点になると?」

「風神の言う通りかもしれんの、サタナは力が弱いとはいえ

 わし等よりはよっぽど強いんじゃからな」

「わかった! それで行こう!」


そうして炎神とサリさん、鉄神とカルロッテさん、風神とメギルさん

水神と影獣たち、地神とナルディ、そして私に分かれて動くことにした


「6手に分かれた…? しかも天神は1人… 罠でしょうか…」

「怖気づいちゃったの? 私1人倒せないだなんて…」

「ほぉ? 私を煽る余裕があると…!?」


冷静にふるまっているようだったがガラべドロは殺気を放ちながら

サタナとの間合いを詰めた


『ガラべドロの神闇牙技オルグログラムファング

 弱点!サタナに378ダメージ!』


「今だよ!」

「「「「「「「「「「はい!(あぁ!)」」」」」」」」」」


『ランとサリの|神天炎魔法(牙技)《ミルイガラームド(ファング)》!

 キャルとカルロッテ神天鉄剣技(ミルイグランドル斬)

 ヨロウとメギル|神天風弓技(剣技)《ミルイトロライエショット(斬)》!

 モカとリコラ|神天水魔法(牙技)《ミルイケムガーレ(ファング)》!

 フティとナルディ|神天地体技(息吹)《ミルイケドンガラのブレス》!』


「な…!」


流石に自分が置かれている状況に気が付いたらしく突然狼狽え始めた


「どこまでも… どこまでも邪魔な奴らだ!」


そう叫びながら辺りに魔法、魔弾、息吹を放ち続ける

しかしそんな抵抗も虚しくみんなの攻撃はガラべドロに直撃した


「ぐっ…!」


流石に効きづらいとはいえ私の効果の乗ったみんなと5神の攻撃を喰らったからかガラべドロの高度はどんどんと下がっていく


「これで御仕舞い! ミルイル… あれ…?」


いつも通りミルイルエラムを放とうと手元に槍を構えると

作られていく槍はみんなの体から発せられている膨大なマナを取り込んで

そんな槍はいつもの白と金色のものではなく5色に虹色に輝いていた


「これは…」

「『天は仲間と共にあり』でしょ?」


耳元でそんな声が聞こえた


「そうだね… くらいなさいガラべドロ! ラキニヴェラの分まで!」


『サタナの神全魔法(アルカンシエル)

 弱点! ガラべドロに4814ダメージ!』


辺りが眩い光に包まれた後虹色の槍はガラべドロの胸元に刺さっていた

それと同時にガラべドロから発せられていた膨大なマナが徐々に減っていた


「私が… 負けた…?」

「そうだよ、仲間の… 友の力を見くびった貴方の負け」

「そう… ですね…」


『ガラべドロは倒れた!』


挿絵(By みてみん)


地図→https://www.pixiv.net/artworks/113342963

次回は11月18日です

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